ミャンマー取材を国際謀略サスペンスに昇華 民主主義の是非を問う、真山仁の野心作『プリンス』発売
[21/06/04]
提供元:@Press
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株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、真山仁著『プリンス』(定価1870円・税込)を、2021年5月29日に発売しました。本書は、軍事政権下にある東南アジアの架空の国メコンを舞台に、民主派の大統領候補の暗殺から始まる国家の混乱と、主人公たちの闘いの物語を通して、「民主主義は、人を幸せにするか」という問いを込めた骨太の長編小説です。
画像 : https://newscast.jp/attachments/ox5NTJRdU2uHM6jBN1UJ.jpg『プリンス』表紙
小説のモデルであるミャンマーで軍事クーデター発生
2021年2月1日、ミャンマーで総選挙の結果を不服とする国軍側がアウン・サン・スーチー国家顧問ら政権指導者を拘束し、国軍総司令官が全権を掌握するという軍事クーデターが発生しました。その後、激しさを増す民衆側の抗議デモに、国軍は実弾攻撃を含む軍事弾圧で対抗し、国際社会からも批判されて、収拾のめども立っていません。今回の長編小説『プリンス』の舞台「東南アジアの国・メコン」のモデルでもあります。
軍事国家に問う「民主主義は、人を幸せにするか」
月刊『Voice』(当社刊)で2016年から19年まで連載された本作は、著者の綿密な現地取材と膨大な資料収集によって誕生しました。デビュー作『ハゲタカ』で「お金は、人を幸せにするか」をテーマとした著者は、今回の『プリンス』で「民主主義は、人を幸せにするか」を描くことに挑戦したのです。あたかも今回のクーデターを予見した作品となりました。
【本書あらすじ】
軍事国家・メコンから日本に留学したピーター・オハラは、民主派大物議員ジミー・オハラを父に持つ「プリンス」だ。大学で政治活動に情熱を注ぐ犬養渉と友になり、父が祖国の大統領選に出馬することを知ると、渉と共に選挙応援のためにメコンへ帰国する。しかし父ジミーは暗殺の凶弾に斃れ、2人のメコン民主化に向けた闘いが始まる……。
著者について
真山仁(まやま じん)
1962年大阪府生まれ。1987年、同志社大学法学部卒業後、新聞社に入社。フリーライターを経て、 2004年に企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。以後、現代社会の歪みに鋭く切り込むエンタテインメント小説を、精力的に発表し続けている。近著に『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』 などがある。
画像 : https://newscast.jp/attachments/YMbE6TztW9kIyscGfFyi.jpg著者:真山仁氏(C)ホンゴユウジ
書誌情報
メインタイトル:プリンス
著者:真山 仁
発売日:2021年5月29日
定価:1870円(10%税込)
仕様:320ページ・46判上製
発行:PHP研究所