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〜2012年・夏 トレンド予測レポート〜節電ムードが続く今年、戦いはさらに激化! コンビニ「冷し麺」戦争 注目は、「中華麺」新商品…各社でさまざまな特色が

 生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、2012年夏のトレンドとして、コンビニ各社が販売している「冷し麺」に注目し、レポートいたします。

トレンド総研: http://www.trendsoken.com/


 昨年に引き続き夏の電力不足が懸念される中、「節電の夏」に向けて、現在各社からぞくぞくと「暑さ対策」商品が登場しています。特に、食の分野では、ユニークな「冷し系」食品が登場したり、「冷凍する」、「氷を入れる」などの新しい食べ方が提案されたりと、さまざまな動きが見られます。

 そんな中、トレンド総研が注目しているのが、コンビニ各社から発売されている「冷し麺」です。コンビニの麺製品は各社の企業努力により、近年さらに味が進化しているほか、変わりダネやご当地グルメ、有名店や料理研究家とのコラボなど、商品バラエティも拡がりを見せています。
 そして今シーズン、各社が特に力を入れているのが「中華麺」です。夏の風物詩でもある「冷し中華」を中心に、さまざまな特長をもった新商品が登場しています。

 そこで今回、トレンド総研では、コンビニ各社が発売している「冷し麺」商品や、各社の戦略を調査し、レポートいたします。


【ローソン】
◆「ヨード卵・光」を使った“たまご麺”で、さらに本格的な仕上がりに

たまご麺の冷し中華: http://www.atpress.ne.jp/releases/27815/1_1.jpg

 『ローソン』では、2012年5月より、冷し中華の麺を大幅リニューアル。新しい中華麺には、「ヨード卵・光」を使った“たまご麺”を採用しています。
 味のコクが他のブランド卵の3倍以上(※株式会社味香り戦略研究所との共同研究)と言われている「ヨード卵・光」を配合したローソンの“たまご麺”シリーズは、つるりとしたのどごしと、ぷりぷりの食感が特徴。今まで以上に本格的な味に進化しています。
 この“たまご麺”が採用されている麺製品は、全部で5種類。存在感のある麺とたっぷりの具材を用い、3種類の果実酢で仕上げたスープでさっぱりとした味付けの定番商品「冷し中華」をはじめ、「ごまだれ冷し中華」、「お手軽冷し中華」、「冷し坦々麺」、「冷しちゃんぽん」など、バリエーションも豊富で、こだわりの本格麺をさまざまな味で楽しむことができます。

▼ローソン
http://www.lawson.co.jp/


【セブン-イレブン】
◆季節ごとの嗜好の変化にあわせて、スープの味付けが変わる「冷し中華」

冷し中華: http://www.atpress.ne.jp/releases/27815/2_2.jpg

 セブン-イレブンでは、季節による嗜好の変化にあわせて、「冷し中華」の味付けを変えています。まだ肌寒い春の季節には「まろやかな味わいのスープ」、暑い夏には「酸味のきいたスープ」、冬に向けて涼しくなってくる秋には「やや甘みのあるスープ」といった具合に、その時の気候に応じ、食べる側の体感気温を考慮した商品開発をおこなっているそうです。
 季節によって味がどのように変わるのか、実際に自分の舌で確認してみるのも楽しいかもしれません。

▼セブン-イレブン
http://www.sej.co.jp/


【ファミリーマート】
◆香ばしい野菜炒めがたっぷりの新商品「1/3日分の野菜が摂れる冷しちゃんぽん」に注目

1/3日分の野菜が摂れる冷しちゃんぽん:
http://www.atpress.ne.jp/releases/27815/3_3.jpg

 『ファミリーマート』では、オリジナルブランド「こだわり麺工房」より、毎年さまざまな冷し麺を発売しています。
 今年は、「カップ冷し中華」など、長年親しまれてきた商品のリニューアル発売をおこなったほか、新商品として、「1/3日分の野菜が摂れる冷しちゃんぽん」を2012年6月12日から全国発売しています。
 “鶏ガラ”と“砕き豚骨”をベースにし、魚介系のうまみをあわせた味わい深いちゃんぽんスープが、つるっとのどごしの良い弾力のある中華麺に絡みます。また商品名の通り、人参、キャベツ、もやしなど、香ばしく炒めた野菜がたっぷり盛られており、これ1食で生野菜に換算して1日の野菜摂取目安量の1/3(※)が摂取できるとのこと。カラダにやさしく、食べごたえもある冷しちゃんぽん麺です。
※1日あたりの野菜摂取目安350g / 厚生労働省「健康日本21」より

▼ファミリーマート
http://www.family.co.jp/


【Findings】
■2012年のコンビニ「冷し麺」のキーワードは「原点回帰」
 定番商品のこだわりやクオリティを強調する傾向に

 ここ数年の傾向として、コンビニの主食分野では、「麺類」のヒット商品が多数登場しています。とりわけ今年の夏は、昨年に引き続き節電の意識が高いため、「食べて体を冷やす」ための商品を提供すべく、各社とも例年以上に「冷し麺」カテゴリーに力を入れています。昨年8月に社団法人 日本フランチャイズチェーン協会が発表した「JFAコンビニエンスストア統計調査月報(2011年7月度)」によると、2011年7月の店舗売上高は810,260百万円で、前年同月比よりも11.5%上回っており、同協会は発表資料において、売上増の要因を冷し麺などの夏物商材の好調にあるとしています。
 今年の春先までの「冷し麺」カテゴリーの傾向としては、有名店監修の商品や、タレントや著名人とのコラボ商品が多く登場していましたが、夏以降は、定番商品のクオリティやこだわりを強調していく、「原点回帰」とも言える動きが強くなりそうです。
 例えば、「ローソン」は今年から中華麺を「たまご麺」にリニューアルするなど“麺”に力を入れており、「セブン-イレブン」は、冷し中華の味付けを季節による嗜好の変化にあわせて変えるなど“スープ”にこだわりを見せています。
 「冷し麺」がコンビニの“夏の定番”になった現在、新規メニューの独自性だけでは他社との差別化が難しくなりつつあります。このような状況だからこそ、定番メニューのクオリティを底上げ・強調することで、他社との「味」の差を消費者に伝え、「冷し麺」カテゴリーにおけるリーダーシップを獲得したいという各社の狙いがあるのかもしれません。


■注目は「冷し中華」と「冷しちゃんぽん」

 “節電元年”とも言われた2011年は、「冷し麺」カテゴリーにおいても、比較的「めずらしさ」や「意外性」のあるラインナップに注目が集まりました。中でも、昨年特に人気を集めたのが「冷しラーメン」と「冷しつけ麺」。ラーメン店や外食チェーン店で“冷し系”メニューが人気を集め、多くのメディアで取り上げられていたこともあって、コンビニの「冷しラーメン」「冷しつけ麺」においても、多数のヒット商品が生まれました。

 そして、続く2012年の夏に注目したいのが、「冷し中華」と「冷しちゃんぽん」の2つ。
 「冷し中華」は、「冷し麺」カテゴリーの定番商品と言える存在。夏の風物詩として、例年人気が高い商品です。前述の通り、今年は定番商品のクオリティやこだわりを強調することで、他社との差を伝えていくという動きが予想されるため、「冷し中華」に注目が集まるのは必至と言えます。どのコンビニにもある定番メニューだからこそ、いかに「らしさ」を伝えられるかがカギと言えます。

 さらに、もう1つ注目したいのが「冷しちゃんぽん」。昨年以降、定番化しつつある「冷しラーメン」に続き、各社が力を入れている注目の商品です。ファミリーマートでは、香ばしい野菜炒めがたっぷりの「冷しちゃんぽん」を発売。ローソンでは、「冷し中華」に取り入れている「たまご麺」を、「冷しちゃんぽん」にも使用しています。1食で野菜や魚介類も摂ることができ、かつ太麺でお腹にたまりやすい「冷しちゃんぽん」は、幅広い層から人気を集めて、新たなヒットにつながる可能性が高いと予想されます。
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