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ケアネット、医師1,000人に調査 接待見直し後、医師の6割以上「MRとの面会頻度は変わらない」 ― 見直し前「面会は減ると思う」13.1%から見直し後「実際に減った」21.8%という結果に ―

医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネット(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大野 元泰、証券コード:2150)は、2012年7月6〜8日に、当社医師会員1,000人に対し、製薬企業による「接待見直し」後のMR(医薬情報担当者)との関係性に関する調査を実施しました。

本調査は、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会による公正競争規約の新運用基準により、いわゆる「接待」(懇親のみを目的とした飲食など)を認めなくなったことを受け、新基準実施の4月以降のMRの面会頻度について尋ねたものです。また同時に、接待見直し前の2012年3月に実施した同内容調査と比較することで、医師の意識・状況の変化を追っています。

その結果、67.2%の医師が4月以降も「(面会頻度は)特に変わらない」と回答したものの、見直し前の調査と比較して約10ポイント下がった一方、「減った」と回答した医師は増加し21.8%に上る結果となりました。また、MRと面会している医師の2割以上が「製薬企業からの勉強会案内が増えた」と感じていることが明らかとなりました。


以下、詳細を報告いたします。

【結果概要】
◆見直し前「面会は減ると思う」13.1% → 見直し後「実際に減った」21.8%
新基準実施前の3月時調査で「4月以降どう考えるか」と尋ねたところ「特に変わらないと思う」とした医師は77.0%であったが、今回調査では67.2%と運用後の実際は約10ポイント減る結果となった。一方、「全般的に減った」とした医師は全体の21.8%であり、3月時調査に比べ約8ポイント増加。全体として、接待見直し前に医師が予想した状態と大幅なズレはないものの、面会頻度は多少下がっている傾向にあると見受けられる。施設別に見ると、国公立以外の病院では27.6%の医師が「減った」と回答(前回16.8%)。診療所医師では21.8%と、前回(10.2%)に比較し倍増した。

◆製薬企業からのアプローチ内容、医師の6割以上「変化なし」
MRと面会機会のある医師に対し、製薬企業・MRからの働きかけや、自らの情報収集スタイルに変化があったか尋ねたところ、62.7%の医師が「特に変化はない」と回答。働きかけのうち増えたものとして「勉強会案内」22.3%、「MRからの院内面会依頼」12.1%、「講演依頼」8.2%。一方、自ら医療専門サイトや製薬企業サイトを利用して情報収集する機会が増えたとする医師はそれぞれ5%程度。こうした医師からは「パソコンでも十分に知識を得られるので、MRとの接触は苦痛になった」といったコメントも寄せられた。


調査タイトル:製薬企業の「接待見直し」によるMRとの関係性に関する意識調査
調査方法  :インターネットリサーチ
調査対象  :医師・医療従事者向け専門サイト「CareNet.com」医師会員
有効回答数 :1,000サンプル
調査日時  :2012年7月6日(金)〜8日(日)


【設問詳細】
製薬企業の「接待見直し」によるMRとの関係性についてお尋ねします。
2012年4月より、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(医薬品公取協)による公正競争規約の新運用基準がスタートしました。

これにより、営業担当の医薬情報担当者(MR)の医師との飲食においては参加者1人あたり3,000〜2万円と上限が定められ、2次会や接待ゴルフは禁じられました。「接待」の範囲を会議か、それに準じるものに限定し、医師との懇親の飲食は認めないことで、MR間の競争激化による過剰な接待に歯止めをかけるのが狙いとされています。

そこで先生にお尋ねします。

Q1.新運用基準がスタートした4月以降、MRと面会する頻度はどのようになりましたか?

特に変わらない
全般的に増えた
限定したMRとだけ面会するようになった
全般的に減った
4月以前からMRとは面会していない

Q2「4月以前からMRとは面会していない」以外の方にお尋ねします。
4月以降の製薬企業/MRからの働きかけおよびご自身の情報収集に関し、機会が増えたものがあれば全てお答え下さい。(複数回答可)

院内での面会依頼
勉強会の案内
講演会での講演依頼
研究会の支援
製薬企業サイトからの情報収集
第三者医療専門サイトからの情報収集
特に変化はない
その他チャネルからの情報収集(         )

Q3.コメントをお願いします(今回の見直しを経てMR・製薬企業の対応・関係性で変化したこと/しなかったこと、提供される情報内容・質、“接待”に対するお考えなど、どういったことでも結構です)


◇ 医師からのコメント抜粋 ◇(一部割愛・編集しています)
・「製薬会社が本腰をいれてよい製品をつくろうとがんばるつもりの接待禁止と考えているので、患者さんに良い薬のみをつかえるようになり、MRさんに気を使わなくても良くなった。」(病院/国公立以外,30代,内科)
・「来院機会が減ったように思います。結果、面会数も減少し情報提供の時間も少ないと感じています。」(病院/国公立以外,40代,内科)
・「製薬企業の収益などの実力を試されるのは、これからだと思います。効能の同一とされる薬は豊富に色んなメーカーにありますので。」(その他,40代,放射線科)
・「直接、MRから話を聞く機会はどんどん減っていくと思うので、将来的にはMRの人員削減および製薬会社のホームページの有効活用をすれば情報収集は問題なく行えると思う。」(病院/国公立以外,30代,泌尿器科)
・「院内での説明会が増えた。」(診療所,40代,整形外科)
・「接待まがいがなくなり、かえってすっきりした。」(病院/国公立,50代,外科)
・「純粋に薬の情報収集以外に会う必要がなくなったので、必然的に面会回数は減少した。」(その他,50代,産婦人科)
・「企業間の公平性が保たれて良いのではないか。」(病院/国公立以外,30代,消化器科)
・「MRさんも話すことがなくて困っている様子。」(病院/国公立以外,40代,泌尿器科)
・「講師謝礼の公表は講師の値踏みとなるであろう。」(病院/国公立以外,60代,心療内科)
・「現時点で、以前との変化はあまり感じていません。不要な接待や訪問が減っていくのであれば、望ましい形態ではないかと思います。」(病院/国公立以外,30代,放射線科)
・「接待で医療の質が変わるのはおかしいと考えていましたので、このように規制がかかったことは良いことだと思います。」(病院/国公立以外,30代,外科)
・「接待はいらない。新薬などの情報提供がMRの仕事と考える。」(病院/国公立,40代,整形外科)
・「情報提供にはもともとあまり期待していない。人間関係が大切と思うが、MRも今時の若い人になってきてあまり付き合いたくなくなってきている。」(病院/国公立,60代,外科)
・「微々たる接待費を削るよりも、医師とのコミュニケーションが取れなくなったことの方がずっと問題は大きい。」(診療所,40代,眼科)
・「そこいら中で時を気にせず、やたら研究会・講演会が多すぎる。もう少し節度を持ってできないものでしょうか?身体が持ちません。」(診療所,50代,整形外科)
・「面会することに対するモチベーションが減りました。」(病院/国公立以外,50代,外科)
・「もともと、接待の良さで、その薬を使うかどうかは決めていないので、あまり影響はない。情報内容は変わらず。かえってpoorになった気もする。」(病院/国公立以外,30代,精神・神経科)
・「やたらと会議の名称をつけた食事会に変化した。」(病院/国公立,30代,泌尿器科)
・「顔がよく分らなくなった。」(病院/国公立以外,40代,外科)
・「処方薬剤に大きな変動が表れるであろうと予想している。」(病院/国公立,40代,外科)
・「MRさんと話をする機会が激減した。時間をとってゆっくりと話を聞いてほしいなら、宴席を設けるのも必要かと考える。薬剤師はよくて医師はダメ・・・というのも理不尽でしょう。」(診療所,40代,眼科)
・「接待は不要であると思う。しかし、勤務時間内に面会してまで製品を売り込まれるのは正直迷惑。きちんとした情報提供をできるMRでなければ営業ができなくなると思う。」(病院/国公立以外,20代,呼吸器科)
・「色々と制限した分話す機会が減っています。以前より個人的に親しい方は変わりないですが・・・。」(病院/国公立以外,40代,内科)
・「飲食禁止による過剰反応で、コミュニケーションが悪化した例もありますし、余計に、社内勉強会と称した講演依頼が増えて、負担が増加しています。何事も、限度問題だと思いますが、今の規制は厳し過ぎて、日本型のビジネスにとっては、マイナスだと思います。」(病院/国公立以外,50代,内科)
・「パソコンでも十分に知識を得られるので、MRとの接触は苦痛になった。診察後に教科書通りの説明を聞いてもくたびれる。自分のノルマを消化するための訪問としか思われない。接待は少なくともよいが、心の通った温かい接触はなくなった。医者も製薬会社にとってもマイナスとなった。」(診療所,60代,整形外科)
・「今後は自分自身で意識してより客観的な情報収集に努力しなければならないと思います。」(診療所,50代,産業医)
・「きちんと業務上の必要事項を伝達してくれるなら、接待は必要ない。」(病院/国公立以外,40代,内科)
・「MRからの薬剤に関する情報提供も極端に減。接待は、皆無にすればよいと思う。学会や研究会の共催などにお金を使えば十分。」(病院/国公立以外,40代,麻酔科)
・「接待そのもの、その中身が何であれほとんどなくなった。情報量が格段に減少したと感じる。」(診療所,50代,産婦人科)
・「必要のない面会は減り、MRの提供する情報の質が向上したように感じます。」(病院/国公立以外,50代,腎臓内科)
・「接待禁止になろうがなるまいが、誠意のあるMRの姿勢は変わっていない。院内で会うのに接待もないと思うが、口実にして訪問が少なくなった者が他社にはいる。」(診療所,60代,整形外科)
・「限られた時間内に、自社の薬の特徴などを、効率的に説明する技術を磨いて欲しい。」(診療所,40代,泌尿器科)
・「こちらも採用に関して厳格に採否できるようになった。」(病院/国公立以外,40代,呼吸器科)
・「過剰な接待には反対ですが、臨床研究や打ち合わせであればどの社会でもあるのではないでしょうか。」(病院/国公立以外,50代,泌尿器科)
・「歓迎会・送別会の食事会がなくなった。」(病院/国公立,40代,外科)
・「ほぼ全社との接点が希薄になった。お互いにとってデメリットが大きすぎると考える。」(病院/国公立以外,30代,腎臓内科)
・「以前から接待は大嫌いでMRに機嫌をとってもらうような接待は受けるものかと考えていた。このため、患者さんにとって必要と思われる薬はMRからの接待など関係なしに使用していた。ところがこのことを良いことに接待などしなくてもどんどん使ってくれるから楽ちんと全く情報提供をしようとしなかったMRが多くいたことが残念。これから私のような人間の所には益々MRは近寄らず機嫌をとることで薬を使ってもらえるDrの所にばかり訪問するのではないかと思われる。実際に今まで以上にMRの訪問機会が減り、その理由として以前に増して忙しくなって訪問の機会が減ったと言う人間が増えた。」(診療所,60代,内科)
・「医者の接待をやめた分、薬剤師や調剤薬局の接待をしているようなので、勝手にがんばってほしい。講演会や勉強会の案内や、薬剤情報を置いたらさっさと帰ってほしい。」(病院/国公立以外,30代,精神・神経科)


【株式会社ケアネット 会社概要】 http://www.carenet.co.jp
◇所在地 :〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル
◇設立  :1996年7月1日
◇代表者 :代表取締役社長 大野 元泰
◇公開市場:東証マザーズ (証券コード:2150)
◇事業内容:
<製薬企業向けの医薬営業支援サービス、マーケティング調査サービス>
・インターネットによる医薬情報提供システム『eディテーリング(R)』
・インターネットによる市場調査システム『eリサーチ(TM)』
<医師・医療従事者向けの医療コンテンツサービス>
・臨床研修指定病院向け教育メディア『レジデントJapan』
http://www.resident.jp/
・調剤薬局の薬剤師向け教育メディア『ProファーマCH』
http://www.pro-pharma.jp/
・臨床医学情報専門サイト『CareNet.com』(ケアネット・ドットコム)会員制・無料
http://www.carenet.com
・開業医向け医薬情報・動画サイト『医楽座』
http://irakuza.carenet.com
・ケアネットTVの人気番組をDVD化した医学映像教材『ケアネットDVD』
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