武田科学振興財団、「2012年度 武田医学賞」受賞者を発表
[12/09/28]
提供元:@Press
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公益財団法人 武田科学振興財団(理事長:横山 巖、所在地:大阪市淀川区)では、このほど「2012年度 武田医学賞」を下記の2氏に贈呈することを決定しました。
受賞者には、賞状、賞牌・盾のほか一件につき1,500万円の副賞が贈呈されます。
なお、贈呈式は、11月12日(月)午後6時よりホテルオークラ(東京)において行います。
「武田医学賞」は、医学界で顕著な業績を挙げ、医学ならびに医療に優れた貢献を果たされた学者・研究者に贈呈されるもので、1954年、武田薬品工業株式会社の創業170周年記念事業の一つとして設けられ、1963年、当財団の設立と同時に継承され今日に至っています。
今年で56回目を迎える「武田医学賞」の受賞者総数は、本年度を含めて115名となります。
<三品 昌美 博士(みしな まさよし)>
東京大学 教授(65歳)
(現 立命館大学総合科学技術研究機構 客員教授・東京大学 名誉教授)
受賞テーマ:「記憶学習の分子機構に関する研究」
<笹井 芳樹 博士(ささい よしき)>
理化学研究所 グループディレクター(50歳)
受賞テーマ:「器官発生の機序解明と試験管内再現」
■三品 昌美 博士 略歴
<学歴・職歴>
1971年3月 京都大学工学部工業化学科 卒業
1976年3月 京都大学工学研究科 博士課程単位修得退学
1977年3月 京都大学工学 博士
1977年4月 日本学術振興会 奨励研究員
1978年4月 ドイツ Erlangen-Nurnberg 大学生化学研究所 研究員
1980年1月 スイス Zurich 大学分子生物学研究所 研究員
1981年3月 京都大学医学部 助手
1981年7月 京都大学医学部 助教授
1990年3月 新潟大学脳研究所 教授
1993年4月 東京大学医学部 教授
1997年4月 東京大学大学院医学系研究科 教授(配置換)
2012年4月 立命館大学総合科学技術研究機構 客員教授
2012年6月 東京大学 名誉教授
<賞罰>
1985年10月 日本生化学会奨励賞
1993年 6月 塚原仲晃記念賞
1995年 5月 東京テクノ・フォーラム21 ゴールド・メダル賞
2003年 6月 藤原賞
2010年11月 紫綬褒章
2010年12月 日本薬理学会江橋節郎賞
■三品 昌美 博士の研究業績
受賞テーマ:「記憶学習の分子機構に関する研究」
脳神経系の最も重要な働きは神経情報の伝達と処理です。生物の情報処理器官としての脳はヒトにおいて最も高度に発達し、約1,000億の神経細胞が形成する膨大な数のネットワークが生み出す情報容量が脳の高次機能を可能にしています。
三品 昌美 博士は、代表的な神経伝達物質受容体であるアセチルコリン受容体の分子実体を明らかにし、遺伝子から機能を有するアセチルコリン受容体を発現・再構築することに世界で初めて成功しました。さらに、アセチルコリン受容体機能の分子基盤を明らかにし、神経筋接合部の発達に伴うアセチルコリン受容体の機能変化はサブユニット構成の変換に基づくことを見出しました。これらの成果は、分子レベルから脳神経系を探求する先駆的研究となりました。
さらに、三品博士は、高等動物の脳における主要な興奮性神経伝達物質受容体であるグルタミン酸受容体の分子実体解明に取り組み、中枢シナプス可塑性に中心的役割を担うとされるNMDA型グルタミン酸受容体の分子実体と多様性、入力依存性シナプス可塑性の分子基盤を明らかにしました。NMDA受容体GluRε1欠損マウスにおいては、海馬CA1シナプスの長期増強が減弱し、水迷路学習や文脈依存学習能力が低下することを見出しました。また、小脳プルキニエ細胞に特異的に発現するグルタミン酸受容体GluRδ2欠損マウスでは平行線維とプルキニエ細胞間のシナプス長期抑圧が障害され、運動失調と運動学習障害が観察されることを明らかにしました。すなわち、グルタミン酸受容体が生体においてシナプス可塑性と記憶・学習を制御していることを実証しました。
一方、NMDA受容体GluRε2欠損マウスでは体性感覚地図形成が障害され、グルタミン酸受容体GluRδ2欠損マウスではプルキニエ細胞のシナプス数が減少することを見出し、グルタミン酸受容体が記憶・学習と脳の発達期における神経回路網の形成整備とに関与することを明らかにしました。GluRδ2が細胞外領域を介してシナプス前部のneurexinと分泌蛋白質Cbln1を挿んで結合することにより小脳シナプス形成を誘導することを見出しました。また、精神遅滞と自閉症の原因分子であるIL1RAPL1がシナプス前部のPTPδと結合することにより、大脳皮質神経細胞のシナプス形成を制御することを明らかにし、シナプス形成の破綻が精神疾患の病因となることを示唆しました。
このように、三品 昌美 博士は遺伝子・分子のレベルから神経細胞の機能と記憶・学習をはじめとする脳の高次機能と病態の解明を理解しようとする統合的な脳研究の推進に大きな貢献をしました。
■笹井 芳樹 博士 略歴
<学歴・職歴>
1986年3月 京都大学医学部医学科 卒業
1986年6月 神戸市立中央市民病院内科 研修医
1988年4月 京都大学大学院医学研究科 生理系 入学
1993年1月 京都大学博士(医学)
1993年3月 カリフォルニア大学(UCLA)医学部 研究員
1996年6月 京都大学医学部 助教授(生体情報科学講座)
1998年5月 京都大学再生医科学研究所 再生誘導研究分野 教授
2000年5月 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
グループディレクター(2003年7月より専任)
<賞罰>
1998年12月 Human Frontier Science Program Organization 10周年記念賞
2006年11月 ベルツ賞(共同受賞)
2009年 4月 文部科学大臣表彰科学技術賞
2009年 4月 東京テクノ・フォーラム21ゴールド・メダル賞
2010年10月 大阪科学技術賞
2012年 2月 井上学術賞
2012年 4月 第6回Sayer Vision Research Lecture Award(米国NIH財団)
2012年 9月 塚原仲晃記念賞
■笹井 芳樹 博士の研究業績
受賞テーマ:「器官発生の機序解明と試験管内再現」
哺乳類を含む脊椎動物の中枢神経系は、体の中でも最も複雑な器官であり、その精緻な発生のメカニズムは生物学の大きな謎である。一方、脳や網膜などの中枢神経組織は極めて再生力の弱い組織の代表とされ、一旦変性疾患、虚血や外傷などで障害を受けた場合、欠損を器質的に修復することが難しい。これに対し、試験管内で調製した神経細胞・組織の移植による再生医療の可能性が注目されている。笹井博士は、脳や網膜などの中枢神経系組織の発生を例として、複雑な器官の形成機構の解明し、それをもとにした医学応用の基盤開発で著明な研究業績を上げている研究者である。
「中枢神経系器官の発生機序の解明」では、長く発生学研究の謎であった神経誘導因子の分子実体の解明し、さらに神経系発生の初期制御機序を分子・細胞レベルで解明してきた。さらに、従来の発生研究の対象として技術的に扱いにくかった哺乳類の脳発生の初期過程を、胚性幹細胞(ES細胞)の試験管内分化系を新規に樹立することで可能とした。
さらに、最近それらを発展させ、「試験管内での器官発生の高度な再現」を可能とする幹細胞立体培養での自己組織化の系を確立した。特に、ES細胞からの「大脳皮質の多層化組織の自己組織化」「立体網膜の自己組織化」や「機能的な脳下垂体組織の自己組織化」は、細胞間の局所の相互作用で自律的に器官の基本構造が生み出されることを証明し、発生学、幹細胞生物学の新境地を拓く成果として、国際的に極めて高く評価されている。
このように、笹井博士の特徴は、自ら基礎発生研究で明らかにした機序をもとに、ES細胞の実験系による「発生制御系の試験管内での再現」というアプローチを組み合わせることで、さらに複雑な脳発生の形成原理を多階層的なレベルで理解しようとする独自の研究スタイルを有することである。
一方、上記のように、中枢神経系発生の基礎原理研究で世界一線の高い独創性を持った研究成果をあげる一方、笹井博士はこれらの原理をもとにした「再生医学研究の医学応用基盤開発」においても国際的な研究業績を上げており、パーキンソン病などの神経難病の再生医療の前臨床研究やヒトES細胞・iPS細胞の大量培養法開発へも大きな貢献をしているほか、特に網膜や下垂体の自己組織化技術については次々世代の再生医療を切り拓く革新的技術として大きな期待が寄せられている。
<FAQ>
Q.武田医学賞は国際賞ですか?
A.武田医学賞は日本人研究者を対象に贈呈しております。国際賞ではありま
せん。
Q.武田医学賞の選考方法は?
A.財団理事、評議員、名誉顧問、武田医学賞選考委員、武田医学賞受賞者、日本学士院会員(第7分科)、日本学士院賞受賞者(1999年以降医学関連)の85名からの推薦をもとに、9名からなる選考委員会で公正に決定いたします。
今回は12名からの選考でした。
選考委員長は岸本 忠三 先生(元 大阪大学 総長)にお願いしています。
その他8名の選考委員については公表を控えさせていただいております。
Q.武田医学賞の起源について教えてください。
A.1954年、武田薬品工業株式会社の創業170周年記念事業の一つとして和敬翁(五代武田長兵衞氏)の発意を受け、六代武田長兵衞氏により武田医学賞の褒賞事業が始まる。1963年、武田科学振興財団設立武田医学賞を武田薬品工業株式会社から当財団に移管
Q.武田科学振興財団の財源は?
A.1963年財団創設以来の武田薬品工業株式会社の寄附、および1980年、武田彰郎氏(当時武田薬品工業株式会社副社長)の遺志により寄贈を受けた同社株式が基盤になっています。
当財団は、同社株式の2.27%を保有する第4位の株主です(2012年3月末現在)。
詳細につきましては武田科学振興財団ホームページ( http://www.takeda-sci.or.jp/ )をご覧ください。
受賞者には、賞状、賞牌・盾のほか一件につき1,500万円の副賞が贈呈されます。
なお、贈呈式は、11月12日(月)午後6時よりホテルオークラ(東京)において行います。
「武田医学賞」は、医学界で顕著な業績を挙げ、医学ならびに医療に優れた貢献を果たされた学者・研究者に贈呈されるもので、1954年、武田薬品工業株式会社の創業170周年記念事業の一つとして設けられ、1963年、当財団の設立と同時に継承され今日に至っています。
今年で56回目を迎える「武田医学賞」の受賞者総数は、本年度を含めて115名となります。
<三品 昌美 博士(みしな まさよし)>
東京大学 教授(65歳)
(現 立命館大学総合科学技術研究機構 客員教授・東京大学 名誉教授)
受賞テーマ:「記憶学習の分子機構に関する研究」
<笹井 芳樹 博士(ささい よしき)>
理化学研究所 グループディレクター(50歳)
受賞テーマ:「器官発生の機序解明と試験管内再現」
■三品 昌美 博士 略歴
<学歴・職歴>
1971年3月 京都大学工学部工業化学科 卒業
1976年3月 京都大学工学研究科 博士課程単位修得退学
1977年3月 京都大学工学 博士
1977年4月 日本学術振興会 奨励研究員
1978年4月 ドイツ Erlangen-Nurnberg 大学生化学研究所 研究員
1980年1月 スイス Zurich 大学分子生物学研究所 研究員
1981年3月 京都大学医学部 助手
1981年7月 京都大学医学部 助教授
1990年3月 新潟大学脳研究所 教授
1993年4月 東京大学医学部 教授
1997年4月 東京大学大学院医学系研究科 教授(配置換)
2012年4月 立命館大学総合科学技術研究機構 客員教授
2012年6月 東京大学 名誉教授
<賞罰>
1985年10月 日本生化学会奨励賞
1993年 6月 塚原仲晃記念賞
1995年 5月 東京テクノ・フォーラム21 ゴールド・メダル賞
2003年 6月 藤原賞
2010年11月 紫綬褒章
2010年12月 日本薬理学会江橋節郎賞
■三品 昌美 博士の研究業績
受賞テーマ:「記憶学習の分子機構に関する研究」
脳神経系の最も重要な働きは神経情報の伝達と処理です。生物の情報処理器官としての脳はヒトにおいて最も高度に発達し、約1,000億の神経細胞が形成する膨大な数のネットワークが生み出す情報容量が脳の高次機能を可能にしています。
三品 昌美 博士は、代表的な神経伝達物質受容体であるアセチルコリン受容体の分子実体を明らかにし、遺伝子から機能を有するアセチルコリン受容体を発現・再構築することに世界で初めて成功しました。さらに、アセチルコリン受容体機能の分子基盤を明らかにし、神経筋接合部の発達に伴うアセチルコリン受容体の機能変化はサブユニット構成の変換に基づくことを見出しました。これらの成果は、分子レベルから脳神経系を探求する先駆的研究となりました。
さらに、三品博士は、高等動物の脳における主要な興奮性神経伝達物質受容体であるグルタミン酸受容体の分子実体解明に取り組み、中枢シナプス可塑性に中心的役割を担うとされるNMDA型グルタミン酸受容体の分子実体と多様性、入力依存性シナプス可塑性の分子基盤を明らかにしました。NMDA受容体GluRε1欠損マウスにおいては、海馬CA1シナプスの長期増強が減弱し、水迷路学習や文脈依存学習能力が低下することを見出しました。また、小脳プルキニエ細胞に特異的に発現するグルタミン酸受容体GluRδ2欠損マウスでは平行線維とプルキニエ細胞間のシナプス長期抑圧が障害され、運動失調と運動学習障害が観察されることを明らかにしました。すなわち、グルタミン酸受容体が生体においてシナプス可塑性と記憶・学習を制御していることを実証しました。
一方、NMDA受容体GluRε2欠損マウスでは体性感覚地図形成が障害され、グルタミン酸受容体GluRδ2欠損マウスではプルキニエ細胞のシナプス数が減少することを見出し、グルタミン酸受容体が記憶・学習と脳の発達期における神経回路網の形成整備とに関与することを明らかにしました。GluRδ2が細胞外領域を介してシナプス前部のneurexinと分泌蛋白質Cbln1を挿んで結合することにより小脳シナプス形成を誘導することを見出しました。また、精神遅滞と自閉症の原因分子であるIL1RAPL1がシナプス前部のPTPδと結合することにより、大脳皮質神経細胞のシナプス形成を制御することを明らかにし、シナプス形成の破綻が精神疾患の病因となることを示唆しました。
このように、三品 昌美 博士は遺伝子・分子のレベルから神経細胞の機能と記憶・学習をはじめとする脳の高次機能と病態の解明を理解しようとする統合的な脳研究の推進に大きな貢献をしました。
■笹井 芳樹 博士 略歴
<学歴・職歴>
1986年3月 京都大学医学部医学科 卒業
1986年6月 神戸市立中央市民病院内科 研修医
1988年4月 京都大学大学院医学研究科 生理系 入学
1993年1月 京都大学博士(医学)
1993年3月 カリフォルニア大学(UCLA)医学部 研究員
1996年6月 京都大学医学部 助教授(生体情報科学講座)
1998年5月 京都大学再生医科学研究所 再生誘導研究分野 教授
2000年5月 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
グループディレクター(2003年7月より専任)
<賞罰>
1998年12月 Human Frontier Science Program Organization 10周年記念賞
2006年11月 ベルツ賞(共同受賞)
2009年 4月 文部科学大臣表彰科学技術賞
2009年 4月 東京テクノ・フォーラム21ゴールド・メダル賞
2010年10月 大阪科学技術賞
2012年 2月 井上学術賞
2012年 4月 第6回Sayer Vision Research Lecture Award(米国NIH財団)
2012年 9月 塚原仲晃記念賞
■笹井 芳樹 博士の研究業績
受賞テーマ:「器官発生の機序解明と試験管内再現」
哺乳類を含む脊椎動物の中枢神経系は、体の中でも最も複雑な器官であり、その精緻な発生のメカニズムは生物学の大きな謎である。一方、脳や網膜などの中枢神経組織は極めて再生力の弱い組織の代表とされ、一旦変性疾患、虚血や外傷などで障害を受けた場合、欠損を器質的に修復することが難しい。これに対し、試験管内で調製した神経細胞・組織の移植による再生医療の可能性が注目されている。笹井博士は、脳や網膜などの中枢神経系組織の発生を例として、複雑な器官の形成機構の解明し、それをもとにした医学応用の基盤開発で著明な研究業績を上げている研究者である。
「中枢神経系器官の発生機序の解明」では、長く発生学研究の謎であった神経誘導因子の分子実体の解明し、さらに神経系発生の初期制御機序を分子・細胞レベルで解明してきた。さらに、従来の発生研究の対象として技術的に扱いにくかった哺乳類の脳発生の初期過程を、胚性幹細胞(ES細胞)の試験管内分化系を新規に樹立することで可能とした。
さらに、最近それらを発展させ、「試験管内での器官発生の高度な再現」を可能とする幹細胞立体培養での自己組織化の系を確立した。特に、ES細胞からの「大脳皮質の多層化組織の自己組織化」「立体網膜の自己組織化」や「機能的な脳下垂体組織の自己組織化」は、細胞間の局所の相互作用で自律的に器官の基本構造が生み出されることを証明し、発生学、幹細胞生物学の新境地を拓く成果として、国際的に極めて高く評価されている。
このように、笹井博士の特徴は、自ら基礎発生研究で明らかにした機序をもとに、ES細胞の実験系による「発生制御系の試験管内での再現」というアプローチを組み合わせることで、さらに複雑な脳発生の形成原理を多階層的なレベルで理解しようとする独自の研究スタイルを有することである。
一方、上記のように、中枢神経系発生の基礎原理研究で世界一線の高い独創性を持った研究成果をあげる一方、笹井博士はこれらの原理をもとにした「再生医学研究の医学応用基盤開発」においても国際的な研究業績を上げており、パーキンソン病などの神経難病の再生医療の前臨床研究やヒトES細胞・iPS細胞の大量培養法開発へも大きな貢献をしているほか、特に網膜や下垂体の自己組織化技術については次々世代の再生医療を切り拓く革新的技術として大きな期待が寄せられている。
<FAQ>
Q.武田医学賞は国際賞ですか?
A.武田医学賞は日本人研究者を対象に贈呈しております。国際賞ではありま
せん。
Q.武田医学賞の選考方法は?
A.財団理事、評議員、名誉顧問、武田医学賞選考委員、武田医学賞受賞者、日本学士院会員(第7分科)、日本学士院賞受賞者(1999年以降医学関連)の85名からの推薦をもとに、9名からなる選考委員会で公正に決定いたします。
今回は12名からの選考でした。
選考委員長は岸本 忠三 先生(元 大阪大学 総長)にお願いしています。
その他8名の選考委員については公表を控えさせていただいております。
Q.武田医学賞の起源について教えてください。
A.1954年、武田薬品工業株式会社の創業170周年記念事業の一つとして和敬翁(五代武田長兵衞氏)の発意を受け、六代武田長兵衞氏により武田医学賞の褒賞事業が始まる。1963年、武田科学振興財団設立武田医学賞を武田薬品工業株式会社から当財団に移管
Q.武田科学振興財団の財源は?
A.1963年財団創設以来の武田薬品工業株式会社の寄附、および1980年、武田彰郎氏(当時武田薬品工業株式会社副社長)の遺志により寄贈を受けた同社株式が基盤になっています。
当財団は、同社株式の2.27%を保有する第4位の株主です(2012年3月末現在)。
詳細につきましては武田科学振興財団ホームページ( http://www.takeda-sci.or.jp/ )をご覧ください。