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算数の意外な落とし穴 かっこ ( ) がない問題は難しいのか〜原因は四則計算(+ ― × ÷)の優先順位の認識不足〜

財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水 静海)は、平成23年(2011年)4月から平成24年(2012年)8月に実施された実用数学技能検定で出題された3項以上からなる四則計算(たし算、ひき算、かけ算、わり算)の問題について調査した結果、かっこ(括弧)がある問題に比べ、かっこがない問題では正答率が低下する傾向があると発表しました。


【四則計算(+ ― × ÷)における正答率及び誤答の傾向調査を発表】
財団法人日本数学検定協会は平成23年(2011年)4月から平成24年(2012年)8月に実施された実用数学技能検定の7級・8級(小学校5年生・4年生程度)で出題された3項以上からなる四則計算について調査し、かっこがある問題【例:(a+b)÷c】に比べ、かっこがない問題【例:a+b÷c】の正答率が下がると発表しました(※添付 資料データ1)。
これは、四則計算を行う際のルール「たし算・ひき算よりかけ算・わり算を優先させる(かっこがない問題の場合)」を無視して左から順に計算を行ったことが原因として考えられます。
また、かっこがない問題の中でも(整数のかけ算・わり算)+(整数のかけ算・わり算)または(整数のかけ算・わり算)―(整数のかけ算・わり算)型【例:a÷b―c×d】よりも(整数)+(整数のかけ算・わり算)または(整数)―(整数のかけ算・わり算)型【例:a―b×c】の問題の正答率の低さが目立ちます(※添付 資料データ2)。
こちらについては文部科学省が8月に公表した「全国学力・学習状況調査」でも報告されており、今回の財団法人日本数学検定協会の行った年間を通しての調査もこの報告を裏付ける結果となりました。このような単純な認識不足によるミスをなくすことが学習において重要と言えそうです。

添付資料: http://www.atpress.ne.jp/releases/30999/a_5.pdf


【数学検定について】
「実用数学技能検定(数学検定)」は、数学の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測る検定で、財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。
第1回を実施した1992年には5,500人だった受検者数は、2006年以降は年間30万人を超え、数学検定を実施する学校や教育機関も13,000団体を超えました。財団法人設立以来の累計受検者数は300万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。
日本国内はもちろん、インドネシアやフィリピン、カンボジアなどでも実施され(過去5年間で延べ20,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。


【法人概要】
法人名 : 財団法人日本数学検定協会
所在地 : 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
会長  : 甘利 俊一(理化学研究所脳科学総合研究センター 特別顧問、東京大学名誉教授)
理事長 : 清水 静海(社団法人日本数学教育学会会長、帝京大学初等教育学科教授)
設立  : 1999年7月15日
事業内容: 1.数学に関する講習会の実施
      2.数学に関する検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
      3.数学に関する調査研究
      4.数学学習に関する普及・啓発活動
      5.数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
      6.その他当財団の目的を達成するために必要な事業
URL   : http://www.su-gaku.net

※平成23年(2011年)7月より「数検」に換わり「数学検定」と呼称を改めておりますのでご注意ください。「実用数学技能検定」の略称は、必ず「数学検定」をご使用ください。
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