フジワラ産業 津波避難のための簡易施設発表
[13/01/16]
提供元:@Press
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環境・防災設備機器メーカーのフジワラ産業(所在地:大阪府大阪市、代表取締役:藤原 充弘、以下「当社」)は、阪神淡路大震災を契機に早期から津波避難タワーを始め各種地震・津波対策機器および設備の開発に取り組んできました。
東北大震災の巨大津波により甚大な被害を蒙り、さらには南海トラフの巨大地震が予想される中で、「より早く、より高い場所へ」避難することが求められています。この度フジワラ産業は津波からの避難対策を充実させて「より早く、より高い場所へ」避難できる街づくりを目指して「やえん式津波避難施設」およびそれを応用した姉妹製品の「ミノムシ式津波避難施設」を発表しました。
■簡易津波避難施設の狙い
津波対策を講じるにあたって、とかく津波の高さに関心が払われがちですが、高さと同等もしくは同等以上に到達時間も極めて重要なファクターです。東北大震災では三陸地方に10〜20分程度で津波の第1波が到達しましたが、予想される南海トラフ巨大地震では震源地が近いため3〜10分以内に1m以上の津波が到達すると予想されているところが少なくありません。
昨年9月28日に報告された国の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会報告」では、「徒歩による避難を原則として、地域の実情を踏まえつつ、できるだけ短時間で、津波到達時間が短い地域では概ね5分程度で避難が可能となるようなまちづくりを目指すこと」を目標として、掲げています。
今回の簡易津波避難施設は、津波の高さよりも避難できる時間に着目し、身近なところに最短時間で避難できることに最も重点をおいたもので、居住地の近くに津波避難ビルやタワーなどの避難施設を備えることが困難な地域に設置することを前提として開発しました。本施設が、地域の実情に応じた多様な津波対策を講じ安全街づくりを進めるうえで有力な選択肢となり、津波対策のより一層の充実に貢献できるものとなるよう念じてやみません。
■古来より確立されている「やえん」の技術から発想を得て開発
やえん(野猿)とは、川を越えるなどの目的で設置された人力の索道で、川の両岸にワイヤーロープを渡し、このロープに車体(ゴンドラ)をつり下げて、利用者はこの車体に乗って、別に渡されたロープをたぐって屋形を前進させ川などを越えることができるもの。この様子が猿に似ていることから「野猿」と呼ばれています。奈良県十津川村の人力ロープウェイ「野猿」が有名で、かつては唯一の対岸へ行く交通手段として利用されていたが、今では観光スポットとして利用されています。
各地の公園でも「ターザンロープ」などと呼ばれるやえんを利用した遊具が設置されています。また、林業においても「矢遠」と表記される山林から木材を搬出する同様の方法があります。
「やえん式津波避難施設」はこのような古来より確立されている技術から発想を得、これを応用し開発しました。
■やえん式津波避難施設(各種特許取得済)
居住地域に設置した鉄塔(一次避難ステージ)と遠隔地の安全な避難先となる高台に設置した二次避難ステージ間にワイヤーロープを張り、この間を安全性なスロースライダーで身体を吊るして避難できる施設です。
鉄塔を居住地内に設置することにより、住民の方々は短時間でここに避難し、ワイヤーロープを伝って二次避難所の高台に避難します。鉄塔は、2地点間の距離と高低差により高さと強度が決まりますが、標準的なケースでの概算コストは次のとおりです。
<避難距離 500m>
鉄塔(階段付き) :高さ25m / 3,000万円
避難用・補強用ロープおよび金具他:500m×2本、その他 / 250万円
二次避難施設 :安全クッション装備/ 1,000万円
スロースライダー :65セット(65人分) / 650万円
合計 : / 4,900万円
<避難距離 1000m>
鉄塔(階段付き) :高さ45m / 9,000万円
避難用・補強用ロープおよび金具他:1000m×2本、その他/ 550万円
二次避難施設 :安全クッション装備/ 1,200万円
スロースライダー :65セット(65人分) / 650万円
合計 : /11,400万円
(注)1. 鉄塔は、昇降用に階段を標準として設置するものとしています。
バッテリー式の巻き上げ機などの高齢者用の施設は別途費用が発生します。
2. 同時並行的に避難できるよう、ワイヤーロープは2本準備するものとします。
3. スロースライダーは避難人員数分を準備します。
ここでは、50人と想定しこれに30%の余裕を見て65セットとしました。
4. 二次避難施設は、津波の到達しない場所に設置するものとします。
5. 鉄塔のコストは、地盤・工事環境により異なります。
6. 設置場所の土地代および基礎工事費、設置工事費などは含まれておりません。
■ミノムシ式津波避難施設
やえん式避難施設をさらに簡易にしたもので、2地点間に張ったワイヤーロープから吊り下げた避難用駕籠に乗って、人力(ペダル利用)やバッテリー式巻き上げ機などにより吊り上げて一時的に避難できる施設です。
設置費用は、ロープの高さ・2地点間の距離、避難籠の数などにより異なりますが、上記やえん式に比べて、1/2以下のコストで設置可能です。
■津波避難ビルや避難タワーから火災用緊急避難路の確保
東日本大震災では、消防庁災害対策本部発表(平成23年11月15日現在)によると、287件の火災が発生しています。今回の大震災では、巨大地震により引き起こされた大津波のすさまじさと原子力発電所事故の衝撃の陰に隠れた感がありますが、今回の287件という火災の発生は、阪神・淡路大震災の発生火災293件とほぼ同数の大規模なものです。
せっかく津波避難ビルやタワーに避難しても周辺に火災がせまってきて危険にさらされる恐れがあり、火災からの避難経路を確保しておくことも大切です。こうした避難施設相互間での避難路を確保するための、やえん式避難装置も開発しております。
【会社概要】
社名 : フジワラ産業株式会社
代表者 : 代表取締役 藤原 充弘
所在地 : 大阪市西区境川1丁目4-5
設立 : 昭和55年7月
資本金 : 3,000万円
従業員数: 34名
事業概要: 水処理装置
(モノレール式汚泥かき寄せ装置、「フジフロート」スカム除去装置)
防災設備・機器
(津波避難タワー「タスカルタワー」、小規模(複数家族用)津波非難タワー「複数家族用やぐら」、地震対策家具「安心防災ベッド枠」・「防災テーブル」)
その他 開発製品
URL : http://www.fj-i.co.jp
Email : info@fj-i.co.jp
東北大震災の巨大津波により甚大な被害を蒙り、さらには南海トラフの巨大地震が予想される中で、「より早く、より高い場所へ」避難することが求められています。この度フジワラ産業は津波からの避難対策を充実させて「より早く、より高い場所へ」避難できる街づくりを目指して「やえん式津波避難施設」およびそれを応用した姉妹製品の「ミノムシ式津波避難施設」を発表しました。
■簡易津波避難施設の狙い
津波対策を講じるにあたって、とかく津波の高さに関心が払われがちですが、高さと同等もしくは同等以上に到達時間も極めて重要なファクターです。東北大震災では三陸地方に10〜20分程度で津波の第1波が到達しましたが、予想される南海トラフ巨大地震では震源地が近いため3〜10分以内に1m以上の津波が到達すると予想されているところが少なくありません。
昨年9月28日に報告された国の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会報告」では、「徒歩による避難を原則として、地域の実情を踏まえつつ、できるだけ短時間で、津波到達時間が短い地域では概ね5分程度で避難が可能となるようなまちづくりを目指すこと」を目標として、掲げています。
今回の簡易津波避難施設は、津波の高さよりも避難できる時間に着目し、身近なところに最短時間で避難できることに最も重点をおいたもので、居住地の近くに津波避難ビルやタワーなどの避難施設を備えることが困難な地域に設置することを前提として開発しました。本施設が、地域の実情に応じた多様な津波対策を講じ安全街づくりを進めるうえで有力な選択肢となり、津波対策のより一層の充実に貢献できるものとなるよう念じてやみません。
■古来より確立されている「やえん」の技術から発想を得て開発
やえん(野猿)とは、川を越えるなどの目的で設置された人力の索道で、川の両岸にワイヤーロープを渡し、このロープに車体(ゴンドラ)をつり下げて、利用者はこの車体に乗って、別に渡されたロープをたぐって屋形を前進させ川などを越えることができるもの。この様子が猿に似ていることから「野猿」と呼ばれています。奈良県十津川村の人力ロープウェイ「野猿」が有名で、かつては唯一の対岸へ行く交通手段として利用されていたが、今では観光スポットとして利用されています。
各地の公園でも「ターザンロープ」などと呼ばれるやえんを利用した遊具が設置されています。また、林業においても「矢遠」と表記される山林から木材を搬出する同様の方法があります。
「やえん式津波避難施設」はこのような古来より確立されている技術から発想を得、これを応用し開発しました。
■やえん式津波避難施設(各種特許取得済)
居住地域に設置した鉄塔(一次避難ステージ)と遠隔地の安全な避難先となる高台に設置した二次避難ステージ間にワイヤーロープを張り、この間を安全性なスロースライダーで身体を吊るして避難できる施設です。
鉄塔を居住地内に設置することにより、住民の方々は短時間でここに避難し、ワイヤーロープを伝って二次避難所の高台に避難します。鉄塔は、2地点間の距離と高低差により高さと強度が決まりますが、標準的なケースでの概算コストは次のとおりです。
<避難距離 500m>
鉄塔(階段付き) :高さ25m / 3,000万円
避難用・補強用ロープおよび金具他:500m×2本、その他 / 250万円
二次避難施設 :安全クッション装備/ 1,000万円
スロースライダー :65セット(65人分) / 650万円
合計 : / 4,900万円
<避難距離 1000m>
鉄塔(階段付き) :高さ45m / 9,000万円
避難用・補強用ロープおよび金具他:1000m×2本、その他/ 550万円
二次避難施設 :安全クッション装備/ 1,200万円
スロースライダー :65セット(65人分) / 650万円
合計 : /11,400万円
(注)1. 鉄塔は、昇降用に階段を標準として設置するものとしています。
バッテリー式の巻き上げ機などの高齢者用の施設は別途費用が発生します。
2. 同時並行的に避難できるよう、ワイヤーロープは2本準備するものとします。
3. スロースライダーは避難人員数分を準備します。
ここでは、50人と想定しこれに30%の余裕を見て65セットとしました。
4. 二次避難施設は、津波の到達しない場所に設置するものとします。
5. 鉄塔のコストは、地盤・工事環境により異なります。
6. 設置場所の土地代および基礎工事費、設置工事費などは含まれておりません。
■ミノムシ式津波避難施設
やえん式避難施設をさらに簡易にしたもので、2地点間に張ったワイヤーロープから吊り下げた避難用駕籠に乗って、人力(ペダル利用)やバッテリー式巻き上げ機などにより吊り上げて一時的に避難できる施設です。
設置費用は、ロープの高さ・2地点間の距離、避難籠の数などにより異なりますが、上記やえん式に比べて、1/2以下のコストで設置可能です。
■津波避難ビルや避難タワーから火災用緊急避難路の確保
東日本大震災では、消防庁災害対策本部発表(平成23年11月15日現在)によると、287件の火災が発生しています。今回の大震災では、巨大地震により引き起こされた大津波のすさまじさと原子力発電所事故の衝撃の陰に隠れた感がありますが、今回の287件という火災の発生は、阪神・淡路大震災の発生火災293件とほぼ同数の大規模なものです。
せっかく津波避難ビルやタワーに避難しても周辺に火災がせまってきて危険にさらされる恐れがあり、火災からの避難経路を確保しておくことも大切です。こうした避難施設相互間での避難路を確保するための、やえん式避難装置も開発しております。
【会社概要】
社名 : フジワラ産業株式会社
代表者 : 代表取締役 藤原 充弘
所在地 : 大阪市西区境川1丁目4-5
設立 : 昭和55年7月
資本金 : 3,000万円
従業員数: 34名
事業概要: 水処理装置
(モノレール式汚泥かき寄せ装置、「フジフロート」スカム除去装置)
防災設備・機器
(津波避難タワー「タスカルタワー」、小規模(複数家族用)津波非難タワー「複数家族用やぐら」、地震対策家具「安心防災ベッド枠」・「防災テーブル」)
その他 開発製品
URL : http://www.fj-i.co.jp
Email : info@fj-i.co.jp