NTT Comとオムロン、地球環境と共存したモノづくりを加速するソリューションを共同で開発
[22/09/28]
提供元:@Press
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NTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:丸岡亨、以下 NTT Com)とオムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:山田義仁)は、製造業DXに向けた共創(以下 本共創)を、2022年10月3日より開始します。本共創では、NTT Comの専門とするIT領域の技術と、オムロンの専門とするOT(ファクトリーオートメーション)領域の技術を連携することで、地球環境と共存したモノづくりの実現を加速させるソリューションの開発および提供を目指します。
1.背景
製造業では、多様なニーズへの対応や、高いQCD(※1)追求だけでなく、「地球環境」の保全と共存したモノづくりの実現といったSDGs達成に向けた取り組みが急速に求められています。製造現場においては、製造工程の脱炭素化が、課題のひとつとなっており、全体最適を実現するために自社工場のみならずサプライチェーン全体を考慮した脱炭素化に向けた取り組みが求められています。製造現場におけるCO2排出量などのデータは、自社工場やサプライチェーン各社の複数システムがOT領域に保持しています。
モノづくりにおける脱炭素化の実現に向けては、それらのOT領域のデータを、IT領域の技術を活用しデータ主権を保護しながらサプライチェーン全体で共有できる仕組みを作り、製造工程におけるエネルギー効率の向上などに活かすことが必要です。
2.本共創の概要
NTT Comとオムロンは、データ主権を保護しながら国内外の組織間で安全なデータ共有を実現する、日欧連携共同トライアルに2021年度より取り組んできました(※2)。これまでは、「Gaia-X」(※3)で使われる「IDSコネクター」(※4)を用いた相互接続検証を行ってきましたが、今回本取り組みを拡大します。具体的には、オムロンの持つモノづくり現場の自動化技術や経験、広いラインナップの制御機器と、NTT ComのICTインフラを連携させた実験環境を両社共同で2022年10月から構築し、OT領域のデータを、データ主権を保護しながらサプライチェーン全体で共有できるソリューションの開発及び提供を進めます。主な取り組み内容は以下の通りです。
[1] 欧州の各種データ連携基盤との相互接続を可能とするデータ連携プラットフォームの実用化
NTT Comのデータ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform(※5)(以下 SDPF)」や、NTT Comと株式会社NTTデータが開発するデータ連携プラットフォーム(※6)(以下 本プラットフォーム)を活用することで、「Catena-X(※7)」、「SCSN(※8)」 など欧州の各種データ連携基盤との相互接続を実現します。さらに、データ主権を保護した上でCO2排出量などの国際データ連携が可能な本プラットフォームの実用化と、本プラットフォームを活用したソリューションをIT領域で提供します。
[2] IT領域とOT領域を安全につなぐ相互接続検証
両社は、製造業各社の製品や生産に関するOT領域のデータを企業間で共有するために、IT領域に位置する本プラットフォームと、OT領域に位置するコントローラーを安全に相互接続します。5Gなどのモバイル系ネットワーク、グローバルネットワーク、エッジコンピューティングサービス「SDPF Edge(※9)」、「withTrust(R)(※10)」と、オムロンのコントローラーを接続し、生産工程で把握した原材料の種類やエネルギー消費量、品質などのデータを精緻に収集、分析、活用できる仕組みを共同で検証します。
[3] 高い生産性とエネルギー効率を両立したモノづくり現場の実現
オムロン独自のモノづくり現場革新コンセプト「i-Automation!」を具現化した自動化ソリューションをOT領域で提供することで、高い生産性とエネルギー効率の両立を支援します。生産現場の設備の稼働率や制御方法の最適化により最小化されたカーボンフットプリントを精緻にデータ化し、CO2排出量の削減・可視化を可能としていきます。また、資源循環に向けた各資源の使用状況や廃棄状況の可視化と再利用促進の実現に向けた共同での技術検証を開始します。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/327947/img_327947_1.png
<本共創のイメージ図>
3.今後の展開
両社は、本共創のイメージ図にある[1]、[2]、[3]を、製造業を中心とするお客さまにワンストップで提供し、ITとOT領域のトータルな課題解決を目指します。さらに、本プラットフォームを欧州の各種データ連携基盤だけでなく、グローバルな製造業向けシステムやクラウドの接続に拡大させ、全ての製造業が国際標準インターフェイスに対応しグローバルに成長し続けることを支援します。両社は製造業DXを推進することで、地球環境と共存したモノづくりの実現を加速させ、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
(※1):QCDとは、Quality(品質), Cost(コスト), Delivery(納期)の頭文字を並べた言葉で、製造業において重視すべき3つの要素です。
(※2):日欧連携共同トライアルについては、以下のニュースリリースをご参照ください。
・NTTコミュニケーションズ主導で実施する欧州「GAIA-X」と企業・団体の各種システムの相互接続トライアルにオムロンが参画(オムロン 2021年10月14日)
https://www.omron.com/jp/ja/news/2021/10/c1014.html
・欧州「GAIA-X」に対応し企業間の安全なデータ流通を実現する国際データ流通プラットフォームの日欧連携共同トライアルを開始(NTTCom 2021年10月14日)
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2021/1014.html
(※3):「Gaia-X」とは、2019年10月にドイツ政府・フランス政府が発表した、セキュリティとデータ主権を保護しつつ、データ流通を支援するためのインフラ構想です。
(※4):「IDSコネクター」とは、IDSAが提供する、データを送受信するクラウド、エッジコンピューター、デバイスなどに実装し適切に設定を行うことで、法令や契約にもとづき各データへのアクセスを制御できる仕組みです。
(※5):「Smart Data Platform」とは、企業のDXに必要なすべての機能をワンストップで提供する、NTT Comの次世代のプラットフォームです。
(※6):データ連携プラットフォームとは、日本電信電話株式会社が提供する技術をもとにNTT Comと株式会社NTTデータが開発に取り組んでいる、欧州のデータ連携基盤とも相互接続が可能な、新たなデータ連携プラットフォームです。データ連携に課題を持つ業界団体や企業とも共創し、カーボンニュートラルの達成、資源循環社会の実現、電力の安定供給などの実現に必要となるデータ連携の推進に取り組んでいきます。
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2022/0427.html
(※7):「Catena-X」とは、ドイツの自動車メーカーなどが運営するデータ連携基盤です。さまざまな企業、団体、組織間で安全にデータを連携することを可能にし、国や地域をまたいだ企業間でのEV電池部品製造時のCO2排出量算出やデジタル取引の実現を目指します。以下のWebページをご参照ください。
( https://catena-x.net/de/ )
(※8):「SCSN (Smart Connected Supplier Network)」とは、製造業のサプライチェーンで使用するデータを安全にデータ連携することを可能とする、オランダのデータ連携基盤です。以下のWebページをご参照ください。
( https://smart-connected.nl/ )
(※9):「SDPF Edge」とは、SDPFにおいて端末から近い位置にサーバーを配置しデータを処理することで、リアルタイム性の確保や通信量の削減などの分散処理型コンピューティングモデルを実現する、エッジコンピューティングサービスです。運用一体型の月額定額制で、エッジアプリケーションを搭載可能なサーバー仮想化機能であるマネージドエッジコンピューティング基盤を提供します。
https://sdpf.ntt.com/services/sdpf-edge/
(※10):「withTrust(R)」とは、秘匿性の高いデータを安全に流通・連携させる仕組みです。
<NTTコミュニケーションズ株式会社について>
NTTコミュニケーションズ株式会社は1999年に設立され、通信事業者ならではの高品質なインフラと技術を活かし、ネットワーク、クラウド、コロケーション、アプリケーション、セキュリティなどの多岐にわたるICTサービスを展開しています。2022年よりドコモグループにおける法人事業の中核を担う企業として、社会・産業のグローバルレベルでの構造変革や、新たなワークスタイルの創出、地域社会のDX支援などの価値を提供していきます。詳細はhttps://www.ntt.com/ をご確認ください。
<オムロン株式会社について>
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品など多岐にわたる事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約30,000名の社員を擁し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。詳細については、https://www.omron.com/jp/ja/ をご参照ください。
<i-Automation!について>
オムロンは、独自のコンセプト“i-Automation!”を進化させ、モノづくり革新を牽引しながら、地球環境との共存と働く人の働きがいを実現し、持続可能な産業の発展に貢献する新たなオートメーションを創出します。未来のモノづくりに向け、「人を超える自働化」、「人と機械の高度協調」という新たな生産性のあり方を追求し、これらを支える「デジタルエンジニアリング革新」を通じ、オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造してまいります。
1.背景
製造業では、多様なニーズへの対応や、高いQCD(※1)追求だけでなく、「地球環境」の保全と共存したモノづくりの実現といったSDGs達成に向けた取り組みが急速に求められています。製造現場においては、製造工程の脱炭素化が、課題のひとつとなっており、全体最適を実現するために自社工場のみならずサプライチェーン全体を考慮した脱炭素化に向けた取り組みが求められています。製造現場におけるCO2排出量などのデータは、自社工場やサプライチェーン各社の複数システムがOT領域に保持しています。
モノづくりにおける脱炭素化の実現に向けては、それらのOT領域のデータを、IT領域の技術を活用しデータ主権を保護しながらサプライチェーン全体で共有できる仕組みを作り、製造工程におけるエネルギー効率の向上などに活かすことが必要です。
2.本共創の概要
NTT Comとオムロンは、データ主権を保護しながら国内外の組織間で安全なデータ共有を実現する、日欧連携共同トライアルに2021年度より取り組んできました(※2)。これまでは、「Gaia-X」(※3)で使われる「IDSコネクター」(※4)を用いた相互接続検証を行ってきましたが、今回本取り組みを拡大します。具体的には、オムロンの持つモノづくり現場の自動化技術や経験、広いラインナップの制御機器と、NTT ComのICTインフラを連携させた実験環境を両社共同で2022年10月から構築し、OT領域のデータを、データ主権を保護しながらサプライチェーン全体で共有できるソリューションの開発及び提供を進めます。主な取り組み内容は以下の通りです。
[1] 欧州の各種データ連携基盤との相互接続を可能とするデータ連携プラットフォームの実用化
NTT Comのデータ利活用プラットフォーム「Smart Data Platform(※5)(以下 SDPF)」や、NTT Comと株式会社NTTデータが開発するデータ連携プラットフォーム(※6)(以下 本プラットフォーム)を活用することで、「Catena-X(※7)」、「SCSN(※8)」 など欧州の各種データ連携基盤との相互接続を実現します。さらに、データ主権を保護した上でCO2排出量などの国際データ連携が可能な本プラットフォームの実用化と、本プラットフォームを活用したソリューションをIT領域で提供します。
[2] IT領域とOT領域を安全につなぐ相互接続検証
両社は、製造業各社の製品や生産に関するOT領域のデータを企業間で共有するために、IT領域に位置する本プラットフォームと、OT領域に位置するコントローラーを安全に相互接続します。5Gなどのモバイル系ネットワーク、グローバルネットワーク、エッジコンピューティングサービス「SDPF Edge(※9)」、「withTrust(R)(※10)」と、オムロンのコントローラーを接続し、生産工程で把握した原材料の種類やエネルギー消費量、品質などのデータを精緻に収集、分析、活用できる仕組みを共同で検証します。
[3] 高い生産性とエネルギー効率を両立したモノづくり現場の実現
オムロン独自のモノづくり現場革新コンセプト「i-Automation!」を具現化した自動化ソリューションをOT領域で提供することで、高い生産性とエネルギー効率の両立を支援します。生産現場の設備の稼働率や制御方法の最適化により最小化されたカーボンフットプリントを精緻にデータ化し、CO2排出量の削減・可視化を可能としていきます。また、資源循環に向けた各資源の使用状況や廃棄状況の可視化と再利用促進の実現に向けた共同での技術検証を開始します。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/327947/img_327947_1.png
<本共創のイメージ図>
3.今後の展開
両社は、本共創のイメージ図にある[1]、[2]、[3]を、製造業を中心とするお客さまにワンストップで提供し、ITとOT領域のトータルな課題解決を目指します。さらに、本プラットフォームを欧州の各種データ連携基盤だけでなく、グローバルな製造業向けシステムやクラウドの接続に拡大させ、全ての製造業が国際標準インターフェイスに対応しグローバルに成長し続けることを支援します。両社は製造業DXを推進することで、地球環境と共存したモノづくりの実現を加速させ、サステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
(※1):QCDとは、Quality(品質), Cost(コスト), Delivery(納期)の頭文字を並べた言葉で、製造業において重視すべき3つの要素です。
(※2):日欧連携共同トライアルについては、以下のニュースリリースをご参照ください。
・NTTコミュニケーションズ主導で実施する欧州「GAIA-X」と企業・団体の各種システムの相互接続トライアルにオムロンが参画(オムロン 2021年10月14日)
https://www.omron.com/jp/ja/news/2021/10/c1014.html
・欧州「GAIA-X」に対応し企業間の安全なデータ流通を実現する国際データ流通プラットフォームの日欧連携共同トライアルを開始(NTTCom 2021年10月14日)
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2021/1014.html
(※3):「Gaia-X」とは、2019年10月にドイツ政府・フランス政府が発表した、セキュリティとデータ主権を保護しつつ、データ流通を支援するためのインフラ構想です。
(※4):「IDSコネクター」とは、IDSAが提供する、データを送受信するクラウド、エッジコンピューター、デバイスなどに実装し適切に設定を行うことで、法令や契約にもとづき各データへのアクセスを制御できる仕組みです。
(※5):「Smart Data Platform」とは、企業のDXに必要なすべての機能をワンストップで提供する、NTT Comの次世代のプラットフォームです。
(※6):データ連携プラットフォームとは、日本電信電話株式会社が提供する技術をもとにNTT Comと株式会社NTTデータが開発に取り組んでいる、欧州のデータ連携基盤とも相互接続が可能な、新たなデータ連携プラットフォームです。データ連携に課題を持つ業界団体や企業とも共創し、カーボンニュートラルの達成、資源循環社会の実現、電力の安定供給などの実現に必要となるデータ連携の推進に取り組んでいきます。
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2022/0427.html
(※7):「Catena-X」とは、ドイツの自動車メーカーなどが運営するデータ連携基盤です。さまざまな企業、団体、組織間で安全にデータを連携することを可能にし、国や地域をまたいだ企業間でのEV電池部品製造時のCO2排出量算出やデジタル取引の実現を目指します。以下のWebページをご参照ください。
( https://catena-x.net/de/ )
(※8):「SCSN (Smart Connected Supplier Network)」とは、製造業のサプライチェーンで使用するデータを安全にデータ連携することを可能とする、オランダのデータ連携基盤です。以下のWebページをご参照ください。
( https://smart-connected.nl/ )
(※9):「SDPF Edge」とは、SDPFにおいて端末から近い位置にサーバーを配置しデータを処理することで、リアルタイム性の確保や通信量の削減などの分散処理型コンピューティングモデルを実現する、エッジコンピューティングサービスです。運用一体型の月額定額制で、エッジアプリケーションを搭載可能なサーバー仮想化機能であるマネージドエッジコンピューティング基盤を提供します。
https://sdpf.ntt.com/services/sdpf-edge/
(※10):「withTrust(R)」とは、秘匿性の高いデータを安全に流通・連携させる仕組みです。
<NTTコミュニケーションズ株式会社について>
NTTコミュニケーションズ株式会社は1999年に設立され、通信事業者ならではの高品質なインフラと技術を活かし、ネットワーク、クラウド、コロケーション、アプリケーション、セキュリティなどの多岐にわたるICTサービスを展開しています。2022年よりドコモグループにおける法人事業の中核を担う企業として、社会・産業のグローバルレベルでの構造変革や、新たなワークスタイルの創出、地域社会のDX支援などの価値を提供していきます。詳細はhttps://www.ntt.com/ をご確認ください。
<オムロン株式会社について>
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、ヘルスケア、社会システム、電子部品など多岐にわたる事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約30,000名の社員を擁し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。詳細については、https://www.omron.com/jp/ja/ をご参照ください。
<i-Automation!について>
オムロンは、独自のコンセプト“i-Automation!”を進化させ、モノづくり革新を牽引しながら、地球環境との共存と働く人の働きがいを実現し、持続可能な産業の発展に貢献する新たなオートメーションを創出します。未来のモノづくりに向け、「人を超える自働化」、「人と機械の高度協調」という新たな生産性のあり方を追求し、これらを支える「デジタルエンジニアリング革新」を通じ、オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造してまいります。