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日本の妊活の現状や男性妊活の最新情報を伝えるセミナーを開催 妊活経験者・よゐこ 濱口優氏とのトークセッションの内容を公開

NPO法人男性不妊ドクターズ(所在地:東京都大田区、理事長:永尾光一)は、2022年11月18日、東京・大手町で「健康保険が使えるようになった今だからこそ知っておくべき男性妊活のすべて」と題してセミナーを開催いたしました。日本の妊活の現状や男性妊活とは何をすればいいのかなど、普段なかなか聞くことのできない最新情報のほか、ゲストにお笑いコンビ・よゐこの濱口優さんをお迎えし、トークセッションも行いました。妊活を経験された濱口さんだからこそ、お話しできる貴重な経験談や、専門のドクターから男性の妊活に関する具体的なアドバイスがありました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/336841/LL_img_336841_1.png
トークセッションの様子


【不妊の48%は男性に原因。早期治療で自然妊娠の可能性も広がる】
◆NPO法人男性不妊ドクターズ 理事長 永尾光一
初めに、NPO法人男性不妊ドクターズ 理事長の永尾が登壇し、「妻が不妊治療で大変な思いをしているのでどうサポートしたらいいのか?」と、不妊治療に取り組むカップルの男性からよく聞かれるという話を紹介しました。その上で、“不妊の48%は男性に原因がある”“早期に治療をすれば自然妊娠する可能性が大きく広がる”という事実について、「まだあまり一般の方には認知が広がっていない」とし、男性側も泌尿器科をぜひ受診してほしいと訴えました。今後、NPO法人男性不妊ドクターズは、当法人に所属する臨床経験豊富なドクターや施設と連携を強化し、男性妊活に関する啓発をさらに積極的に推進し、患者さんの幸せに応えていきたいと挨拶しました。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/336841/LL_img_336841_2.png
永尾理事長による挨拶


【減り続ける精子。生活習慣の見直しで精子の状態も改善も】
◆NPO法人男性不妊ドクターズ 副理事長 辻村晃
続いて、NPO法人男性不妊ドクターズ 副理事長 辻村が「日本の男性不妊の現状と男性の妊活について」と題して講演を行いました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/336841/LL_img_336841_3.png
辻村副理事長による講演

〇現代人の精子の数は減り続けている
現在、不妊に悩む夫婦のうち、精液に何等かの不良所見があるケースは約40%でした。しかし、不妊治療を始める前に医療機関で精液検査を受けたことがある人は、たった13%しかいませんでした。男性側に原因があるケースはかなり高い割合であるという事実は見聞きして知っていても、行動を伴って受診してみようという人が少ないのが現状です。その最大の理由は「自分に問題があると思っていないから」という根拠のないものです。
また、これから妊活を開始する一般男性にブライダルチェックを実施したところ、精子量、精子濃度、精子運動率など約25%(4人に1人の割合)の人に、精子になんらかの問題があることが分かりました。この数字は一般の方が想像しているより高い数字なのではないでしょうか。また、別の調査によると、現代人はここ40年、精子の数が減り続けており、その数は衝撃的なレベルの数字になっているのが実態です。

〇なぜ精液所見が悪いのか?妊活にとってNGな習慣とは??
精液所見を悪化させる原因はいくつかあります。例えば肥満です。肥満男性が男性不妊で悩まれるケースは、普通の人と比較すると倍くらいあり、肥満が造精機能に影響を与えていることは明らかです。精子を作るベストな温度は33度くらいと言われていますが、肥満のために陰嚢の温度が上昇することが原因と考えられます。8週間ダイエットしたところ、陰嚢の温度が下がり、精子濃度や精子の直進性、形態についても改善されることが確認されました。つまり、生活習慣を改善することで精子の状態も改善することができるというわけです。
このほか、睾丸の温度をさげるために「ゆるい下着(トランクス)を使う」「長時間座ったままはやめる」「サウナや熱いお風呂は避けるようにする」などを実施すると良いでしょう。そのほか、「膝の上でパソコンを使わない」「携帯はズボンの前ポケットに入れない(陰嚢から遠ざける)」というちょっとした事も温度を下げるのに有効です。
そのほか「喫煙」「精神的なストレス」「Wi-Fi」も精子の状態を悪くすることが分かっています。

〇男性における生殖医療の保険適応化が開始
2022年4月から生殖医療は保険診療となりました。保険診療になったことで、大きく変わったのは、「勃起障害(ED)」や「造精機能障害」の薬が保険適用となったことです。また、精子はたくさん作られているにも関わらず精子の通り道が何らかの原因で閉塞している「閉塞性無精子症」の方の場合、これまでも手術で精子を取り出すことが出来ました。しかし、手術が高額で躊躇していた人も多く、そういった方々にも医療を受け易くなる体制が出来てきました。

〇2月23日は「夫婦で妊活の日」
子供を授かりたい夫婦が妊娠するために行う「妊活」は、夫婦が二人三脚で取り組むという意味を込めて、2月23日に制定されました。NPO法人男性不妊ドクターズでは、妊活についての情報や知識を広めるために、市民講座の開催や男の妊活マークを作るなどの活動を行っています。また、NPO法人男性不妊ドクターズから積極的に情報発信をすることで、若い泌尿器科の先生にどんどんこの分野に入ってきてもらって、国内でまだ少ない、「男性の生殖医療」に関する専門医を増やしていきたいと考えています。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/336841/LL_img_336841_4.png
夫婦で妊活の日のロゴマーク

≪トークセッション≫
【「妊活」は夫婦ふたりでの活動。男性はまず自分を知るところからスタート】
◆ゲスト:よゐこ 濱口優 氏
◆NPO法人男性不妊ドクターズ 理事 石川智基/監事 市川智彦
◆ファシリテーター:辻村晃
続いて、ゲストとして妊活経験者のお笑いコンビ・よゐこの濱口優さんをお迎えして、NPO法人男性不妊ドクターズ理事・監事のドクターと共にトークセッションを開催しました。
濱口氏は今年7月に男児が誕生したばかり。実体験に基づく妊活について語っていただきました。

〇妊活は早期にスタート!
(辻村)「35。この数字は男性も年齢と共に子供を作る力が低下してくる、そういう意味で心に留めておきたい年齢です」。
(濱口)「自分が35歳の時にはそんなことは一切気にしていなかったです」。そんな濱口さんも48歳か49歳の時にブライダルチェックを受ける時はとても不安だったそう。「体力に自信はあったけれども、体の中はどうなのか心配だった」とコメントしました。
(市川)「精液の中に精子がいると思っている人がほとんどなんです。でも年齢が上がるごとに総運動精子数は下がっていきますので、妊活は早期にスタートしていただきたいと思います」と市川医師からのアドバイスがありました。
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トークセッションゲスト 濱口優氏
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トークセッション 市川監事

〇規則正しい生活を。効果が出るまで74日はかかる。
(辻村)「日本は世界でも性交渉がとても少ない民族と言われています。日本人は年平均57回(週1回ペース)ですが、ギリシャは100回だそうです。日本もギリシャ人を見習わないとなりませんね(笑)」とのビックリデータも紹介されました。
「あと、睡眠時間もとても大事です。7時間睡眠を下回ると精子の数が22%減ると言われています。また、睡眠が少なくて健康に害があるとDNAのコピーにミスも起こってくるので、妊活を進める上で睡眠や生活習慣など規則正しい生活を送ることがとても大事です」と、妊活を進める上で大事なポイントも紹介されました。
これを受けて濱口さんも、「運動や生活習慣を変えようと思います」とコメント。
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トークセッション 辻村副理事長
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トークセッション 石川理事

(市川)「精子が作られるのに、74日ほどかかります。薬での治療を開始したとしても、風邪のように2〜3日で効果が出るというものではありません」と、妊活には長いスパンで捉える必要があるということも紹介されました。
(辻村)「少なくともこの位の期間は気合を入れていただきたい」と辻村医師からも気持ちの上でのアドバイスがありました。

〇妊活は夫婦そろって一緒に
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トークセッション 濱口優氏

(石川)「先ほどの講演で、2月23日は『夫婦で妊活の日』と認定されたという話がありましたが、私のクリニックでは、最初の診察からほぼすべてご夫婦でいらっしゃいます。初診から一緒にというのが大事かなと」。「奥様の妊活はストレスも多く大変なので、男性側がしっかり支えるというのが重要なポイントだと、あえて、お二人の前で言うようにしているんです」と、夫婦で取り組む意義について説明しました。
(濱口)「今日はとても良い勉強になりました」とした上で、これから妊活を始めようとしている人に向けて、「いま不安に思っている男性も居ると思いますが、妊活は夫婦二人で取り組むことだと思います」と、妊活経験者だからこその貴重なアドバイスがありました。「自分を知ることも大切なスタートだと思います。病院に行く前はすごく不安でしたが、自分の状態を知るということが大事だなと思います。優秀な専門ドクターに色々とサポートいただくこともできますし、ぜひ皆さんに知っていただければと思います」とメッセージを送りました。
(石川)「妊活は何か問題があれば、そこにフューチャーして治していくということ。ぜひ夫婦で一緒にやっていくぞという意気込みで臨んでいただきたいです」。
(市川)「妊活を通じて夫婦の絆を強めるのは大事です。妊活をきっかけに良い人生に繋げていただきたいです」。
(辻村)「妊活は、まずは男性に自分を知ってもらうという事が大事ですので、NPO法人男性不妊ドクターズとしては、引き続き啓発活動を積極的に行っていきたいと思います」。

3人の先生方からも、これから妊活を始めようと思っている人への貴重なアドバイスでトークセッションは締めくくられました。


◆NPO法人男性不妊ドクターズについて
男性不妊を担当する医師・医療研究者が共同して2014年9月に設立。不妊カップルの身体的・精神的及び経済的な負担を軽減し、よりよい妊活・出産ができる環境を確立すべく活動をおこなっています。

・男性不妊治療の研究と情報の収集
・男性不妊治療の必要性を広く啓蒙・啓発
・男女同時に不妊検査・治療を開始することを実現し、少子化の改善と医療経済の健全化をめざします
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