第15回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査 〜増化傾向にある倒産、AIを活用した企業分析結果をロジックへ反映〜
[23/01/31]
提供元:@Press
提供元:@Press
法人会員向けに与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:藤本 太一、以下 リスモン)は、2022年12月に実施した格付ロジック改定によるRM格付変動状況を集計しましたので、その結果を発表いたします。
今回の格付ロジック改定は、近時の倒産企業数増加を捉えながら、業種・地域別の傾向やAI技術を活用した企業分析結果を反映し、定量・定性分析面を強化しました。また、経済活動の制約緩和、資源高や為替相場の不安定化など、倒産の傾向を左右する経済の環境や動向に合わせて、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。
格付変動の内訳としては、格下げ企業数が格上げ企業数を約16万上回る結果となりました。多くの業種で、低格付(E・F格)企業が増加する中、「医療,福祉業」ではC・D格への低下に留まる傾向が見られます。
■リスモン格付とは
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしています。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標(以下RM格付)で、A格の企業は倒産確率が低く倒産しにくい企業、F格の企業は倒産確率が高く倒産に近い企業といえます。
約500万社にのぼる膨大な企業群を対象に格付けし、倒産実績から統計的に格付ごとの倒産確率を算出して提供しています。定期的な企業データ、倒産データの更新・蓄積に留まらず、毎日の特種情報の収集分析により格付補正を続けているのもRM格付の大きな特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。
[調査結果]
(1)格付変動は349,451件
2022年11月と12月の格付を比較したところ、格付変動が生じた企業は349,451件(構成比 26.7%)となりました。変動幅としては1ランクの変動が281,726件、2ランク以上の変動が67,725件、格付変動無しが959,472件(同 73.3%)となっております。
格付変動企業のうち、格上げは90,616件、格下げは258,835件となっております。「格付ロジック改定」により格付評価の適正化を図ったほか、2022年12月18日メンテナンスにて決算情報を更新した結果、格下げ企業数が格上げ企業数を上回る内容となりました。(図表A)
新型コロナウイルスの流行から約3年が経過し、経済活動の制約も緩和されつつあります。一方で、ウクライナ危機の長期化や世界的なインフレ及び金融引き締めを背景に、資源高や為替相場の不安定化が生じており、日本経済を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。「格付ロジック改定」においては、倒産の傾向を左右する経済の環境や動向に合わせ、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_1.png
図表A
(2)概ね全ての業種でE・F格件数増加の中、医療業はC・D格への低下に留まる傾向
業種ごとの格付遷移状況を調査したところ、概ね全ての業種において、高格付(A〜C格)企業が減少し、低格付(E・F格)企業が増加する変動となっております。但し、「医療,福祉業」においては、A・B格企業(9,855件減)の減少に対して、E・F格企業(1,636件増)よりもC・D格企業(8,093件増)の方が増加しており、他業種と異なる変動となっております。新型コロナウイルスの流行が長引く中、病床回転率悪化や人件費高騰など、医療福祉法人の経営環境は厳しい状況が続いております。一方で、コロナ関連補助金等の公的な資金支援により一定の収益性や資金力を有する医療福祉法人が多いことから、他業種ほど高格付から低格付への遷移は進まず、D格に留まる医療福祉法人が多い結果となりました。(図表B)
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_2.png
図表B-1
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_3.png
図表B-2
[総評]
今回のロジック改定においては、日本経済を取り巻く環境の変化及び昨今の倒産企業数の増加を捉えつつ、定量・定性分析を強化しました。定量分析においては、AI技術を活用しており、特に売上高分析においては、多様な企業情報を掛け合わせ、多角的に企業の倒産傾向を分析しております。また、定性分析においては、業種と地域別の分析を強化し、格付評価ロジックへ反映しております。今回の調査結果により、格付ロジック改定の趣旨に沿った格付変動となっていることが確認されたといえます。
今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済への貢献に努めてまいります。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
調査名称 :第15回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
調査方法 :RM格付の遷移状況調査
遷移調査時点:2022年12月18日(日)
調査対象企業:2022年12月28日時点でRM格付がA〜F格である1,308,923社
■リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2022年9月末時点で13,826(内、与信管理サービス等7,230、ビジネスポータルサイト等3,127、教育事業その他3,469)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp
今回の格付ロジック改定は、近時の倒産企業数増加を捉えながら、業種・地域別の傾向やAI技術を活用した企業分析結果を反映し、定量・定性分析面を強化しました。また、経済活動の制約緩和、資源高や為替相場の不安定化など、倒産の傾向を左右する経済の環境や動向に合わせて、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。
格付変動の内訳としては、格下げ企業数が格上げ企業数を約16万上回る結果となりました。多くの業種で、低格付(E・F格)企業が増加する中、「医療,福祉業」ではC・D格への低下に留まる傾向が見られます。
■リスモン格付とは
リスモンでは、企業の信用力をA、B、C、D、E、Fの6段階に格付けしています。この格付は、倒産実績に裏付けられた独自指標(以下RM格付)で、A格の企業は倒産確率が低く倒産しにくい企業、F格の企業は倒産確率が高く倒産に近い企業といえます。
約500万社にのぼる膨大な企業群を対象に格付けし、倒産実績から統計的に格付ごとの倒産確率を算出して提供しています。定期的な企業データ、倒産データの更新・蓄積に留まらず、毎日の特種情報の収集分析により格付補正を続けているのもRM格付の大きな特長です。
与信管理の現場は「早い者勝ち」です。RM格付を利用することで、取引先の「今」の信用力を把握し、適時に対策を施すことができます。
[調査結果]
(1)格付変動は349,451件
2022年11月と12月の格付を比較したところ、格付変動が生じた企業は349,451件(構成比 26.7%)となりました。変動幅としては1ランクの変動が281,726件、2ランク以上の変動が67,725件、格付変動無しが959,472件(同 73.3%)となっております。
格付変動企業のうち、格上げは90,616件、格下げは258,835件となっております。「格付ロジック改定」により格付評価の適正化を図ったほか、2022年12月18日メンテナンスにて決算情報を更新した結果、格下げ企業数が格上げ企業数を上回る内容となりました。(図表A)
新型コロナウイルスの流行から約3年が経過し、経済活動の制約も緩和されつつあります。一方で、ウクライナ危機の長期化や世界的なインフレ及び金融引き締めを背景に、資源高や為替相場の不安定化が生じており、日本経済を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。「格付ロジック改定」においては、倒産の傾向を左右する経済の環境や動向に合わせ、格付と倒産確率の乖離が生じないよう調整を行っております。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_1.png
図表A
(2)概ね全ての業種でE・F格件数増加の中、医療業はC・D格への低下に留まる傾向
業種ごとの格付遷移状況を調査したところ、概ね全ての業種において、高格付(A〜C格)企業が減少し、低格付(E・F格)企業が増加する変動となっております。但し、「医療,福祉業」においては、A・B格企業(9,855件減)の減少に対して、E・F格企業(1,636件増)よりもC・D格企業(8,093件増)の方が増加しており、他業種と異なる変動となっております。新型コロナウイルスの流行が長引く中、病床回転率悪化や人件費高騰など、医療福祉法人の経営環境は厳しい状況が続いております。一方で、コロナ関連補助金等の公的な資金支援により一定の収益性や資金力を有する医療福祉法人が多いことから、他業種ほど高格付から低格付への遷移は進まず、D格に留まる医療福祉法人が多い結果となりました。(図表B)
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_2.png
図表B-1
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/343960/LL_img_343960_3.png
図表B-2
[総評]
今回のロジック改定においては、日本経済を取り巻く環境の変化及び昨今の倒産企業数の増加を捉えつつ、定量・定性分析を強化しました。定量分析においては、AI技術を活用しており、特に売上高分析においては、多様な企業情報を掛け合わせ、多角的に企業の倒産傾向を分析しております。また、定性分析においては、業種と地域別の分析を強化し、格付評価ロジックへ反映しております。今回の調査結果により、格付ロジック改定の趣旨に沿った格付変動となっていることが確認されたといえます。
今後も定期的な格付ロジック改定を実施し、時勢に合った分析手法を取り入れることで、より高い倒産判別精度を目指し、安全な取引の拡大による経済への貢献に努めてまいります。
※ 本編はダイジェスト版です。詳細な内容は、以下掲載サイトよりご覧いただけます。
https://www.riskmonster.co.jp/rm-research/
[実施概要]
調査名称 :第15回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
調査方法 :RM格付の遷移状況調査
遷移調査時点:2022年12月18日(日)
調査対象企業:2022年12月28日時点でRM格付がA〜F格である1,308,923社
■リスモンの概要(東京証券取引所スタンダード市場上場 証券コード:3768)
2000年9月設立。同年12月よりインターネットを活用した与信管理業務のアウトソーシングサービス、ASPクラウドサービス事業を開始しました。以来、法人会員向けビジネスを要として、教育関連事業(定額制の社員研修サービス「サイバックスUniv.」)やビジネスポータルサイト事業(グループウェアサービス等)、BPOサービス事業、海外事業(利墨(上海)商務信息咨詢有限公司)にサービス分野を拡大し、包括的な戦略で事業を展開しております。
リスモングループ法人会員数は、2022年9月末時点で13,826(内、与信管理サービス等7,230、ビジネスポータルサイト等3,127、教育事業その他3,469)となっております。
ホームページ: https://www.riskmonster.co.jp