「KPMGジャパン CFOサーベイ2023」を発表
[23/05/30]
提供元:@Press
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KPMGジャパン(東京都千代田区、共同チェアマン:山田 裕行、知野 雅彦)は、国内の上場企業のCFOを対象とし調査結果をまとめた、「KPMGジャパン CFOサーベイ2023」を発表しました。
2019年の開始以来4回目となる本調査は、CFOの役割の変化、経理人材、CFO機能の高度化やオペレーションの効率化、事業ポートフォリオマネジメントやリスクマネジメントなど、多岐にわたるテーマについて実施しています。
●CFOという役職を置く日本企業が増加するなか、日本のCFOが企業価値向上に貢献するダイナミックな機能として再定義される必要性が明らかになった。
●人材不足は企業の共通課題であり、CFOは、未来の経理財務部門像を描き、プロフェッショナルCFOの採用、リスキリング、ジョブ型移行など、あらゆる選択肢を検討し、優秀な人材を確保する必要がある。また、CFOがリーダーシップを発揮し、組織横断的な財務・非財務データの収集・活用を進めることが経理財務業務高度化の成功のカギとなる。
●不確実性が高まるなか、企業価値を持続的に向上させるためには、取締役会が幅広い議論を踏まえて長期的な視点での経営の指針を示す必要がある。取締役会の議論のために、CFOは従来から信頼ある財務情報を提供する役割を担っており、今後はさらに非財務情報の提供に関しても中心的な役割を果たすことが求められる。
調査結果の主なポイントは以下の通りです。
■主な調査結果
1. CFOの役割
・CFOを置いている企業は全体では55%(2019年は49%)、大企業では80%(2019年は57%)と、増加傾向が見られた。
・CFOの役割も拡大が進み、投資判断やコーポレート戦略を管掌しているCFOは、2019年調査と比べて10%以上増加した。(図1)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_1.jpg
図1:CFOの管掌業務範囲(複数選択)
2. 経理人材の確保と次世代CFO育成
・経理財務部門における人材確保のための取組みについては、「専門人材の中途採用枠の拡大」、「人材育成視点を含めた人事ローテーション」(ともに73%)が最も多い回答となった。
・これからのCFOに求められる資質として、89%が「大局的な戦略の視点」と回答し、次いで「変革に対する受容力」(78%)、「リスク対応能力」(76%)が挙げられた。
3. CFO機能の高度化
・業務高度化を進める上での障害として、「高度化を推進できる人材が不足」(73%)、「現状業務の負荷が高く、業務効率化を優先しないとリソースを捻出できない」(66%)との回答が最も多く見られた。(図2)
・8割の企業がFP&A(Financial Planning & Analysis)の機能強化が必要と考える一方、56%の企業が具体的な取組みは進んでいないと回答した。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_2.jpg
図2:経理財務部門で業務高度化を進めるにあたり、障害となる事項(複数選択)
4. 経理財務のオペレーション効率化とDX(デジタル・トランスフォーメーション)
・90%の企業が経理財務部門のDXに取り組んでいるものの、業務の高度化、効率化・可視化などで大きな成果を得るまでに至っている企業はわずか7%にとどまった。(図3)
・データ利用可能性に関して、約半数の企業がデータ収集に障害があると回答した。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_3.jpg
図3:経理財務部門のDXは進んでいるか(単一選択)
5. SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)
・SX実現に向けて、長期的な経営課題が特定できている企業は38%にとどまった。(図4)
・67%の企業がSX実現のために事業ポートフォリオの変革が必要と回答しており、その実現方法としては、コア事業の強化を優先する傾向が見られた。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_4.jpg
図4:SX実現のための長期的な経営課題を特定できているか(単一選択)
6. グループガバナンス、海外地域統括会社
・24%の企業は海外地域統括会社を設置しており、設置していない76%のうち、15%は今後の設置を検討している。
・海外地域統括会社を設置している企業のうち、3割がその機能や在り方の見直しを予定していると回答した。
7. リスクマネジメント
・企業価値に重要な影響があるリスクとして、大規模企業では地政学リスクやサイバーセキュリティが上位に挙げられたが、中堅企業では人材確保が上位に選ばれるなど、企業規模により違いが見られた。
・専門部署を設置するなど、高度な全社的リスクマネジメント体制を有している企業は全体の約3割にとどまる。
8. 人的資本経営とCFOの役割
・6割以上のCFOが人的資本の向上・可視化に関与していると回答した。
・「人的資本可視化指針」の「人材育成に関連する開示事項(例)」のうち、企業価値と相関が高い項目として、71%の企業が「リーダーシップの育成」と回答。
■調査概要
名称 :KPMGジャパン CFOサーベイ2023
調査対象会社:上場企業のCFOまたは経理財務部門責任
調査期間 :2022年12月13日〜2023年3月31日
調査方法 :ウェブアンケートシステムによる回答
有効回答数 :302社
「KPMGジャパン CFOサーベイ2023」の情報はこちら
https://kpmg.com/jp/ja/home/campaigns/2023/05/cfo-survey-2023.html
■KPMGジャパンについて
KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる9つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。
日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo、株式会社 KPMGアドバイザリーライトハウス
2019年の開始以来4回目となる本調査は、CFOの役割の変化、経理人材、CFO機能の高度化やオペレーションの効率化、事業ポートフォリオマネジメントやリスクマネジメントなど、多岐にわたるテーマについて実施しています。
●CFOという役職を置く日本企業が増加するなか、日本のCFOが企業価値向上に貢献するダイナミックな機能として再定義される必要性が明らかになった。
●人材不足は企業の共通課題であり、CFOは、未来の経理財務部門像を描き、プロフェッショナルCFOの採用、リスキリング、ジョブ型移行など、あらゆる選択肢を検討し、優秀な人材を確保する必要がある。また、CFOがリーダーシップを発揮し、組織横断的な財務・非財務データの収集・活用を進めることが経理財務業務高度化の成功のカギとなる。
●不確実性が高まるなか、企業価値を持続的に向上させるためには、取締役会が幅広い議論を踏まえて長期的な視点での経営の指針を示す必要がある。取締役会の議論のために、CFOは従来から信頼ある財務情報を提供する役割を担っており、今後はさらに非財務情報の提供に関しても中心的な役割を果たすことが求められる。
調査結果の主なポイントは以下の通りです。
■主な調査結果
1. CFOの役割
・CFOを置いている企業は全体では55%(2019年は49%)、大企業では80%(2019年は57%)と、増加傾向が見られた。
・CFOの役割も拡大が進み、投資判断やコーポレート戦略を管掌しているCFOは、2019年調査と比べて10%以上増加した。(図1)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_1.jpg
図1:CFOの管掌業務範囲(複数選択)
2. 経理人材の確保と次世代CFO育成
・経理財務部門における人材確保のための取組みについては、「専門人材の中途採用枠の拡大」、「人材育成視点を含めた人事ローテーション」(ともに73%)が最も多い回答となった。
・これからのCFOに求められる資質として、89%が「大局的な戦略の視点」と回答し、次いで「変革に対する受容力」(78%)、「リスク対応能力」(76%)が挙げられた。
3. CFO機能の高度化
・業務高度化を進める上での障害として、「高度化を推進できる人材が不足」(73%)、「現状業務の負荷が高く、業務効率化を優先しないとリソースを捻出できない」(66%)との回答が最も多く見られた。(図2)
・8割の企業がFP&A(Financial Planning & Analysis)の機能強化が必要と考える一方、56%の企業が具体的な取組みは進んでいないと回答した。
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_2.jpg
図2:経理財務部門で業務高度化を進めるにあたり、障害となる事項(複数選択)
4. 経理財務のオペレーション効率化とDX(デジタル・トランスフォーメーション)
・90%の企業が経理財務部門のDXに取り組んでいるものの、業務の高度化、効率化・可視化などで大きな成果を得るまでに至っている企業はわずか7%にとどまった。(図3)
・データ利用可能性に関して、約半数の企業がデータ収集に障害があると回答した。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_3.jpg
図3:経理財務部門のDXは進んでいるか(単一選択)
5. SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)
・SX実現に向けて、長期的な経営課題が特定できている企業は38%にとどまった。(図4)
・67%の企業がSX実現のために事業ポートフォリオの変革が必要と回答しており、その実現方法としては、コア事業の強化を優先する傾向が見られた。
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/357109/LL_img_357109_4.jpg
図4:SX実現のための長期的な経営課題を特定できているか(単一選択)
6. グループガバナンス、海外地域統括会社
・24%の企業は海外地域統括会社を設置しており、設置していない76%のうち、15%は今後の設置を検討している。
・海外地域統括会社を設置している企業のうち、3割がその機能や在り方の見直しを予定していると回答した。
7. リスクマネジメント
・企業価値に重要な影響があるリスクとして、大規模企業では地政学リスクやサイバーセキュリティが上位に挙げられたが、中堅企業では人材確保が上位に選ばれるなど、企業規模により違いが見られた。
・専門部署を設置するなど、高度な全社的リスクマネジメント体制を有している企業は全体の約3割にとどまる。
8. 人的資本経営とCFOの役割
・6割以上のCFOが人的資本の向上・可視化に関与していると回答した。
・「人的資本可視化指針」の「人材育成に関連する開示事項(例)」のうち、企業価値と相関が高い項目として、71%の企業が「リーダーシップの育成」と回答。
■調査概要
名称 :KPMGジャパン CFOサーベイ2023
調査対象会社:上場企業のCFOまたは経理財務部門責任
調査期間 :2022年12月13日〜2023年3月31日
調査方法 :ウェブアンケートシステムによる回答
有効回答数 :302社
「KPMGジャパン CFOサーベイ2023」の情報はこちら
https://kpmg.com/jp/ja/home/campaigns/2023/05/cfo-survey-2023.html
■KPMGジャパンについて
KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる9つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。
日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo、株式会社 KPMGアドバイザリーライトハウス