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ルワンダと日本のICTイノベーションにむけて熱いディスカッション TICAD V(第5回アフリカ開発会議)でシンポジウムを実施

神戸情報大学院大学(所在地:兵庫県神戸市、学長:炭谷 俊樹)は、TICAD Vの公式サイドイベントとして、6月3日に「ルワンダと日本の間で起こっているICTによるイノベーション」シンポジウムを開催しました。
このシンポジウムにはルワンダと日本の双方から情報通信技術(ICT)に関する産業界と教育界をリードするパネリスト6名と100名を超える参加者が集まり、ICT分野における民間企業や教育での連携の実績や、今後の課題などについて熱い議論が行われました。


このシンポジウムはJICA(国際協力機構)及びJETRO(日本貿易振興機構)との共催、ルワンダ共和国の青年ICT省及びルワンダ開発局の後援を受け、TICAD V(第5回アフリカ開発会議)の公式サイドイベントとして、パシフィコ横浜アネックスホール(神奈川県横浜市)で行われたものです。

同じ日に行われたTICAD Vの本会議では、「横浜宣言」が採択され、持続可能な開発のために日本とアフリカで協力していくことが決まりました。同時に発表された横浜行動計画では、このための具体策として、民間セクターによる開発を推進し、従来の資源取引依存から情報通信技術(ICT)などを用いた産業の多角化を目指すとしています。また、それらのアフリカ経済の変革に必要な質の高い労働力を生み出す、技術・職業教育や高等教育に対する支援を強化するとしています。

本学が主催したシンポジウムは、まさにこの情報通信技術(ICT)に関する民間セクターでの開発協力、技術教育、高等教育に関する協力をテーマとしたもので、情報通信技術を取り上げた唯一の公式サイドイベントとして注目を集めました。

シンポジウムでは、外務省の宮下 孝之氏による開会挨拶の後、ルワンダ共和国の青年ICT大臣であるJean Philibert Nsengimana氏のビデオメッセージが披露されました。

続いて、元JICA専門家でルワンダ共和国青年ICT省シニアアドバイザーでもある山中 敦之氏の司会でパネルディスカッションが行われました。
このパネルディスカッションでは、ルワンダ商工会議所のAlex Ntale氏とClement Uwajeneza氏から、ルワンダ国内におけるICT産業や携帯電話の普及状況を紹介し、それらを使って現地で立ちあがっているサービスが紹介されました。
日本のICTベンチャー企業であるレックスバート・コミュニケーションズ株式会社の田中 秀和代表取締役からは、現地ICT企業との提携によるソフトウェア開発業務(オフショア開発)の実例が紹介されました。
教育分野における協力関係の実例としては、トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト フェーズ2のチーフアドバイザーである西山 隆一氏から、ルワンダ共和国のトゥンバでのJICA支援による高等技術専門学校の立ち上げと強化の取り組みが紹介されました。また、神戸情報大学院大学の炭谷 俊樹学長からは、昨年アフリカの8カ国から計29名の研修生を受け入れ、6週間にわたってICT活用による開発課題解決を目指した「Tankyu for Africa」研修プログラムやルワンダ現地での「探究実践ワークショップ」と「イノベーションセミナー」の実績が報告されました。

Q&Aのセッションでは、留学生を招聘し、人材育成し、国元に戻すことで母国の発展に貢献する方法や、IT関係の事業の展開に対するルワンダの課題と優位性について議論されました。

このシンポジウムの写真などは神戸情報大学院大学のWebサイトに公開しております。
http://www.kic.ac.jp/node/288

神戸情報大学院大学では、このシンポジウムの経験も活かし、ICT4D(ICT技術を生かした開発支援)をテーマとした日本初の「ICTイノベータコース」を10月から開講し、アフリカの開発に貢献する人材の育成に取り組んでまいります。
http://ict4d.kic.ac.jp/


<シンポジウム概要>
テーマ :「ルワンダと日本の間で起こっているICTによるイノベーション」
日時  :2013年6月3日(月) 12時30分〜14時
参加者数:105名
会場  :パシフィコ横浜 アネックスホール(神奈川県横浜市)
主催  :神戸情報大学院大学
共催  :JICA(国際協力機構)、JETRO(日本貿易振興機構)
後援  :ルワンダ共和国青年ICT省、ルワンダ共和国ルワンダ開発局

パネラー:
・元JICA専門家、現ルワンダ青年ICT省シニアアドバイザー及び
 ルワンダ商工会議所エグゼクティブアドバイザー 山中 敦史
 (JICAからルワンダ共和国へ専門家として派遣され、国家ICT戦略の策定に関わる。)
・ルワンダ共和国 ルワンダ商工会議所ディレクター Mr. Alex Ntale
・ルワンダ共和国 ルワンダ商工会議所ソフトウェアアソシエーション会長 Mr. Clement Uwajeneza
・レックスバート・コミュニケーションズ株式会社 代表取締役 田中 秀和
 (ルワンダ共和国ICT企業へのソフトウェア開発業務委託を行う日本のICTベンチャー企業。)
・トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクト フェーズ2 チーフアドバイザー 西山 隆一
 (JICAによるトゥンバ高等技術専門学校の立ち上げ及び強化プロジェクトのリーダー)
・神戸情報大学院大学 学長 炭谷 俊樹
 (元マッキンゼー・アンド・カンパニーコンサルタント。探究型人材の育成を提唱・実践している。神戸情報大学院大学、東京大学i.Schoolに加え、昨年はルワンダ現地でも探究実践の研修を実施した。ルワンダICT企業や政府関係者の間で、“Tankyu”が合言葉になっている。)


*TICADとは(外務省ホームページより)
http://www.ticad.net/ja/index.html
Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略であり、アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)及び世界銀行等と共同で開催しています。
5年に1回の首脳級会合に加えて、閣僚級会合等を開催しており、2008年5月には、横浜において4回目となるTICAD IV(第4回アフリカ開発会議)を開催しました。
参加者:アフリカ諸国、開発パートナー諸国及びアジア諸国、
    国際機関及び地域機関、民間セクターやNGO等市民社会の代表等


<神戸情報大学院大学について>
2005年の開学以来、「人間力のある高度ICT人材の育成」を使命に掲げ、ICTの技術関連スキルだけでなく、自ら課題を発見し技術や人間力を用い解決に導く力を「探究実践」プログラムによって育成しています。同プログラムは、本学以外にも東京大学i.school(イノベーションスクール)や、アフリカ ルワンダ共和国のICT商工会議所等で採用され、定評をいただいています。

大学院大学ウェブサイト:
http://www.kic.ac.jp/
ルワンダ発の“探究実践”ウェブサイト:
http://tankyu.rw/
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