サイバー創研、「LTEに関するETSI必須特許」の調査結果(第3.0版)を発表〜情報通信業界のLTEパテント力を分析〜
[13/06/26]
提供元:@Press
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モバイル・ワイヤレスをはじめとした情報通信の総合的特許調査などを行う株式会社サイバー創研(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:木下 研作)は、LTEに関連する特許分析の一環として、欧州の標準化団体であるETSIに対してLTE必須として宣言された特許を対象に、規格整合性等の調査を実施いたしました。
【調査の背景】
<LTEの現状・将来>
携帯電話サービスの市場では第3世代のサービスからLTE(Long Term Evolution)へのマイグレーションが急速に進展しています。LTEサービスは、日本国内ではNTTドコモが2010年12月に商用サービスを開始し、2013年4月には契約数が1,200万件を突破しています。
一方、2012年4月には、LTEの後継となるLTE-AdvancedがITU-R(国際電気通信連合 無線通信部門)で第4世代の技術の一つとして勧告されました。今後、LTEとLTE-Advancedは、互換性を保ちながら、より高速・大容量の通信サービスの利用を可能とするものとして、今後の普及が期待されています。
LTEは、W-CDMA方式同様に、ETSI(欧州電気通信標準化協会)、ARIB(電波産業会)等の各国の標準化団体により設立された仕様検討プロジェクトである3GPPにて標準化活動が行われており、その仕様検討、規格策定作業と関連して各社より多数の特許が出願されている状況にあります。
<必須宣言特許について>
必要とされる標準化規格に提案、採用されるためには、企業は関連する保有特許を各国の標準化団体に対してFRAND条件(※)を宣言する必要があります。今回の調査対象は、ETSIへ宣言された特許(特許出願含む)の内、LTEあるいはLTE-Advancedに関するものです。
ETSIに対する各企業の宣言特許数はLTEの技術開発に関する「知財力」を示す1つのインデックス(指標)となっていると推測されます。ただ、各社の宣言特許数を単純にカウントしただけではLTEの特許数を計ることはできないため、今回の報告では、規格との整合性を第三者の観点で公正に評価しました。
※FRAND条件:公平、妥当かつ非差別的な条件による特許の提供
【調査方法】
本調査は2012年11月に公開されたETSIの必須宣言特許リストをベースに、パテントファミリ単位にまとめる手法などにより、実質的な宣言特許数(独立した発明数)を抽出した上で、規格整合性に着目して各社の必須宣言特許を同一の基準で評価し、必須特許の保有数を推測しました。
【調査結果のポイント】
前回(2012年10月発表)に続き、今回で3回目の報告となりますが、8カ月で約900件の増加(18%の増加)となり、Appleなどの新規参入が見られました。企業の宣言している必須特許件数の順位ではQualcommが首位を維持しましたが、2位以下では順位の入れ替わりが多く見られました。
(1) ETSI宣言特許の件数と企業について
実質的な宣言特許数は5,919件、宣言企業は49社でした。
宣言特許は特定企業に集中しているのではなく、多くの企業が比較的均等な件数を宣言しています。また、企業国籍も米国、欧州、アジアにバランス良く分散しています。
(2) LTE規格との整合性について
5,919件の特許から全体の36%にあたる2,129件(前回報告では1,601件)を抽出し、サンプルによる規格整合性評価を行った結果、そのうち約56%の特許がLTE規格と整合した必須特許でした。その中で更に登録特許のみを対象として規格整合性を比較した結果、LG、NTTドコモ、TI、InnovativeSonicが、規格整合率が高くかつ登録特許件数が多い企業であるという結果が得られました。これらの企業は、質の高い特許出願を行っており、厳選した特許をETSIに宣言していると考えられます。
(3) 企業別必須特許件数
サンプル評価で得られた規格整合率を宣言特許全件数に乗じて推定した必須特許数では、Qualcommが最多で、Huawei、ZTE、Nokia、LG、Samsung、NTTドコモ、InterDigital、Ericsson、CATTの順で上位を占めています。
※調査結果の詳細はこちらのURLをご覧ください。報告書の概要と本文の日本語版および英語版を掲載しています。
http://cybersoken.com/research/lte.html
【調査概要】
対象 : ETSI専用サイトから2012年11月に取得したLTE関連必須宣言特許リスト
調査期間 : 2009年9月〜2013年3月
調査報告書: http://cybersoken.com/research/pdf/lte03JP.pdf (全28ページ)
以上
■サイバー創研 会社概要
(1)商号 :株式会社サイバー創研( http://www.cybersoken.com )
(2)代表者 :代表取締役社長 木下 研作
(3)本店所在地 :東京都渋谷区桜丘町22-14 NESビルS1階
(4)設立年月日 :2001年4月2日
(5)主な事業の内容:情報通信関連の以下の事業
1.調査研究事業
2.特許サービス事業
3.エンジニアリング事業
4.教育研修事業
(6)資本金 :3,000万円
【調査の背景】
<LTEの現状・将来>
携帯電話サービスの市場では第3世代のサービスからLTE(Long Term Evolution)へのマイグレーションが急速に進展しています。LTEサービスは、日本国内ではNTTドコモが2010年12月に商用サービスを開始し、2013年4月には契約数が1,200万件を突破しています。
一方、2012年4月には、LTEの後継となるLTE-AdvancedがITU-R(国際電気通信連合 無線通信部門)で第4世代の技術の一つとして勧告されました。今後、LTEとLTE-Advancedは、互換性を保ちながら、より高速・大容量の通信サービスの利用を可能とするものとして、今後の普及が期待されています。
LTEは、W-CDMA方式同様に、ETSI(欧州電気通信標準化協会)、ARIB(電波産業会)等の各国の標準化団体により設立された仕様検討プロジェクトである3GPPにて標準化活動が行われており、その仕様検討、規格策定作業と関連して各社より多数の特許が出願されている状況にあります。
<必須宣言特許について>
必要とされる標準化規格に提案、採用されるためには、企業は関連する保有特許を各国の標準化団体に対してFRAND条件(※)を宣言する必要があります。今回の調査対象は、ETSIへ宣言された特許(特許出願含む)の内、LTEあるいはLTE-Advancedに関するものです。
ETSIに対する各企業の宣言特許数はLTEの技術開発に関する「知財力」を示す1つのインデックス(指標)となっていると推測されます。ただ、各社の宣言特許数を単純にカウントしただけではLTEの特許数を計ることはできないため、今回の報告では、規格との整合性を第三者の観点で公正に評価しました。
※FRAND条件:公平、妥当かつ非差別的な条件による特許の提供
【調査方法】
本調査は2012年11月に公開されたETSIの必須宣言特許リストをベースに、パテントファミリ単位にまとめる手法などにより、実質的な宣言特許数(独立した発明数)を抽出した上で、規格整合性に着目して各社の必須宣言特許を同一の基準で評価し、必須特許の保有数を推測しました。
【調査結果のポイント】
前回(2012年10月発表)に続き、今回で3回目の報告となりますが、8カ月で約900件の増加(18%の増加)となり、Appleなどの新規参入が見られました。企業の宣言している必須特許件数の順位ではQualcommが首位を維持しましたが、2位以下では順位の入れ替わりが多く見られました。
(1) ETSI宣言特許の件数と企業について
実質的な宣言特許数は5,919件、宣言企業は49社でした。
宣言特許は特定企業に集中しているのではなく、多くの企業が比較的均等な件数を宣言しています。また、企業国籍も米国、欧州、アジアにバランス良く分散しています。
(2) LTE規格との整合性について
5,919件の特許から全体の36%にあたる2,129件(前回報告では1,601件)を抽出し、サンプルによる規格整合性評価を行った結果、そのうち約56%の特許がLTE規格と整合した必須特許でした。その中で更に登録特許のみを対象として規格整合性を比較した結果、LG、NTTドコモ、TI、InnovativeSonicが、規格整合率が高くかつ登録特許件数が多い企業であるという結果が得られました。これらの企業は、質の高い特許出願を行っており、厳選した特許をETSIに宣言していると考えられます。
(3) 企業別必須特許件数
サンプル評価で得られた規格整合率を宣言特許全件数に乗じて推定した必須特許数では、Qualcommが最多で、Huawei、ZTE、Nokia、LG、Samsung、NTTドコモ、InterDigital、Ericsson、CATTの順で上位を占めています。
※調査結果の詳細はこちらのURLをご覧ください。報告書の概要と本文の日本語版および英語版を掲載しています。
http://cybersoken.com/research/lte.html
【調査概要】
対象 : ETSI専用サイトから2012年11月に取得したLTE関連必須宣言特許リスト
調査期間 : 2009年9月〜2013年3月
調査報告書: http://cybersoken.com/research/pdf/lte03JP.pdf (全28ページ)
以上
■サイバー創研 会社概要
(1)商号 :株式会社サイバー創研( http://www.cybersoken.com )
(2)代表者 :代表取締役社長 木下 研作
(3)本店所在地 :東京都渋谷区桜丘町22-14 NESビルS1階
(4)設立年月日 :2001年4月2日
(5)主な事業の内容:情報通信関連の以下の事業
1.調査研究事業
2.特許サービス事業
3.エンジニアリング事業
4.教育研修事業
(6)資本金 :3,000万円