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【生活トレンド研究所レポート】「今どきの旅行」に関する調査を実施

株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:江幡 哲也)が運営するマーケティング・チャネル「生活トレンド研究所」は、第10弾のレポートとして、旅行やマーケティングの専門家3名を研究員ガイドに迎え、「旅行」に関するアンケート調査を実施しました。
調査期間は2013年8月5日(月)〜2013年8月7日(水)、1都3県在住の20〜64歳男女計1011名から有効回答を得ました。

■「生活トレンド研究所」のURL: http://allabout.co.jp/trend_lab/


【調査のポイント】
1)「マーケティング」ガイド 安部 徹也氏
 過去2年間における国内旅行経験者が76.3%なのに対し海外旅行は29.2%
 しかし、海外への旅行意向は48.7%と高め
「今年の夏休みは、アベノミクスによる景気浮揚期待から、3年ぶりに家計の夏休み予算が増加して国内旅行が堅調な伸びを示す反面、海外旅行は円安が急速に進み、“お得感”が薄れてきたことなどから減少に転じました。」(安部氏)

2)「旅行」ガイド 村田 和子氏
 「若者の旅行離れ」は過去のもの!?
 20代は積極的に旅行をしている傾向、人気は「スキー・スノボ」、「フェス・ライブ・コンサート」
「『スキー・スノーボード』については、『19歳はリフト料金が無料』など、若者がデビューする機会を狙ったファン拡大策もとられており、今後ますますこの傾向は強くなることが予想されます。」(村田氏)

3)多趣味の人は旅行好き!?
 多趣味の人の海外旅行実施率は、そうでない人の2倍以上
「旅が単なる観光ではなく多様なスタイルを持つようになった昨今、趣味の延長線上で、あるいは趣味を通じた交友関係の広がりから旅へ行く機会が増えるものと推測します。」(村田氏)

4)「旅館」ガイド 山田 祐子氏
 旅行にかける平均予算は5万円未満
 若者は「民宿」や「ゲストハウス」がお好き!?
「格安航空券パッケージツアーこそ若者の旅の代名詞のように言われてきましたが、バーチャル世界では手に入れることのできない『リアルな繋がり』こそ、若者にとっては対価を支払いたい対象なのではないでしょうか。」(山田氏)


1)過去2年間における国内旅行経験者は76.3%ながら、海外は29.2%のみ
 しかし海外旅行意向は全体で48.7%も
今回の調査で、ここ2年の間に国内旅行、海外旅行に行ったかどうかを聞いたところ、76.3%の人が国内旅行をしているのに対し、海外旅行は29.2%に留まりました(グラフ1 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/1_1.gif )。また、“時間”や“資金”といった制約なしに旅行で行きたいところがあるかどうかの問いに対しては、どの年代においても約40%〜50%が海外に行ってみたいという回答をしていました(グラフ2※ http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/1_1.gif )。
※「行きたいかどうか」の回答に対して「ある」と回答した人の自由回答を集計。「その他」には“宇宙”や“月”といった項目が含まれています。

この結果に対し、「マーケティング」ガイドの安部 徹也氏は次のように解説しています。
「調査結果を見ると、まだまだ日本人にとって海外旅行は“高嶺の花”であることが浮き彫りになっています。
今年の夏休みは、アベノミクスによる景気浮揚期待から、3年ぶりに家計の夏休み予算は増加して国内旅行が堅調な伸びを示す反面、海外旅行は、行き過ぎた円高の修正で円安が急速に進み、“お得感”が薄れてきたことなどから減少に転じました。このような円安の進行は、なかでもショッピングを目当てに海外を訪れる旅行者の意欲減退につながり、円安によるツアー代金の値上げが重なれば、今後も海外旅行者の減少が見込まれます。
一方で、今後の旅行意向では、海外に行ってみたいという回答が多く見られたことから、LCCなどを活用した低価格のツアーを企画することができれば、まだまだ新たな需要を開拓できる余地も残っています。また、国内旅行に行きたいと答えた人は全ての年代で2割程度ですが、富士山が世界遺産に登録されて、多くの観光客が詰めかけたように、話題を振りまくことができれば、予算の増加と相まってますます国内旅行者が増加していくことが予想されます。」


2)「若者の旅行離れ」は過去のもの!?20代は積極的に旅行をしている傾向
 人気は「スキー・スノーボード」、「フェス・ライブ・コンサート」
国内外の旅行経験の有無を年代別に見ると、国内は年代で特に大きな変化はなく、海外は40代が低い傾向にありました(グラフ3、グラフ4 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/p_2.jpg )。また、一泊以上の宿泊を伴う趣味について2年の間での経験を聞いたところ、20代は1位が「スキー・スノーボード」(15.2%)、2位が「フェス・ライブ・コンサート」(12.1%)となりました(グラフ5 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/p_2.jpg )。

これに対し、「旅行」ガイドの村田 和子氏は次のように解説しています。
「『スキー・スノーボード』については、19歳はリフト料金が無料になる『雪マジ19!』のように、若者がデビューする機会を狙ったファン拡大策もとられており、今後ますますこの傾向は強くなることが予想されます。また、『フェス・ライブ・コンサート』については、20代の実施率が突出しており、『誰と行くか』を聞いても『一人で行く』ことがあると回答した人が半数もいました。旅の需要喚起として訴求力の高いテーマであることが伺えます。その他、50代以上の層には、『寺社・仏閣』、『登山・ハイキング』が人気でした。年代別に人気のテーマにばらつきがありますが、30代については、20代の若者の志向を踏襲しつつも、50代以上と似たような傾向も見て取れます。ちょうど、50代以上は30代の親世代にあたり、一緒に旅行したり、情報共有したりしていることなどが影響しているものと考えられます。」


3)趣味が多い人は、旅行経験も豊富
 海外旅行の実施率は2倍以上であることが明らかに
また、対象者全員に対し、「趣味の有無とその数」について聞いたところ、全体平均で3.3個、一番多い年代が60代で3.7個、少ない年代が20代で3.0個という結果になりました。また、趣味が多い(4個以上)層と少ない(3個以下)層とに分け、ここ2年の間の旅行経験を見てみたところ、趣味が多い層が、国内旅行の実施率90.9%であるのに対して、趣味が少ない層は70.1%と、20.8ポイントの差があることがわかりました(グラフ6 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/3_3.gif )。また、海外旅行については、趣味が多い層が57.9%の実施率なのに対して、趣味が少ない層は25.7%と半数以下という結果になりました(グラフ7 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/3_3.gif )。

この結果に対し、「旅行」ガイドの村田 和子氏は次のようにコメントしています。
「最近は、『どこへ行くかよりも、何をするか』を旅行で重視する動きが目立ちます。趣味の多少は、旅行の実績に影響すること、つまり趣味が多い人は旅行の経験も多い傾向にあることがわかります。旅が単なる観光ではなく多様なスタイルを持つようになった昨今、趣味の延長線上で旅のテーマを見つけたり、あるいは趣味を通じた交友関係の広がりから旅へ行く機会が増えたりするものと推測します。なお、『趣味が全くない』と回答した人は、国内旅行の実施率は56.1%、海外旅行の実施率は17.5%と、特に低い結果となりました。個々人の積極性も趣味の数や旅行の実施率にあらわれているのかもしれません。」


4)旅行にかける平均予算は5万円未満
 若者は「民宿」や「ゲストハウス」がお好き!?
旅行や、フェスなどといったアクティビティに泊まりがけで行く際の平均的な予算額(交通費+宿泊代のみ)についても聞いたところ、どの年代においても「5万円未満」と回答していました。

この結果に対し、「旅館」ガイドの山田 祐子氏は次のように解説しています。
「格安航空券パッケージツアーこそ若者の旅の代名詞のように言われてきましたが、バーチャル世界では手に入れることのできない『リアルな繋がり』こそ、若者にとっては対価を支払いたい対象なのではないでしょうか。『みんなで旅を作るソーシャル旅行サービス“トリッピース”』の台頭からみてもわかります。」

また、この2年間で宿泊したことのある施設について聞いたところ、特に「民宿・ペンション」、「ゲストハウス」については20代が他の年代よりも高いポイントとなりました(グラフ9、10 http://www.atpress.ne.jp/releases/38044/q_4.jpg )。

この結果について、山田氏は、「国内の旅館営業の減少に対し、簡易宿所営業(民宿、ペンション、ゲストハウス、バックパッカーズ宿)が増える傾向にあります。代表事例は全国で11施設を展開する“カオサングループ”や都内に2施設を運営する“Backpackers' Japan”です。外国人旅行者の受け入れ施設としてはもとより、日本の若者が利用する場合「国際交流の場」として意味合いが強いです。国内ゲストハウスを集積した総合サイトも登場しています。従来の『安宿に泊まる』ではなく、コンセプトは『宿から世界につながるリンクサイト』。今後もグローバル志向を持った若い世代に浸透していく施設形態と思われます。」と解説しています。


■調査概要
・調査期間:2013年8月5日(月)〜2013年8月7日(水)
・調査対象:1都3県在住の20〜64歳男女
      (ジャストシステム「ファストアスク」リサーチ会員)
・割付  :男性20〜29歳112名、30〜39歳112名、40〜49歳113名、
      50〜59歳112名、60〜64歳56名
      女性20〜29歳112名、30〜39歳112名、40〜49歳113名、
      50〜59歳113名、60〜64歳56名
      計1,011名
・調査方法:インターネットリサーチ


【「生活トレンド研究所」について http://allabout.co.jp/trend_lab/
「生活者のトレンドと未来をひも解くマーケティング・チャネル」であることをミッションに掲げ、総合情報サイト「All About」で活躍する住宅、マネー、健康、グルメ、一般消費財など、様々な領域における専門家(=ガイド)が研究員となって、企業と生活者がより良い関係性を構築するための調査、市場分析を行なっていきます。その分野における高い専門性はもちろんのこと、生活者・実務家としての考えや想いも兼ね備えた「All Aboutガイド」ならではの分析・考察を重ねることで、表面的な定量データでは捉えられない新たな潮流や課題を浮き彫りにしていきます。
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