アレクシオンのソリリス(R)(エクリズマブ)、aHUS患者向けの製造販売承認を日本で取得
[13/09/13]
提供元:@Press
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東京、2013年9月13日--アレクシオン ファーマ(アレクシオン・ファーマスーティカルズ(Nasdaq:ALXN)の100%子会社の日本法人)は、生命を脅かす超希少疾患である非典型溶血性尿毒症症候群(以下 aHUS)の治療に対して、厚生労働省によりソリリス(R)(エクリズマブ)の使用が承認されたと発表しました。ソリリス(R)は、重度の超希少疾患である発作性夜間ヘモグロビン尿症(以下 PNH)に関して日本ですでに承認を取得しています。
aHUSは、生命を脅かす極めて希な慢性かつ遺伝性の疾患であり、重要臓器に進行的損傷を与え、結果的に脳卒中や心臓発作、腎不全、死亡を引き起こします(1)。aHUSにおける病態および早期死亡は、慢性的に制御不能な補体系の活性化による血栓性微小血管障害(全身の微小血管に血栓が形成される病態、以下 TMA)に起因します(2,3)。ファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤であるソリリス(R)は、制御不能な補体系を特異的に標的とする阻害剤であり、「非典型溶血性尿毒症症候群における血栓性微小血管障害の抑制」にて承認を取得しています。
東京女子医科大学 腎臓小児科 服部 元史 教授は次のように述べています。
「ソリリス(R)は、病気で苦しむaHUS患者さんの生命予後(人生)を劇的に改善させ得る効果を有することが立証されており、この重篤な疾患の治療に向けた重要な一歩といえます。臨床試験の結果では、血栓症や腎機能障害、痙攣発作、狭心症など、生命を脅かすaHUSの兆候/症状の発現・進行に対し、ソリリス(R)が効果を発揮することが明らかになりました。」
バイスプレジデント兼日本法人社長のヘルマン・ストレンガーは次のように述べています。
「ソリリス(R)によるaHUS治療に対する日本政府の承認は、この重度で生命を脅かす疾患の安全かつ効果的な治療を待ち望んできた患者さんと家族の皆さんにとって大きな進展です。」
ソリリス(R)は、補体介在性TMAの抑制によるaHUS患者の治療に対して米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)、およびその他の地域においても承認を取得しています。
【非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)について】
aHUSは極めて希な慢性致死性の遺伝性疾患で、1つ以上の補体調節遺伝子の欠損を有し、制御不能な持続的補体活性化を引き起こすことで、その結果全身の微小血管に血栓を形成する補体介在性TMAを示します(4,5)。aHUSにおける制御不能な永久的補体活性化は生涯にわたるTMA発症リスクの原因となり、結果として腎臓、脳、心臓、およびその他の重要な臓器の突然の壊滅的かつ致死的な損傷を引き起こし、期せずして残念な転帰をたどります(4,6)。aHUS患者の65%が血漿交換又は血漿輸注(PE/PI)を行っても診断後1年以内に死亡、または腎臓透析を必要とするか、永久的な腎障害を示すことになります(3,7)。腎移植を受けた大半のaHUS患者は、再度全身性TMAを発症し、その結果移植失敗率は90%に及びます(8)。
aHUSは小児および成人の両方に影響を及ぼします。補体介在性TMAは、血小板数の減少(血小板減少症)および赤血球破壊(溶血)の原因ともなります。現在、10種類以上の補体調節遺伝子の変異が報告されていますが、aHUSと確定診断された患者の30〜50%は遺伝子変異が未だ確認されておりません(2)。
【ソリリス(R)(エクリズマブ)について】
ソリリス(R)は、アレクシオンが研究開発から当局の承認、上市までを行ったファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤です。ソリリス(R)は、米国、欧州連合、日本およびその他の国々の当局から発作性夜間PNHの患者に対する最初で唯一の治療薬としての承認を受けています。PNHは、赤血球の溶血または破壊を特徴とする衰弱性かつ致命的な希少血液疾患で、血栓症や臓器不全などを引き起こします。
また、ソリリス(R)は米国、欧州連合、日本及びカナダでaHUSにおける補体介在性のTMAの抑制を目的とした最初で唯一の治療薬として承認を受けています。aHUSは微小血管内に血栓を形成する補体介在性のTMAを特徴とする、衰弱性かつ致命的である遺伝性の希少疾患です。aHUSにおけるソリリス(R)の有効性はTMAと腎機能への効果に基づいています。
aHUS患者におけるソリリス(R)の効果を確認するために、現在追加のプロスペクティブ臨床試験が行われています。
【重要な安全性情報】
日本におけるPNH及びaHUS患者を対象とした臨床試験では、すべての患者はソリリス(R)の初回投与の前に髄膜炎菌ワクチンの予防接種を受けています。
ソリリス(R)はPNH及びaHUS患者において良好な忍容性を示しています。PNH患者を対象とした臨床試験で最も頻繁に観察された有害事象は、頭痛、鼻咽頭炎(鼻汁)、背部痛でした。aHUS患者を対象とした臨床試験で最も頻繁に観察された有害事象は、高血圧、上気道感染及び下痢でした。
重篤な髄膜炎菌感染症のリスクに関しての警告も含め、ソリリス(R)に添付されている文書全文をご覧ください。
【アレクシオン ファーマについて】
アレクシオン ファーマは、重篤な希少疾患を抱える患者の生活を一変させる治療薬を開発・提供することを主眼としたバイオ製薬会社です。アレクシオンは、補体阻害領域におけるグローバル・リーダーであり、慢性的な補体活性化のコントロール不良を原因とする、衰弱性かつ致命的な希少疾患であるPNHおよびaHUSの治療薬であるソリリス(R)(エクリズマブ)の市場を開発しました。アレクシオンは、ソリリス(R)のその他の適応症や、開発初期段階にある他の革新的なバイオテクノロジー製品候補の開発を継続して行っています。本プレスリリースとアレクシオン ファーマの詳細情報については http://www.alexion.co.jp/ をご覧ください。
【参考文献】
(1) Noris M, Remuzzi G. Atypical hemolytic-uremic syndrome. N Engl J Med. 2009;361:1676-87.
(2) Noris M, Caprioli J, Bresin E, et al. Relative role of genetic complement abnormalities in sporadic and familial aHUS and their impact on clinical phenotype. Clin J Am Soc Nephrol. 2010;5:1844-59.
(3) Caprioli J, Noris M, Brioschi S, et al. The impact of MCP, CFH, and IF mutations on clinical presentation, response totreatment, and outcome. Blood. 2006;108:1267-9.
(4) Benz K, Amann K. Thrombotic microangiopathy: new insights. Curr Opin Nephrol Hypertens. 2010;19(3):242-7.
(5) Ariceta G, Besbas N, Johnson S, et al. Guideline for the investigation and initial therapy of diarrhea-negative hemolytic uremic syndrome. Pediatr Nephrol. 2009;24:687-96.
(6) Tsai HM. The molecular biology of thrombotic microangiopathy. Kidney Int. 2006;70(1):16-23.
(7) Loirat C, Garnier A, Sellier-Leclerc AL, Kwon T. Plasmatherapy in atypical hemolytic uremic syndrome. Semin Thromb Hemost. 2010;36:673-81.
(8) Bresin E, Daina E, Noris M, et al. Outcome of renal transplantation in patients with non-Shiga toxin-associated hemolytic uremic syndrome: prognostic significance of genetic background. Clin J Am Soc Nephrol. 2006;1:88-99.
aHUSは、生命を脅かす極めて希な慢性かつ遺伝性の疾患であり、重要臓器に進行的損傷を与え、結果的に脳卒中や心臓発作、腎不全、死亡を引き起こします(1)。aHUSにおける病態および早期死亡は、慢性的に制御不能な補体系の活性化による血栓性微小血管障害(全身の微小血管に血栓が形成される病態、以下 TMA)に起因します(2,3)。ファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤であるソリリス(R)は、制御不能な補体系を特異的に標的とする阻害剤であり、「非典型溶血性尿毒症症候群における血栓性微小血管障害の抑制」にて承認を取得しています。
東京女子医科大学 腎臓小児科 服部 元史 教授は次のように述べています。
「ソリリス(R)は、病気で苦しむaHUS患者さんの生命予後(人生)を劇的に改善させ得る効果を有することが立証されており、この重篤な疾患の治療に向けた重要な一歩といえます。臨床試験の結果では、血栓症や腎機能障害、痙攣発作、狭心症など、生命を脅かすaHUSの兆候/症状の発現・進行に対し、ソリリス(R)が効果を発揮することが明らかになりました。」
バイスプレジデント兼日本法人社長のヘルマン・ストレンガーは次のように述べています。
「ソリリス(R)によるaHUS治療に対する日本政府の承認は、この重度で生命を脅かす疾患の安全かつ効果的な治療を待ち望んできた患者さんと家族の皆さんにとって大きな進展です。」
ソリリス(R)は、補体介在性TMAの抑制によるaHUS患者の治療に対して米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)、およびその他の地域においても承認を取得しています。
【非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)について】
aHUSは極めて希な慢性致死性の遺伝性疾患で、1つ以上の補体調節遺伝子の欠損を有し、制御不能な持続的補体活性化を引き起こすことで、その結果全身の微小血管に血栓を形成する補体介在性TMAを示します(4,5)。aHUSにおける制御不能な永久的補体活性化は生涯にわたるTMA発症リスクの原因となり、結果として腎臓、脳、心臓、およびその他の重要な臓器の突然の壊滅的かつ致死的な損傷を引き起こし、期せずして残念な転帰をたどります(4,6)。aHUS患者の65%が血漿交換又は血漿輸注(PE/PI)を行っても診断後1年以内に死亡、または腎臓透析を必要とするか、永久的な腎障害を示すことになります(3,7)。腎移植を受けた大半のaHUS患者は、再度全身性TMAを発症し、その結果移植失敗率は90%に及びます(8)。
aHUSは小児および成人の両方に影響を及ぼします。補体介在性TMAは、血小板数の減少(血小板減少症)および赤血球破壊(溶血)の原因ともなります。現在、10種類以上の補体調節遺伝子の変異が報告されていますが、aHUSと確定診断された患者の30〜50%は遺伝子変異が未だ確認されておりません(2)。
【ソリリス(R)(エクリズマブ)について】
ソリリス(R)は、アレクシオンが研究開発から当局の承認、上市までを行ったファースト・イン・クラスの終末補体阻害剤です。ソリリス(R)は、米国、欧州連合、日本およびその他の国々の当局から発作性夜間PNHの患者に対する最初で唯一の治療薬としての承認を受けています。PNHは、赤血球の溶血または破壊を特徴とする衰弱性かつ致命的な希少血液疾患で、血栓症や臓器不全などを引き起こします。
また、ソリリス(R)は米国、欧州連合、日本及びカナダでaHUSにおける補体介在性のTMAの抑制を目的とした最初で唯一の治療薬として承認を受けています。aHUSは微小血管内に血栓を形成する補体介在性のTMAを特徴とする、衰弱性かつ致命的である遺伝性の希少疾患です。aHUSにおけるソリリス(R)の有効性はTMAと腎機能への効果に基づいています。
aHUS患者におけるソリリス(R)の効果を確認するために、現在追加のプロスペクティブ臨床試験が行われています。
【重要な安全性情報】
日本におけるPNH及びaHUS患者を対象とした臨床試験では、すべての患者はソリリス(R)の初回投与の前に髄膜炎菌ワクチンの予防接種を受けています。
ソリリス(R)はPNH及びaHUS患者において良好な忍容性を示しています。PNH患者を対象とした臨床試験で最も頻繁に観察された有害事象は、頭痛、鼻咽頭炎(鼻汁)、背部痛でした。aHUS患者を対象とした臨床試験で最も頻繁に観察された有害事象は、高血圧、上気道感染及び下痢でした。
重篤な髄膜炎菌感染症のリスクに関しての警告も含め、ソリリス(R)に添付されている文書全文をご覧ください。
【アレクシオン ファーマについて】
アレクシオン ファーマは、重篤な希少疾患を抱える患者の生活を一変させる治療薬を開発・提供することを主眼としたバイオ製薬会社です。アレクシオンは、補体阻害領域におけるグローバル・リーダーであり、慢性的な補体活性化のコントロール不良を原因とする、衰弱性かつ致命的な希少疾患であるPNHおよびaHUSの治療薬であるソリリス(R)(エクリズマブ)の市場を開発しました。アレクシオンは、ソリリス(R)のその他の適応症や、開発初期段階にある他の革新的なバイオテクノロジー製品候補の開発を継続して行っています。本プレスリリースとアレクシオン ファーマの詳細情報については http://www.alexion.co.jp/ をご覧ください。
【参考文献】
(1) Noris M, Remuzzi G. Atypical hemolytic-uremic syndrome. N Engl J Med. 2009;361:1676-87.
(2) Noris M, Caprioli J, Bresin E, et al. Relative role of genetic complement abnormalities in sporadic and familial aHUS and their impact on clinical phenotype. Clin J Am Soc Nephrol. 2010;5:1844-59.
(3) Caprioli J, Noris M, Brioschi S, et al. The impact of MCP, CFH, and IF mutations on clinical presentation, response totreatment, and outcome. Blood. 2006;108:1267-9.
(4) Benz K, Amann K. Thrombotic microangiopathy: new insights. Curr Opin Nephrol Hypertens. 2010;19(3):242-7.
(5) Ariceta G, Besbas N, Johnson S, et al. Guideline for the investigation and initial therapy of diarrhea-negative hemolytic uremic syndrome. Pediatr Nephrol. 2009;24:687-96.
(6) Tsai HM. The molecular biology of thrombotic microangiopathy. Kidney Int. 2006;70(1):16-23.
(7) Loirat C, Garnier A, Sellier-Leclerc AL, Kwon T. Plasmatherapy in atypical hemolytic uremic syndrome. Semin Thromb Hemost. 2010;36:673-81.
(8) Bresin E, Daina E, Noris M, et al. Outcome of renal transplantation in patients with non-Shiga toxin-associated hemolytic uremic syndrome: prognostic significance of genetic background. Clin J Am Soc Nephrol. 2006;1:88-99.