日経BPコンサルティング調べ 「ブランド・ジャパン2024」調査結果発表 消費者が選ぶ強いブランド、Googleが「総合力」ランキングで3度目の首位に 上昇ランキング上位に、X、ポケットモンスター、ビオレなど
[24/03/22]
提供元:@Press
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株式会社日経BPコンサルティング(東京都港区)は、今年で24年目を迎えるブランド価値評価プロジェクト「ブランド・ジャパン 2024」の結果をまとめ、本日(2024年3月22日)、調査結果データをリリース・発売する。調査は2023年11月に実施され、調査回答者数は6万2千人だった。
【一般生活者編(消費者が選ぶ強いブランド評価)、調査結果のポイント】
■Googleが、「総合力」ランキングで3度目の首位に
■YouTube、アマゾン、カップヌードル、ダイソーがトップ5入り
■X(旧Twitter)、ポケットモンスター、ビオレが上昇ランキング上位へ
[ブランド評価の「総合力」ランキング上位100ブランドは表1を、「総合力」上昇ランキング上位50ブランドは表2をそれぞれご覧ください]
【調査結果より】
■一般生活者編でGoogleが、6年ぶり3度目の首位に。
一般生活者編「総合力」ランキングでは、Googleが87.7pt(偏差値)のスコアを得て、6年ぶりの首位(前回2位)を獲得した(表1)。Googleはブランド力を構成する要素の中で、イノベーティブ(革新性)とコンビニエント(利便性)への評価が高く、1,000ブランド中、イノベーティブランキングでは2位(前回2位)、コンビニエントランキングでは3位(前回4位)となった(図1)。これらのスコアが前回に比べてさらに上昇したことに加え、「かっこいい・スタイリッシュ」の評価も高まったことが首位獲得に繋がった。
Googleは、これまで検索、メール、地図、翻訳、Google Play Games、chromebook、Google Pixelといった多くの新しいプロダクトやサービスを定着させてきた。2023年はAIのbardをローンチした。加えて、検索バーに、特定のコマンドを入力することで、パックマンやマインスイーパなどのブラウザゲームができることも話題となった。2023年は創立25周年の節目であり、「Google ストア」において、対象製品が最大25%オフになるキャンペーンも行った。これら様々なニュースが、イノベーティブとコンビニエントの高評価、またその維持に貢献している。
そして、イノベーティブの構成要素である「時代を切りひらいている」は首位を維持し、コンビニエントの構成要素である、「興味がある」は2位(前回11位)、「最近使っている」は2位(前回3位)、「役に立つ、使える」は3位(前回4位)とそれぞれ順位を上げた。さらに、ブランドらしさを示すアウトスタンディング(卓越性)の構成要素で、「かっこいい・スタイリッシュ」が77位(前回109位)とランクアップしたことも首位獲得に寄与した。
■YouTube、アマゾン、カップヌードル、ダイソーがトップ5入り
2位(86.4pt、前回6位)は、YouTube。2023年時点で、プレミアムのアクティブユーザー数は日本国内で7,000万人以上に達している。ニュース、政治、医療、科学情報など、情報の正確性が特に重要なトピックは、信頼できる情報源を優先的に表示するようにして、提供する情報の信頼性を高めている。総務省の「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、YouTubeの全年代の利用割合は87.1%となっており、今や国民的なメディアであると言える。サービス面のトピックとしては、YouTubeショートが急成長しており、ブランド・ジャパンでもフレンドリー、アウトスタンディング、イノベーティブの各指標でスコアが上昇した。
3位(85.9pt、前回12位)はアマゾン。直販ビジネス、定期購入サービス、AWSなど連結での日本事業の2023年売上高は円ベースで3兆6千億円に達している。ネットショッピング事業では、ブラックフライデーへの注目度が年々高まっている。再配達問題に対しては、「Amazon Hubロッカー」での対応を進めている。設置している店頭のカウンターやセルフサービスのロッカーといった受取スポットを利用して荷物を受領すると、300円オフになるキャンペーンを実施した。これらのロッカーは、Googleマップで検索することができる。個々のロッカーの命名が面白いと話題になっており、例えば、大阪府では、「せやかて」、長崎県では「ビードロ」など地元の方言や名産品などを採用している。
4位(85.6pt、前回8位)は、カップヌードル。商品とTVCM、SNSなどのコミュニケーションが例年話題となっている。2023年だけでも、高級カップ麺「特上カップヌードル」、YouTuber・ヒカキンさんが監修するカップラーメン「みそきん」、 具材まみれシリーズの「カップヌードル 謎肉まみれ」「カップヌードル シーフードヌードル イカまみれ」などが話題となった。コミュニケーションでは、ボーカロイド・プロデューサーであるゆこぴ氏の曲「強風オールバック」とのコラボレートである“フタ裏ネコ”を自分のスマホで飼うことができる「カップニャードル」キャンペーンや解散した芸人のピスタチオを起用したカップヌードルのCMなどが話題となった。
5位(84.9pt、前回5位)は、国内5,350店舗(2023年12月時点)を数えるダイソー。市場規模が2023年度に1兆円を突破した100円ショップ業界で、売上高は首位である。2023年もヒット商品で世間に話題を提供した。例えば、オニヤンマにそっくりなフィギュアで虫を寄せ付けないという虫除けグッズ、手塚治虫作品のブラック・ジャックに登場するキャラクターのグッズ、キャンプ用品のダッチオーブンやハンギングラック、格安のLEDテープライト、ジェルネイル用の硬化ライト、ショコラティエ土屋公二シェフ監修のチョコレート、ディズニーの100周年コラボなどである。また、ダイソーの個人向けECショップ「DAISOネットストア」も訪問者を増やしており、SNSを中心に話題が広がっている。
■X(旧Twitter)、ポケットモンスター、ビオレが上昇ランキング上位へ
「総合力」上昇ランキング上位(表2)をみると、X(旧Twitter)が10.9pt、次いでポケットモンスターが10.1ptそれぞれ上昇した。Xは、名称変更で話題を集めた。ポケットモンスターはアニメの新シリーズや有料ダウンロードコンテンツの「ゼロの秘宝」が話題となった。続くビオレは、8.8pt上昇。猛暑のニーズに対応した日焼け止めミスト「ビオレUV アクアリッチ アクアプロテクトミスト」が年間で670万本以上を販売する大ヒット商品となった。
その他にも、SNSを活用した機能性商品開発が話題になったワークマンと花王、ウェルネスカンパニーを目指す森永製菓、独自性の高い品揃えにもかかわらず低価格を維持する業務スーパーなどが大きく上昇した。
なお、ブランドの総合力とは別途聴取している「環境に配慮している」指標のトップ5は、ユニクロが首位。次いで、トヨタ自動車、コカ・コーラ、モスバーガー、無印良品の順となった。
今回1位から3位は巨大IT企業、4位、5位が即席麺と100円ショップという大変ユニークな上位トップ5となった。昨今の物価上昇や、コロナ禍を経て一般化した生活習慣のデジタル化などへの対応力とともに、新しい製品・サービスの展開や生活者とのコミュニケーションを継続的に行い、飽きさせない行動力がスコア上昇のカギを握ったようだ。(石原 和仁=日経BPコンサルティング ブランド・ジャパン プロジェクトマネージャー)
【ブランド・ジャパン】
国内で使用されているブランドを一般生活者とビジネス・パーソンが評価する、日本最大規模のブランド価値評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、今回が24回目。一般生活者編では企業ブランドと製品・サービスブランド合わせて1,000ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「フレンドリー(親近性)」「コンビニエント(利便性)」「アウトスタンディング(卓越性)」「イノベーティブ(革新性)」という4指標を採用した。ビジネス・パーソン編では500の企業ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「先見力」「人材力」「信用力」「親和力」「活力」の5指標と5つの「企業評価項目」を採用した。
調査概要は、別紙の「調査の構成と概要」と「特別顧問およびブランド・ジャパン企画委員会」を参照。
https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/brand-japan/
【日経BPコンサルティング】
日経BP全額出資のブランドコンサルティング、コンテンツ関連、デジタル関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)
【一般生活者編(消費者が選ぶ強いブランド評価)、調査結果のポイント】
■Googleが、「総合力」ランキングで3度目の首位に
■YouTube、アマゾン、カップヌードル、ダイソーがトップ5入り
■X(旧Twitter)、ポケットモンスター、ビオレが上昇ランキング上位へ
[ブランド評価の「総合力」ランキング上位100ブランドは表1を、「総合力」上昇ランキング上位50ブランドは表2をそれぞれご覧ください]
【調査結果より】
■一般生活者編でGoogleが、6年ぶり3度目の首位に。
一般生活者編「総合力」ランキングでは、Googleが87.7pt(偏差値)のスコアを得て、6年ぶりの首位(前回2位)を獲得した(表1)。Googleはブランド力を構成する要素の中で、イノベーティブ(革新性)とコンビニエント(利便性)への評価が高く、1,000ブランド中、イノベーティブランキングでは2位(前回2位)、コンビニエントランキングでは3位(前回4位)となった(図1)。これらのスコアが前回に比べてさらに上昇したことに加え、「かっこいい・スタイリッシュ」の評価も高まったことが首位獲得に繋がった。
Googleは、これまで検索、メール、地図、翻訳、Google Play Games、chromebook、Google Pixelといった多くの新しいプロダクトやサービスを定着させてきた。2023年はAIのbardをローンチした。加えて、検索バーに、特定のコマンドを入力することで、パックマンやマインスイーパなどのブラウザゲームができることも話題となった。2023年は創立25周年の節目であり、「Google ストア」において、対象製品が最大25%オフになるキャンペーンも行った。これら様々なニュースが、イノベーティブとコンビニエントの高評価、またその維持に貢献している。
そして、イノベーティブの構成要素である「時代を切りひらいている」は首位を維持し、コンビニエントの構成要素である、「興味がある」は2位(前回11位)、「最近使っている」は2位(前回3位)、「役に立つ、使える」は3位(前回4位)とそれぞれ順位を上げた。さらに、ブランドらしさを示すアウトスタンディング(卓越性)の構成要素で、「かっこいい・スタイリッシュ」が77位(前回109位)とランクアップしたことも首位獲得に寄与した。
■YouTube、アマゾン、カップヌードル、ダイソーがトップ5入り
2位(86.4pt、前回6位)は、YouTube。2023年時点で、プレミアムのアクティブユーザー数は日本国内で7,000万人以上に達している。ニュース、政治、医療、科学情報など、情報の正確性が特に重要なトピックは、信頼できる情報源を優先的に表示するようにして、提供する情報の信頼性を高めている。総務省の「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、YouTubeの全年代の利用割合は87.1%となっており、今や国民的なメディアであると言える。サービス面のトピックとしては、YouTubeショートが急成長しており、ブランド・ジャパンでもフレンドリー、アウトスタンディング、イノベーティブの各指標でスコアが上昇した。
3位(85.9pt、前回12位)はアマゾン。直販ビジネス、定期購入サービス、AWSなど連結での日本事業の2023年売上高は円ベースで3兆6千億円に達している。ネットショッピング事業では、ブラックフライデーへの注目度が年々高まっている。再配達問題に対しては、「Amazon Hubロッカー」での対応を進めている。設置している店頭のカウンターやセルフサービスのロッカーといった受取スポットを利用して荷物を受領すると、300円オフになるキャンペーンを実施した。これらのロッカーは、Googleマップで検索することができる。個々のロッカーの命名が面白いと話題になっており、例えば、大阪府では、「せやかて」、長崎県では「ビードロ」など地元の方言や名産品などを採用している。
4位(85.6pt、前回8位)は、カップヌードル。商品とTVCM、SNSなどのコミュニケーションが例年話題となっている。2023年だけでも、高級カップ麺「特上カップヌードル」、YouTuber・ヒカキンさんが監修するカップラーメン「みそきん」、 具材まみれシリーズの「カップヌードル 謎肉まみれ」「カップヌードル シーフードヌードル イカまみれ」などが話題となった。コミュニケーションでは、ボーカロイド・プロデューサーであるゆこぴ氏の曲「強風オールバック」とのコラボレートである“フタ裏ネコ”を自分のスマホで飼うことができる「カップニャードル」キャンペーンや解散した芸人のピスタチオを起用したカップヌードルのCMなどが話題となった。
5位(84.9pt、前回5位)は、国内5,350店舗(2023年12月時点)を数えるダイソー。市場規模が2023年度に1兆円を突破した100円ショップ業界で、売上高は首位である。2023年もヒット商品で世間に話題を提供した。例えば、オニヤンマにそっくりなフィギュアで虫を寄せ付けないという虫除けグッズ、手塚治虫作品のブラック・ジャックに登場するキャラクターのグッズ、キャンプ用品のダッチオーブンやハンギングラック、格安のLEDテープライト、ジェルネイル用の硬化ライト、ショコラティエ土屋公二シェフ監修のチョコレート、ディズニーの100周年コラボなどである。また、ダイソーの個人向けECショップ「DAISOネットストア」も訪問者を増やしており、SNSを中心に話題が広がっている。
■X(旧Twitter)、ポケットモンスター、ビオレが上昇ランキング上位へ
「総合力」上昇ランキング上位(表2)をみると、X(旧Twitter)が10.9pt、次いでポケットモンスターが10.1ptそれぞれ上昇した。Xは、名称変更で話題を集めた。ポケットモンスターはアニメの新シリーズや有料ダウンロードコンテンツの「ゼロの秘宝」が話題となった。続くビオレは、8.8pt上昇。猛暑のニーズに対応した日焼け止めミスト「ビオレUV アクアリッチ アクアプロテクトミスト」が年間で670万本以上を販売する大ヒット商品となった。
その他にも、SNSを活用した機能性商品開発が話題になったワークマンと花王、ウェルネスカンパニーを目指す森永製菓、独自性の高い品揃えにもかかわらず低価格を維持する業務スーパーなどが大きく上昇した。
なお、ブランドの総合力とは別途聴取している「環境に配慮している」指標のトップ5は、ユニクロが首位。次いで、トヨタ自動車、コカ・コーラ、モスバーガー、無印良品の順となった。
今回1位から3位は巨大IT企業、4位、5位が即席麺と100円ショップという大変ユニークな上位トップ5となった。昨今の物価上昇や、コロナ禍を経て一般化した生活習慣のデジタル化などへの対応力とともに、新しい製品・サービスの展開や生活者とのコミュニケーションを継続的に行い、飽きさせない行動力がスコア上昇のカギを握ったようだ。(石原 和仁=日経BPコンサルティング ブランド・ジャパン プロジェクトマネージャー)
【ブランド・ジャパン】
国内で使用されているブランドを一般生活者とビジネス・パーソンが評価する、日本最大規模のブランド価値評価調査プロジェクト。2001年に第1回調査を実施し、今回が24回目。一般生活者編では企業ブランドと製品・サービスブランド合わせて1,000ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「フレンドリー(親近性)」「コンビニエント(利便性)」「アウトスタンディング(卓越性)」「イノベーティブ(革新性)」という4指標を採用した。ビジネス・パーソン編では500の企業ブランドを対象に調査した。ブランド価値の「総合力」を算出する際に、「先見力」「人材力」「信用力」「親和力」「活力」の5指標と5つの「企業評価項目」を採用した。
調査概要は、別紙の「調査の構成と概要」と「特別顧問およびブランド・ジャパン企画委員会」を参照。
https://consult.nikkeibp.co.jp/branding/brand-japan/
【日経BPコンサルティング】
日経BP全額出資のブランドコンサルティング、コンテンツ関連、デジタル関連のマーケティング・ソリューション提供企業。(2002年3月1日設立。資本金9,000万円)