品川シーズンテラスでNTTグループの技術を複数活用したロボット配送実証を実施
[24/03/26]
提供元:@Press
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NTTコミュニケーションズ株式会社(以下NTT Com)、日本電信電話株式会社(以下 NTT)、NTTアーバンソリューションズ株式会社(以下NTT アーバンソリューションズ)の3社は、2024年2月5日〜3月15日に、品川シーズンテラスにて、ビル内ロボット配送実験(以下 本実証)を実施しました。NTTグループが保有するロボット最適制御技術やマルチ無線プロアクティブ制御技術の適用により、到着時間の正確性向上、配送時間の短縮、早期異常検知など、より効率的かつ安全なマルチロボット運用を実現しました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_1.png
1. 本実証の背景
近年、少子高齢化が進み、減少する労働人口への対応や高齢化社会に対応した街づくりが求められる中、配送や警備、移動手段などとして、ロボットの活用ニーズが一層高まると想定されています。一方で、複数のロボットが同時に走行する際の衝突や、走行中の通信断による稼働停止など、効率的かつ安全にロボットを活用していくためには多くの課題があります。このたびNTT Com、NTTおよび NTTアーバンソリューションズの3社は、これら課題の解決をめざし、本実証を実施しました。
2. 本実証の概要
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/table_389602_1.jpg
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_2.png
<実証概要イメージ>
3.本実証の結果
本実証において下記のような有用性を確認いたしました。
表2: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/table_389602_2.jpg
[1] ロボット最適制御技術を用いた効率的なロボット配送
これまで、ビル内の混雑状況を基にした走行経路の設定および所要時間の見積もりの有効性について実証実験(※7)を通して確認してきました。本実証では、ロボット最適制御技術を用いて異種・複数のロボットが競合を回避しつつビル内の最短経路を選ぶことで、固定的にルート設定する従来手法に比べて配送時間を約30%削減することができました。また走行時間に加え店舗での作業時間も予測することで、注文者に事前提示する到着時間の誤差を、過去実績平均値を用いる場合よりも約15%削減することができました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_3.png
<ロボット競合回避の様子>
[2] Cradio(R)を用いた安全なロボット走行
Cradio(R)を用いることで、無線基地局の運用状況と連携するとともに高精細な建物情報や無線装置の特性を考慮した精緻な電波品質MAPの作成が可能となります。今回作成した電波品質MAPと実測値の誤差はRMSEで約5dBであり、ロボットの走行経路選定に十分な精度であることを確認しました。作成した電波品質MAPの情報をロボット最適制御技術と連携させることで、-75dBm以下の弱電界エリアの走行距離を0mにでき、ロボットが制御不可になるリスクを低減できました。また、Cradio(R)による無線通信品質の予測技術をロボットの走行制御に連携させることで、無線通信品質の劣化前にロボットの速度制御・停止制御を実施し、安全なロボット走行への有用性も確認しました。(※8)
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_4.png
<Cradio(R)シミュレーション結果>
[3] SDPF for City/マルチロボット最適化ソリューションを用いたロボット運用
これら[1][2]の技術をSDPF for City/マルチロボット最適化ソリューションに適用することで、異なるロボットプラットフォームを統合的に管理し、複数・異種のロボットを一元的に運用することが可能となりました。これにより、複数ロボットの現在地や稼働状況の可視化、遠隔からの管理・操作を一元的な管理画面上で可能となり、より効率的な運用・管理が実現できることを確認しました。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_5.png
<複数ロボットの管理画面>
4. 今後の展開
今後もNTT Com、NTT、NTTアーバンソリューションズの3社は、人とロボットが協働・共生する街の実現をめざし、さらなる取り組みを進めてまいります。
またNTTグループは、引き続き品川港南エリアをはじめとして周辺企業や地域の皆様と連携しながら、ICTを活用した街づくりに取り組んでまいります。
(※1):「DeliRo(デリロ)」とはZMPが提供する無人宅配ロボットです。
https://www.zmp.co.jp/products/lrb/deliro
(※2):「RICE」とはアスラテックが提供する自律走行型配送ロボットです。
https://www.asratec.co.jp/products/rice/
(※3):NTT Comが提供する「SDPF for City」とは、人の流れや施設内外の情報、
ロボットなどのモノの情報など都市に点在するさまざまなデータをシーム
レスに融合できるプラットフォームです。「Smart Data Platform」は、
データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、
ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDX実現
を加速させるプラットフォームです。
https://www.ntt.com/business/dx/smart/city/
(※4):NTTが提供する「街づくりDTC(R)」とは、IOWN技術を活用した、デジタル
ツインコンピューティングの考えに基づき、様々なデジタルツイン間の連鎖
により街の全体最適化を行う技術です。
https://group.ntt/jp/newsrelease/2021/02/02/210202a.html
(※5):NTTが提供する「マルチ無線プロアクティブ制御技術 Cradio(R)」はIOWNの
構成要素の1つとして、研究開発を進める技術です。
https://journal.ntt.co.jp/article/13100
(※6):RMSE(Root Mean Squared Error)とは二乗平均平方根誤差のことであり、
推定の誤差の大きさを測る指標の1つです。
(※7):ビル内の混雑状況などを予測した自律的かつ効率的な「ロボットによるフード
デリバリ」の実証実験開始について(2022年10月)
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/10/03/221003a.html
(※8):Cradio(R)による無線通信品質の予測技術に関する実証実験については、
別紙のとおりです。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_1.png
1. 本実証の背景
近年、少子高齢化が進み、減少する労働人口への対応や高齢化社会に対応した街づくりが求められる中、配送や警備、移動手段などとして、ロボットの活用ニーズが一層高まると想定されています。一方で、複数のロボットが同時に走行する際の衝突や、走行中の通信断による稼働停止など、効率的かつ安全にロボットを活用していくためには多くの課題があります。このたびNTT Com、NTTおよび NTTアーバンソリューションズの3社は、これら課題の解決をめざし、本実証を実施しました。
2. 本実証の概要
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/table_389602_1.jpg
画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_2.png
<実証概要イメージ>
3.本実証の結果
本実証において下記のような有用性を確認いたしました。
表2: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/table_389602_2.jpg
[1] ロボット最適制御技術を用いた効率的なロボット配送
これまで、ビル内の混雑状況を基にした走行経路の設定および所要時間の見積もりの有効性について実証実験(※7)を通して確認してきました。本実証では、ロボット最適制御技術を用いて異種・複数のロボットが競合を回避しつつビル内の最短経路を選ぶことで、固定的にルート設定する従来手法に比べて配送時間を約30%削減することができました。また走行時間に加え店舗での作業時間も予測することで、注文者に事前提示する到着時間の誤差を、過去実績平均値を用いる場合よりも約15%削減することができました。
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_3.png
<ロボット競合回避の様子>
[2] Cradio(R)を用いた安全なロボット走行
Cradio(R)を用いることで、無線基地局の運用状況と連携するとともに高精細な建物情報や無線装置の特性を考慮した精緻な電波品質MAPの作成が可能となります。今回作成した電波品質MAPと実測値の誤差はRMSEで約5dBであり、ロボットの走行経路選定に十分な精度であることを確認しました。作成した電波品質MAPの情報をロボット最適制御技術と連携させることで、-75dBm以下の弱電界エリアの走行距離を0mにでき、ロボットが制御不可になるリスクを低減できました。また、Cradio(R)による無線通信品質の予測技術をロボットの走行制御に連携させることで、無線通信品質の劣化前にロボットの速度制御・停止制御を実施し、安全なロボット走行への有用性も確認しました。(※8)
画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_4.png
<Cradio(R)シミュレーション結果>
[3] SDPF for City/マルチロボット最適化ソリューションを用いたロボット運用
これら[1][2]の技術をSDPF for City/マルチロボット最適化ソリューションに適用することで、異なるロボットプラットフォームを統合的に管理し、複数・異種のロボットを一元的に運用することが可能となりました。これにより、複数ロボットの現在地や稼働状況の可視化、遠隔からの管理・操作を一元的な管理画面上で可能となり、より効率的な運用・管理が実現できることを確認しました。
画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/389602/img_389602_5.png
<複数ロボットの管理画面>
4. 今後の展開
今後もNTT Com、NTT、NTTアーバンソリューションズの3社は、人とロボットが協働・共生する街の実現をめざし、さらなる取り組みを進めてまいります。
またNTTグループは、引き続き品川港南エリアをはじめとして周辺企業や地域の皆様と連携しながら、ICTを活用した街づくりに取り組んでまいります。
(※1):「DeliRo(デリロ)」とはZMPが提供する無人宅配ロボットです。
https://www.zmp.co.jp/products/lrb/deliro
(※2):「RICE」とはアスラテックが提供する自律走行型配送ロボットです。
https://www.asratec.co.jp/products/rice/
(※3):NTT Comが提供する「SDPF for City」とは、人の流れや施設内外の情報、
ロボットなどのモノの情報など都市に点在するさまざまなデータをシーム
レスに融合できるプラットフォームです。「Smart Data Platform」は、
データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、
ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDX実現
を加速させるプラットフォームです。
https://www.ntt.com/business/dx/smart/city/
(※4):NTTが提供する「街づくりDTC(R)」とは、IOWN技術を活用した、デジタル
ツインコンピューティングの考えに基づき、様々なデジタルツイン間の連鎖
により街の全体最適化を行う技術です。
https://group.ntt/jp/newsrelease/2021/02/02/210202a.html
(※5):NTTが提供する「マルチ無線プロアクティブ制御技術 Cradio(R)」はIOWNの
構成要素の1つとして、研究開発を進める技術です。
https://journal.ntt.co.jp/article/13100
(※6):RMSE(Root Mean Squared Error)とは二乗平均平方根誤差のことであり、
推定の誤差の大きさを測る指標の1つです。
(※7):ビル内の混雑状況などを予測した自律的かつ効率的な「ロボットによるフード
デリバリ」の実証実験開始について(2022年10月)
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/10/03/221003a.html
(※8):Cradio(R)による無線通信品質の予測技術に関する実証実験については、
別紙のとおりです。