タワーズワトソンの調査によると、買収を実施した企業の業績は引き続き好調に推移
[13/10/17]
提供元:@Press
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【東京】2013年10月17日(木) -- タワーズワトソン(NYSE、NASDAQ:TW)とキャス・ビジネススクールが共同で実施した、直近四半期における取引総額1億ドル超のM&Aを集計した業績調査(Quarterly Deal Performance Monitor:QDPM)によると、前回調査に続き、アジア太平洋地域(以下「アジア」)の買収実施企業の業績がMSCI指数(以下「基準指数」)を5.8%上回ったことがわかった。アジアは、過去3年間一貫して、最も業績が高い地域の座を維持している。本調査を通じて、買収を実施した世界各国の企業の業績が基準指数を3.7%上回り、買収後の業績が好調に推移していることが明らかになった。買収を実施した企業の業績が同指数を上回ったのは3四半期連続となり、これは2011年以降初めてのことである。
「2013年は買収案件自体が少なく、また減少傾向にありますが、本調査を通じて、買収を行った企業が買収により利益を上げていることが分かりました。現在、各国の企業は慎重な検討を経て買収を実行しており、その結果、概して良い成果を生み出しているようです。また、同業種の企業を買収することが多く、異業種もしくは地域を越える買収を敬遠する傾向もみられます。こうした傾向は、買収案件全般にみられますが、過去多くの買収を経験している企業を中心に目覚しい業績につながっていることからも、一定の効果をあげていることがわかります。このことから、金融危機による混乱と大暴落を経てようやく市場が正常な状態に回復しつつあることが分かります。」と、タワーズワトソンM&A部門、欧州・中東・アフリカ地域リーダーのスティーブ・アランは述べている。
アジアの買収実施企業の第3四半期の業績は、アジアの基準指数を4.0%上回った。2008年第1四半期以降の全期間でみると、4.3%超過となる(中央値ベース)。また、世界のM&A市場の約20%を占める同地域において大型M&Aの取引数が安定的に推移しているなかで、再び国内もしくは地域内の取引が大半を占めるようになっている。
「アジアの買収実施企業は、金融危機を最大限活用して大型M&A市場での存在感を拡大したというような状況にはないようですが、その業績は一貫して堅調です。これは、直近3年間の買収を行った全企業の業績を各地域の基準指数比で検証すると、欧州、北米がそれぞれ2.6%、1.5%基準指数を上回っている状況であるのに対し、アジアが基準指数を上回っている幅は3.1%となっており、他地域を凌駕していることが裏付けられています。アジアでのM&Aは、国内での合併や、長期の成長が見込めるものに焦点を絞って慎重に行われているようですが、結果として買収を行った企業がM&Aを通じて成果を上げていることは明らかです。」と、タワーズワトソンM&Aコンサルティング部門、アジア太平洋地域ディレクターのマシモ・ボーゲロは述べている。
北米の買収実施企業の第3四半期の業績は、同地域の基準指数を10.3%上回った。この超過幅は、2008年第4四半期の+6.6%という過去最高の記録を、大幅に上回るものである。今回、4四半期連続で基準指数を上回る業績となるが、これは調査開始以降で初めてのことである。また、過去5年、北米市場におけるM&Aの件数や買収後の業績をみると、他地域に比べあまり変動していなかったが、最近はその安定度がさらに増している。
「アジア、欧州、北米の3地域の中で最大かつ最も成熟した市場として、北米が市場活動全般を牽引している状況がうかがえます。M&Aが再び活発化しつつある状況であるといえます。北米が、世界の大型買収の約60%を占めるなかで、大型案件の大半はクロスボーダーではなく、国内市場で実行されているというのも興味深いところです。」(スティーブ・アラン)
欧州企業による買収活動は2012年半ばから低い水準で推移しており、今期は基準指数を1.6%下回るなど、あまり振るわない状況となっている。
「欧州における大型M&Aの件数は、業績と同様、回復の兆しが見られません。欧州では依然実体的な経済回復が見られず、それがM&Aにも影響していることが理由です。この他には、さまざまな規制が存在することや、クロスボーダー取引の数が多いことにより、M&Aの実施が最も難しい地域の一つとなっていることも理由として挙げられるかもしれません。2013年以降の欧州のM&Aについて分かっていることは、買収を実施した際、その後の業績は、好調な場合とそうでない場合とに二分されているということです。」(スティーブ・アラン)
【タワーズワトソンQDPM調査方法】
・買収を実施した企業について、2013年9月13日時点の標準化された期末予想に基づき実施
・公表日に先立つ6ヵ月前から四半期末までの株価の変動率(%)でみた四半期調査における株価動向(2013年第3四半期データは2013年9月13日までに取得したもの)
・買収後の保有株式が、総発行株式のうち50%未満にとどまる取引はすべて除外しており、少数株式の取得は分析に含まれていない。また、買収前時点で、対象企業の総発行株式数の50%を超えて株式を保有していた場合の当該親会社に係る買収はすべて分析から除外されており、残存株式の取得は含まれていない。
・データ元:Thomson One Banker
【人事M&Aコンサルティングについて】
タワーズワトソンのM&A部門は、クライアントに対し買収案件における人事・人材に関する助言を行っており、財務デューデリジェンスの主要事項から、取引完了後の人事制度の統合に至るまで、多岐に渡るコンサルティングサービスを提供しています。
【タワーズワトソンについて】
タワーズワトソン(NYSE、NASDAQ:TW)は、人事・財務およびリスクマネジメントの領域において企業の業績向上を支援する、世界有数のプロフェッショナルファームです。全世界に約14,000人の社員を擁し、報酬制度、退職給付制度、福利厚生制度、タレントマネジメント、リスク及び資本管理の分野におけるソリューションを提供しています。
ウェブサイトのアドレスは以下の通りです: http://www.towerswatson.com
会社名:タワーズワトソン株式会社
所在地:〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー 6階
TEL :03-3581-5731
FAX :03-3581-5719
「2013年は買収案件自体が少なく、また減少傾向にありますが、本調査を通じて、買収を行った企業が買収により利益を上げていることが分かりました。現在、各国の企業は慎重な検討を経て買収を実行しており、その結果、概して良い成果を生み出しているようです。また、同業種の企業を買収することが多く、異業種もしくは地域を越える買収を敬遠する傾向もみられます。こうした傾向は、買収案件全般にみられますが、過去多くの買収を経験している企業を中心に目覚しい業績につながっていることからも、一定の効果をあげていることがわかります。このことから、金融危機による混乱と大暴落を経てようやく市場が正常な状態に回復しつつあることが分かります。」と、タワーズワトソンM&A部門、欧州・中東・アフリカ地域リーダーのスティーブ・アランは述べている。
アジアの買収実施企業の第3四半期の業績は、アジアの基準指数を4.0%上回った。2008年第1四半期以降の全期間でみると、4.3%超過となる(中央値ベース)。また、世界のM&A市場の約20%を占める同地域において大型M&Aの取引数が安定的に推移しているなかで、再び国内もしくは地域内の取引が大半を占めるようになっている。
「アジアの買収実施企業は、金融危機を最大限活用して大型M&A市場での存在感を拡大したというような状況にはないようですが、その業績は一貫して堅調です。これは、直近3年間の買収を行った全企業の業績を各地域の基準指数比で検証すると、欧州、北米がそれぞれ2.6%、1.5%基準指数を上回っている状況であるのに対し、アジアが基準指数を上回っている幅は3.1%となっており、他地域を凌駕していることが裏付けられています。アジアでのM&Aは、国内での合併や、長期の成長が見込めるものに焦点を絞って慎重に行われているようですが、結果として買収を行った企業がM&Aを通じて成果を上げていることは明らかです。」と、タワーズワトソンM&Aコンサルティング部門、アジア太平洋地域ディレクターのマシモ・ボーゲロは述べている。
北米の買収実施企業の第3四半期の業績は、同地域の基準指数を10.3%上回った。この超過幅は、2008年第4四半期の+6.6%という過去最高の記録を、大幅に上回るものである。今回、4四半期連続で基準指数を上回る業績となるが、これは調査開始以降で初めてのことである。また、過去5年、北米市場におけるM&Aの件数や買収後の業績をみると、他地域に比べあまり変動していなかったが、最近はその安定度がさらに増している。
「アジア、欧州、北米の3地域の中で最大かつ最も成熟した市場として、北米が市場活動全般を牽引している状況がうかがえます。M&Aが再び活発化しつつある状況であるといえます。北米が、世界の大型買収の約60%を占めるなかで、大型案件の大半はクロスボーダーではなく、国内市場で実行されているというのも興味深いところです。」(スティーブ・アラン)
欧州企業による買収活動は2012年半ばから低い水準で推移しており、今期は基準指数を1.6%下回るなど、あまり振るわない状況となっている。
「欧州における大型M&Aの件数は、業績と同様、回復の兆しが見られません。欧州では依然実体的な経済回復が見られず、それがM&Aにも影響していることが理由です。この他には、さまざまな規制が存在することや、クロスボーダー取引の数が多いことにより、M&Aの実施が最も難しい地域の一つとなっていることも理由として挙げられるかもしれません。2013年以降の欧州のM&Aについて分かっていることは、買収を実施した際、その後の業績は、好調な場合とそうでない場合とに二分されているということです。」(スティーブ・アラン)
【タワーズワトソンQDPM調査方法】
・買収を実施した企業について、2013年9月13日時点の標準化された期末予想に基づき実施
・公表日に先立つ6ヵ月前から四半期末までの株価の変動率(%)でみた四半期調査における株価動向(2013年第3四半期データは2013年9月13日までに取得したもの)
・買収後の保有株式が、総発行株式のうち50%未満にとどまる取引はすべて除外しており、少数株式の取得は分析に含まれていない。また、買収前時点で、対象企業の総発行株式数の50%を超えて株式を保有していた場合の当該親会社に係る買収はすべて分析から除外されており、残存株式の取得は含まれていない。
・データ元:Thomson One Banker
【人事M&Aコンサルティングについて】
タワーズワトソンのM&A部門は、クライアントに対し買収案件における人事・人材に関する助言を行っており、財務デューデリジェンスの主要事項から、取引完了後の人事制度の統合に至るまで、多岐に渡るコンサルティングサービスを提供しています。
【タワーズワトソンについて】
タワーズワトソン(NYSE、NASDAQ:TW)は、人事・財務およびリスクマネジメントの領域において企業の業績向上を支援する、世界有数のプロフェッショナルファームです。全世界に約14,000人の社員を擁し、報酬制度、退職給付制度、福利厚生制度、タレントマネジメント、リスク及び資本管理の分野におけるソリューションを提供しています。
ウェブサイトのアドレスは以下の通りです: http://www.towerswatson.com
会社名:タワーズワトソン株式会社
所在地:〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー 6階
TEL :03-3581-5731
FAX :03-3581-5719