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菌・ウイルスの拡散・汚染スポット可視化実験〜第1弾 オフィス編〜 マスクだけでは防ぎきれない!手による感染の怖さ

『バイ菌・感染症から家族を守る 徹底!手洗いラボ』(事務局:東京都渋谷区、以下『徹底!手洗いラボ』)は、2013年11月に、オフィス内での菌・ウイルスの拡散・汚染スポットを可視化する検証実験を行いましたので、その結果を発表いたします。

冬の本格到来前、今年も風邪やインフルエンザなどの病気は手からの感染の危険がいっぱい。隠れ感染者や遠くの感染者に注意が必要です。
インフルエンザウイルス、ノロウイルス、食中毒菌などとの接触は避けられないということを認識いただき、体内に持ち込まないための正しい手洗い対策を行うことが重要です。


■インフルエンザにかかっても外出してしまう人が30%!
民間の調査によると、通常インフルエンザの診断を受けた場合、症状が落ち着いてからもウイルスが体内に潜伏している可能性が高く、周りの方に移しかねないため、熱が下がってから2日間、あるいは症状がはじまった日の翌日から7日間までは出来るだけ外出しない、という指針があります。(厚生労働省「インフルエンザQA」より)
しかし、その自宅待機期間中に「外出したことがある」と答えた人が全体の30%にも及ぶことが判明しました。年代別で見ていると、20代 40%、40代 31%となっており若い世代は特に待機期間に外出してしまう傾向があることがわかりました。(2012年 ミューズ調べ)


■感染症はマスクやうがいだけでは防げない。接触感染に注意!
本実験の検証結果は、オフィスに1人でも感染者がいた場合、感染者が触ったプリンター、ドアノブ、共有冷蔵庫などの汚染ホットスポットを経由して、オフィス中のスタッフの多くが菌・ウイルスで汚染される可能性を示唆しています。例えば、普段、咳やくしゃみが出る時に自分の口や鼻を手で覆う人も多いかと思います。エレベーターのボタン、ドアノブ、共用のパソコンやプリンター、冷蔵庫などを触れば、その場所は菌・ウイルスに汚染されます。そうして汚染された場所を知らず知らずのうちに触ることで、指や手のひらにウイルスが付着。自身の指を介し、ウイルスが口や鼻から体内に入ることで感染が引き起こされます。この感染ルートを「接触感染」といいます。接触感染は予防対策といわれるマスクやうがいでは防ぐことができません。


■インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどの感染症予防の基本は「徹底した手洗い」!
接触感染を防ぐ基本は「手をしっかりとこまめに洗う」ことです。特に家に帰った後や食事の前には、薬用石けんや薬用ハンドソープなどをつけてよく泡だて、「徹底!手洗い6つのステップ」に沿って30秒以上時間をかけて隅々まで洗うことが重要です。その後、流水で石けんをしっかり洗い流し、清潔なタオルやペーパータオルで、きちんと手を拭いて乾燥させましょう。

「徹底!手洗い6つのステップ」
http://www.atpress.ne.jp/releases/40903/3_3.jpg
監修:東北大学大学院医学系研究科 賀来 満夫先生

1.手のひらを合わせてよくこすろう
2.手の甲を伸ばすようにこすろう
3.指先や爪の間も念入りにこすろう
4.指の間も十分に洗おう
5.親指と親指のつけ根を洗おう
6.手首を軽く握りながら洗おう

・手を洗う前は、腕時計やアクセサリーは外しましょう。
・タオルはひとりずつ個人用に、清潔なものを用意しましょう。
・特に汚れが落ちにくい、指の先、手首、親指、手のしわに注意してください。
・お子さんが手を洗う時には、大人が付き添い、確認をすることが重要です。


■徹底した手洗いの抜群の効果!雑菌は86.4%減少!
薬用石けんを使用し、「徹底!手洗い6つのステップ」に沿って30秒かけて手洗いをし、手洗い前と手洗い後の右の手の平の生菌数を比較しました。手洗い前は723個確認された生菌数に対して、徹底した手洗い後は98個となり、雑菌が約86.4%減少しました。

http://www.atpress.ne.jp/releases/40903/4_4.jpg
手洗い前/菌数723個 手洗い後/菌数98個

※手形のソイビーン・カゼイン・ダイジェスト寒天培地(SCDA)にスタンプしたものを35±1℃、48時間培養。形成された集落をカウントし、生菌数を換算
※実施機関:衛生微生物研究センター

<検証結果 ハイライト>
(*さらに詳しい実験結果は「徹底!手洗いラボ」( http://tearai-lab.com )でご覧になれます。)


■検証結果:
・汚染率100%!2時間の実験で、参加したスタッフ全員の手にウイルスに見立てた蛍光塗料が付着。

■実験監修者の専門家のコメント:
・オフィスなど人の集まる所では、感染者のせきや、くしゃみだけでなく、手を介した接触感染にも注意
・基本的な予防策としては、マスクに加え、30秒以上の“正しい手洗い”が重要

実験監修者 聖マリアンナ医科大学 内科学 総合診療内科 准教授
國島 広之先生(感染症指導医)のコメント:
「せき、くしゃみ、会話、気管内吸引などによる飛沫感染の距離は約1mと定義されています。検証結果では、感染者役のスタッフから、それ以上離れていた人や物にも塗料が付着しており、手を介する汚染(接触感染ルート)は、距離に関係がないことがよくわかります。マスクをしているから、近くの席に風邪を引いている人がいないからといって油断することなく、石けんで30秒以上かけた“正しい手洗い”をこまめに実践して感染症を予防しましょう。」


■検証結果概要
オフィス内で蛍光塗料の汚染が確認された場所と人(水色部分)
http://www.atpress.ne.jp/releases/40903/1_1.gif
オフィス内の感染ホットスポット
http://www.atpress.ne.jp/releases/40903/2_2.jpg

検証結果は以下の通りです。
(1) 2時間後には7名の非感染者役のスタッフ全員の手が蛍光塗料で汚染
(2) オフィス内の汚染ホットスポットは、エレベーターのボタン、プリンター、ドアノブ、共有冷蔵庫
(3) 感染者から遠い位置の共有物や人の手など、距離に関係なく汚染を確認
(4) 親指と人差し指の間や指先、指の付け根など、手洗いで洗い残しがちなポイントも汚染を確認

※本実験結果が必ずしも全てのオフィスに当てはまるものではありません。


【オフィス内での菌・ウイルス拡散・汚染スポット可視化実験 概要】
<実験目的>
以下の菌・ウイルス「接触感染ルート」(1)〜(3) までの可視化
(1) 感染者がくしゃみや咳を手で押さえる。
(2) その手で回りの物に触れて、ウイルスがつく
(3) その手で口や鼻を触って、粘膜から感染

<実験方法>
ブラックライトで光る蛍光塗料を菌・ウイルスに見立て、以下の方法で可視化を行った。

Step1:蛍光塗料をウイルスに見立て、感染者役のスタッフの手に塗る。
※本実験では、くしゃみや咳を定期的にするものと想定し、20分に1回、手に塗料を塗った。

Step2:感染者役のスタッフ1名と被験者7名が同じ部屋で実際に働く。

Step3:2時間後、ブラックライトを用い、オフィス内及び被験者7名の手に蛍光塗料が付着したかを確認。


『徹底!手洗いラボ』では、皆さまがご家庭や学校、会社で感染症・食中毒から身体を守れるように、正しい手洗いによる感染症予防を推進してまいります。
次回はオフィスに続き、一般家庭のリビングでの菌・ウイルス拡散可視化実験を予定しています。


【『徹底!手洗いラボ』 実験監修 國島 広之先生のご紹介】
聖マリアンナ医科大学 内科学 総合診療内科 准教授
聖マリアンナ医科大学大学院(微生物学)卒業後、聖マリアンナ医科大学 内科学(呼吸器・感染症内科)助手、東北大学医学部附属病院検査部・感染管理室 副室長 講師、東北大学大学院 感染症診療地域連携寄附(宮城県)講座 准教授を経て現職。
認定内科医・指導医、感染症指導医、インフェクション・コントロール・ドクター(ICD)、抗菌化学療法指導医、呼吸器内視鏡専門医、日本医師会産業医など

【『バイ菌・感染症から家族を守る 徹底!手洗いラボ』 とは】
インフルエンザウイルス、RSウイルス、そしてノロウイルスなどの感染症や食中毒について、接触感染による発症リスクの意識を高め、感染症・食中毒を防ぐための正しい手洗いについて、役立つ情報を伝えていくことを目的に設立された研究所です。当研究所では、皆さまがご家庭や学校、会社で感染症・食中毒から身体を守れるように、感染症・食中毒の予防の一つである手洗いに関する情報を発信していきます。

URL   : http://tearai-lab.com
対応端末: PC/スマートフォン
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