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<3〜6歳の幼児期の子を持つ親1,000人に聞いた 子育てに関する意識調査>2人に1人が「子どもの将来が不安」 幼児の早期教育に興味がある親 7割 幼児期から勉強・習い事をさせたい親 85%

この度、プレイフルラーニング 〜幼児の「遊びと学び」プロジェクト(事務局:東京都渋谷区、以下、本プロジェクト)は、就学前の子どもの習い事や早期教育に悩む親に対して、幼児期における“遊び”の重要性を啓発・アドバイスするために、12月19日(木)よりプロジェクトを発足しました。設立に伴い、3〜6歳の幼児期の子どもを持つ全国の親1,032名に子育てや子どもとの遊び方に関するアンケート調査を実施したところ、現在の親が抱えている悩みや遊ばせ方の実態が明らかになりました。


■2人に1人が子どもの将来が不安。習い事に興味がある親は全体の約85%。
現在、「子どもの将来に関して不安はあるか」という質問に対し61.4%が「とても不安だ/どちらかといえば不安だ」と回答していることが分かりました。そのような不安もあって将来の準備を考えているのか、「早期教育に興味があるか」という質問では全体の67.2%が興味ありと回答、「現在習い事をしている、またはさせたいと思っているか」という質問に対しては43.1%の親が「実際に習い事をしている」、42.3%の親が「していないがさせたい」と思っていることが分かりました。
その一方で「現在している習い事が将来役に立つか」という問いに対しては45.1%と約半数が「役に立つかは分からない」と回答している他、「習い事にかかる費用を負担に感じる」と回答する親も59.7%いることが分かりました。子どもの将来のために今何か始めたいと思いつつも、実際には切迫した家計の中で、具体的に何をさせればいいか分からず悩んでいる親が多いようです。
本来、幼児期には早期教育などの直接的な「学び」以上に親との関わりやしっかり遊ぶことが重要です。しかし実態としては、その理解不足からか、親が「何かしてあげなくては」と悩んでいる実態が読み取れます。また、しつけや関わり方についても下記のように悩んでいる結果がわかりました。

図1   : http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_2.png
図2、図3: http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_3.png
図4、図5: http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_4.png


■2人に1人が子育てに悩み。特に「しつけ方・怒り方」の悩みが上位を占める。
「現在子育てに悩んでいるか」についての設問には、47.5%と約半数の親が悩みを抱えていると回答しました。具体的な子育ての悩みについては、1位「子どもが注意しても直らない時は怒鳴ったりしてしまう時がある」(70.2%)、2位「自分のしつけ方や褒め方・叱り方が正しいのか自信がない」(65.9%)、3位「子どもが自分の思い通りに動いてくれないとイライラする」(56.5%)、4位「子どものすることにいちいち口出ししてしまう」(36.3%)と、しつけ方や怒り方についての悩みが上位を占めました。

図6、図7: http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_5.png


■子どもと一緒に遊ぶ時間は1日1時間を切る親が8割。子どもと関わる時間を増やしたい親が多い。
1日のうちで子どもと一緒に過ごす時間は平日平均5.9時間でしたが、そのうち一緒に遊ぶ時間は1時間未満と回答した親が78.2%いることが分かりました。また、「子どもと過ごす時間をもっと増やしたいか」という設問には、59.9%の親が「増やしたい」と回答しており、共働き夫婦では74.1%、それ以外では53.5%と、特に共働き夫婦において顕著にその傾向が見られました。

表2、図8、図9: http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_6.png


■子どもの遊ばせ方、「子どもの自発性を尊重する」9割、一方で「口出しや命令をする」親も半数以上
子どもの遊ばせ方についての設問では、「遊びに対する子どもの自発性を大事にしている」に対し、90.3%の親が「よく当てはまる/やや当てはまる」と子どもの自発性を重んじている結果となりました。しかし、その一方で、「大人の目線で指示や命令をたびたび口にしている」(56.0%)や、「親が遊びやルールについて丁寧に説明するようにしている」(61.2%)といった良かれと思って丁寧に説明し、幼児の自発性を損なってしまいがちな項目に対しても「よく当てはまる/やや当てはまる」と回答している親が約6割おり、子どもへの関わり方についても理想と現実で差が生じていることが分かりました。

図10: http://www.atpress.ne.jp/releases/41947/img_41947_7.png

※調査結果詳細は公式サイトにて公開中


以上のような調査結果を受けてのプロジェクトの見解は以下の通りです。

■慌てて勉強させなくて大丈夫!幼児期はしっかりと遊ばせることで“学びの基礎力”・“学びの意欲”が身につく
就学前になるべく早く勉強や習い事を始めようと焦る親が多いですが、無理に詰め込み教育をさせるとかえって意欲が削がれ、苦手意識が植え付けられてしまう恐れがあります。また、女児に比べて発達がゆっくり進む男児に文字のドリル学習を無理強いして吃音が発症してしまう場合もあります。過去の様々な研究結果から見えてくる幼児期の子どもに最も必要なことはまず“しっかり遊ばせる”ことです。“楽しい、わくわく”する体験は、探究心や考える力を育み、子どもの将来にとって大きな武器となる集中力や応用力といった“学びの基礎力”・“学びへの意欲”を身につけることへとつながります。


■時間がなくても大丈夫!一緒に関わる“量(時間)”ではなく“質”次第で子どもの将来は変わる
子どもが“将来につながる遊び”をするためには、積極的な親の関わりがとても大事です。
親が子どもを見守り、時には援助しながら子どもの可能性を広げ、導いてあげることが大切です。
家事や仕事でなかなか子どもと接する時間が取れない人でも、関わり方を少し変えてあげるだけで、子どもは十分に遊びの中で学びを見出すことができるのです。


■理想の“遊び方/遊ばせ方”の3大ポイント・・・「命令しない」「説明しない」「口出ししない」
親の関わり方には大きく「強制型」と「共有型」の2つのタイプが存在します。親が子どもにトップダウンで自分の考えを押し付ける「強制型」タイプは、子どもに対し口出ししすぎてしまう傾向にあるので、子どもは意欲が湧かず自ら考えることをしなくなってしまいます。一方で、子どもの自発性を第一に考える「共有型」タイプは子どもが困った時以外は極力援助をせず、子ども自身に考えさせるよう働きかけます。なるべく口出しせず、子どもが自由に考える時間や環境を作ってあげることが大事です。

今回の調査では、子どもの将来のために今何か始めたいと思いながら、実際には時間もお金もない中で、手探り状態で悩みながら子育てをしている親が多いという実態が明らかになりました。
本プロジェクトでは、今後も引き続き子どもの将来や子育てに不安を抱える母親、父親を応援すべく、幼児期の子どもにおける“遊び”の重要性や、“学びの基礎力”・“学びの意欲”の育成につながる理想的な「遊び方・遊ばせ方」に関する積極的な情報発信をしてまいります。


プレイフルラーニング〜幼児の「遊びと学び」プロジェクト
内田 伸子(お茶の水女子大学 名誉教授)
大宮 明子(十文字学園女子大学 人間生活学部 幼児教育学科 准教授)
※五十音順


【調査概要】
標題    :幼児期の子どもを持つ親の子育てに関する意識調査
調査主体  :プレイフルラーニング〜幼児の「遊びと学び」プロジェクト
調査期間  :2013年12月7日(土)〜8日(日)
調査方法  :インターネット調査
調査対象  :3〜6歳の幼児期の子どもを持つ男女1,032名
対象者居住区:都市部(東京・大阪)/その他全国

※調査結果詳細は、公式サイトにて公開中


【プレイフルラーニング〜幼児の「遊びと学び」プロジェクト 概要】
●名称  :プレイフルラーニング〜幼児の「遊びと学び」プロジェクト
●設立日 :2013年12月19日(木)
●活動目的:幼児期における子どもの“遊び”の重要性、正しい遊び方・遊ばせ方を啓発

●参画メンバー:内田 伸子(お茶の水女子大学 名誉教授)
        大宮 明子(十文字学園女子大学 人間生活学部 幼児教育学科 准教授)
※五十音順

●活動予定内容:(1)幼児期における子どもの遊び方や子育てに関する各種調査の実施・情報発信
(2)幼児期における子どもの遊び方に関する研究発表会及び一般親子を対象とした遊び方実践セミナーを実施
(3)当会WEBサイトを通じた情報発信
上記について主に4月の入園・入学のご家庭の関心が高まる時期に向けて情報発信
※今後の検討や環境変化等により内容に変更が生じる場合がございます。

●URL: http://asobi-manabi.jp

●参画メンバープロフィール:
※参画者へのご取材・お問合せについては、下記事務局までご連絡くださいませ。
恐れ入りますが直接のコンタクトはご遠慮ください。

内田 伸子(お茶の水女子大学 名誉教授)
お茶の水女子大学名誉教授。筑波大学常勤監事。十文字学園女子大学理事・同大学特任教授。言語発達・認知発達の過程において、乳幼児から大人を対象にした実験研究や参与観察研究を行う。また、子どもの発達段階に着眼し、保育や授業の観察を実施。発達過程の分析データを基に、子どもの言語発達・認知発達をより良くする具体的な教育法や援助の方策を説く。

大宮 明子(十文字学園女子大学 人間生活学部 幼児教育学科 准教授)
十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科准教授。2008年お茶の水女子大学人間文化研究科博士課程修了。2009年にお茶の水女子大学人間発達教育研究センター特任講師、2010年に(独)科学技術振興機構社会技術研究開発センターアソシエィトフェローを務める。
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