シニアを対象にした食に関するアンケート調査〜「普段の買い物や調理」と「食に関する新たな買い物」の実態を調査〜
[14/01/30]
提供元:@Press
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シニアマーケットの専門機関である株式会社シニアコムは、2014年1月に50歳以上の男女に対して、「食に関するアンケート」と題した調査を実施しました。
・調査手法 :WEBアンケート調査
・対象者 :50歳以上の男女個人(シニアコムMASTER会員)
・有効回答数:902人(男性617人 女性285人)
・実施時期 :2014年1月
この調査ではシニアの方を対象に、大きくパートを下記2つに分けて聴取しました。
当リリース資料では、この調査の結果をいくつか抜粋してご紹介します。
・前半:普段の食の買い物や調理の状況
・後半:最近の食に関する新たな買い物の経験や意向
《調査結果サマリー》
前半:普段の食の買い物や調理
・食の買い物や調理の特徴には、「食に安全で安心できるものを求める」が総じて高く挙がり、層別では「独居世帯」で「手間・時間を簡略化する」特徴的な傾向が見られる。
・食に関連する外部要因として、最近の報道やニュースにあった「食品の偽装問題/食品の放射能問題」をピックアップすると、これらによって食の買い物や選び方が変わったのは1〜2割程度と、少数に留まる。
後半:最近の食に関する新たな買い物
・最近1年のうちに食に関する新しい(これまで経験のない)買い物をした割合は、シニア全体で2〜4割ほど挙がり、そのきっかけには「テレビ/ネット/口コミ」が影響するケースが多い。
・さらに半数を超えるシニアが、自身にとって新しい(これまで経験のない)食品や食材、調理用品であっても、紹介されて良さそうと思ったものであれば、「試しに買ってみる」意向を持ち合わせている。
■食に「安全・安心を求める」志向があり、「独居世帯」では「簡略化」する傾向
まずアンケートでは最近の食の買い物や調理の状況として、シニアの方からよくインタビューやコメントに挙がる買い物や調理の特徴をいくつか選定し、それらが量的にどの程度あてはまるかを検証しました。
食の買い物や調理の特徴を積極的なもの/消極的なものに分類し、次のような項目を呈示しました。(下記グラフ画像参照)
Q_最近の食の買い物や調理の状況
《積極的なもの》
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_1.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_2.jpg (グラフ画像)
・その結果を見ると、積極的なものでは「食に安全で安心できるものを求める」が特に高く、性別・世帯構成を問わずいずれの層でも過半数に上ります。(男性の独居世帯を除く)
・その一方、層別では男女ともに「独居世帯」で特徴的な傾向が見られ、前述の「食に安全で安心できるものを求める」に加え、「対価を払っても質の良い食を選ぶ」の反応が他層よりも低く留まっています。
Q_最近の食の買い物や調理の状況
《消極的なもの》
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_3.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_4.jpg (グラフ画像)
・一方消極的なものを見ると世帯構成によって違いが見られ、以下のような反応が高く表れました。
-「男性 独居世帯」では「手間・時間を簡略化する/献立が固定化する」
-「男性 夫婦のみ世帯」では「肉・油ものの献立を控える」
-「女性 独居世帯」では「手間・時間を簡略化する/小分量・小分け食品が増える」
・「独居世帯」にフォーカスすると、男女ともに食の買い物や調理で積極的な行動があまりされておらず、むしろ消極的に「簡略化」する傾向が見て取れます。
■「食品の偽装問題/放射能問題」によって、食の買い物や選び方が変わったのは少数
次にアンケートでは、食に関連する外部要因として最近の食に関する報道やニュースをピックアップし、それらを受けて食の買い物や選び方が変わったかを検証しました。
最近の食に関する報道やニュースとして、次のような内容を呈示しました。
《食品の偽装問題》
・2013年の11月から12月にかけては、日本国内のホテルやレストラン、デパートやスーパーをはじめとして、食品の産地や品目、調理方法などの偽装問題を扱う報道やニュースがありました。
《食品の放射能問題》
・2011年の東日本大震災の後には、福島第一原発での放射能事故の影響から、周辺地域である福島県や茨城県産の野菜や家畜、海産物などの食品に含まれる、セシウムなどの放射性物質の問題を扱う報道やニュースがありました。
Q_最近の食に関する報道やニュースによる変化
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_5.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_6.jpg (グラフ画像)
・総じた結果を見ると、「食品の偽装問題/放射能問題」によって食の買い物や選び方が変わったのは少数に留まり、シニアの大多数は「変わらなかった」ことになります。(いずれの層でも「変わらなかった」が7〜9割)
・そのような中でも「変わった」割合が高かった女性の「食品の放射能問題」に注目し、具体的に変わった内容の主なコメントを抜粋すると、放射能の影響がありそうな産地を避ける様子が見て取れます。さらに一部コメントには、自分よりも子供や孫を気遣って、これら行動に至っているケースが見られました。
Q_最近の食に関する報道やニュースによる変化(自由回答抜粋)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_7.jpg (表画像)
ここまでの内容から、シニアの方は総じて食に「安全・安心を求める」志向があり、食に関する外部要因を見ると、最近挙がった社会的な報道やニュースを受けて買い物や選びが変わったのは1〜2割程度に留まる結果となります。
このような結果からすると、シニアは食に関して保守的な層であると捉えられるかもしれません。
しかし当社のこれまでのアンケートやヒアリングなどの経験則を踏まえると、消費者としてのシニアは保守的な特徴を持ちながら、その一方では、自身が気に入ったものであれば値段が張るものでも購買に至る消費者である面も認められます。
その1つの事由に、アンケートの後半では食に関する新しい(これまで経験のない)買い物について聴取しました。
■最近1年以内に、食に関する新しい買い物をした割合は全体で2〜4割ほど
アンケートの後半では、食に関する新しい(これまで経験のない)買い物として、最近1年のうちに、新たに買った食品や食材、調理用品を聴取しました。
Q_最近1年以内の新しい食の買い物
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_8.jpg (グラフ画像)
・買い物の内容が食品や食材、調理用品であるため、女性に親和性のある商材になりますが、女性ではおよそ4割が、男性ではおよそ2割が最近1年内での新しい買い物を行っています。
さらに具体的な買い物の内容を自由回答で聴取すると、次のようなコメントが主なものに挙げられました。
Q_最近1年以内の新しい食の買い物(自由回答抜粋)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_9.jpg (表画像)
・買い物の具体的な内容を見ていくと、新たに買った商品は様々ですが、その買ったきっかけや経緯には、「テレビ」が多く挙がることに加え、「ネット/口コミ」も挙げられます。
・このことからもシニアの消費には、「テレビ」に代表される従来からのマス媒体に加え、「ネット/口コミ」のような情報ルートも影響してきています。
■半数を超えるシニアが、今後の食に関する新しい買い物の意欲を持ち合わせている
さらにアンケートの終盤では、今後の食に関する新しい買い物の意欲として、「自身にとって新しい(これまで経験のない)食品や食材、調理用品であっても、紹介されて自分が良さそうと思ったものであれば、試しに買ってみようと思うか」と聴取しました。
Q_今後の食に関する新しい(これまで経験のない)買い物の意向
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_10.jpg (グラフ画像)
・この設問でも女性の反応が高く見られますが、女性ではおよそ6〜7割が、男性ではおよそ5〜6割が意欲ありとなります。
・また「女性 独居世帯」について補足になりますが、食事や調理のインタビューにおいても、料理の得意な方は「自分の好きなものを気ままに買う」意見がよく挙げられます。
あらためて調査を振り返ると、シニアは食に「安全・安心を求める」志向があり、食に関する外部要因を見ると、最近挙がった社会的な報道やニュースを受けて買い物や選びが変わったのは少数に留まる結果となりました。
ただし消費者としてのシニアは、そういった保守的な特徴を持ちながら、一方では紹介されて自身が気にいる=お眼鏡にかなうことができれば、商品を買ってもらえる方と言えます。
そのためには、企業からの商品情報をマス広告を伝えるだけでなく、シニアの方に実際に商品を試してもらう、もしくは試した方からの評価を「ネット/口コミ」で伝えていくことが有効と考えられます。
当社ではシニアマーケットに特化したマーケティング会社として、今後もこういったシニア生活者のインサイトと外部要因に着目したアンケートを実施・リリースすることを予定しております。
・調査手法 :WEBアンケート調査
・対象者 :50歳以上の男女個人(シニアコムMASTER会員)
・有効回答数:902人(男性617人 女性285人)
・実施時期 :2014年1月
この調査ではシニアの方を対象に、大きくパートを下記2つに分けて聴取しました。
当リリース資料では、この調査の結果をいくつか抜粋してご紹介します。
・前半:普段の食の買い物や調理の状況
・後半:最近の食に関する新たな買い物の経験や意向
《調査結果サマリー》
前半:普段の食の買い物や調理
・食の買い物や調理の特徴には、「食に安全で安心できるものを求める」が総じて高く挙がり、層別では「独居世帯」で「手間・時間を簡略化する」特徴的な傾向が見られる。
・食に関連する外部要因として、最近の報道やニュースにあった「食品の偽装問題/食品の放射能問題」をピックアップすると、これらによって食の買い物や選び方が変わったのは1〜2割程度と、少数に留まる。
後半:最近の食に関する新たな買い物
・最近1年のうちに食に関する新しい(これまで経験のない)買い物をした割合は、シニア全体で2〜4割ほど挙がり、そのきっかけには「テレビ/ネット/口コミ」が影響するケースが多い。
・さらに半数を超えるシニアが、自身にとって新しい(これまで経験のない)食品や食材、調理用品であっても、紹介されて良さそうと思ったものであれば、「試しに買ってみる」意向を持ち合わせている。
■食に「安全・安心を求める」志向があり、「独居世帯」では「簡略化」する傾向
まずアンケートでは最近の食の買い物や調理の状況として、シニアの方からよくインタビューやコメントに挙がる買い物や調理の特徴をいくつか選定し、それらが量的にどの程度あてはまるかを検証しました。
食の買い物や調理の特徴を積極的なもの/消極的なものに分類し、次のような項目を呈示しました。(下記グラフ画像参照)
Q_最近の食の買い物や調理の状況
《積極的なもの》
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_1.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_2.jpg (グラフ画像)
・その結果を見ると、積極的なものでは「食に安全で安心できるものを求める」が特に高く、性別・世帯構成を問わずいずれの層でも過半数に上ります。(男性の独居世帯を除く)
・その一方、層別では男女ともに「独居世帯」で特徴的な傾向が見られ、前述の「食に安全で安心できるものを求める」に加え、「対価を払っても質の良い食を選ぶ」の反応が他層よりも低く留まっています。
Q_最近の食の買い物や調理の状況
《消極的なもの》
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_3.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_4.jpg (グラフ画像)
・一方消極的なものを見ると世帯構成によって違いが見られ、以下のような反応が高く表れました。
-「男性 独居世帯」では「手間・時間を簡略化する/献立が固定化する」
-「男性 夫婦のみ世帯」では「肉・油ものの献立を控える」
-「女性 独居世帯」では「手間・時間を簡略化する/小分量・小分け食品が増える」
・「独居世帯」にフォーカスすると、男女ともに食の買い物や調理で積極的な行動があまりされておらず、むしろ消極的に「簡略化」する傾向が見て取れます。
■「食品の偽装問題/放射能問題」によって、食の買い物や選び方が変わったのは少数
次にアンケートでは、食に関連する外部要因として最近の食に関する報道やニュースをピックアップし、それらを受けて食の買い物や選び方が変わったかを検証しました。
最近の食に関する報道やニュースとして、次のような内容を呈示しました。
《食品の偽装問題》
・2013年の11月から12月にかけては、日本国内のホテルやレストラン、デパートやスーパーをはじめとして、食品の産地や品目、調理方法などの偽装問題を扱う報道やニュースがありました。
《食品の放射能問題》
・2011年の東日本大震災の後には、福島第一原発での放射能事故の影響から、周辺地域である福島県や茨城県産の野菜や家畜、海産物などの食品に含まれる、セシウムなどの放射性物質の問題を扱う報道やニュースがありました。
Q_最近の食に関する報道やニュースによる変化
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_5.jpg (グラフ画像)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_6.jpg (グラフ画像)
・総じた結果を見ると、「食品の偽装問題/放射能問題」によって食の買い物や選び方が変わったのは少数に留まり、シニアの大多数は「変わらなかった」ことになります。(いずれの層でも「変わらなかった」が7〜9割)
・そのような中でも「変わった」割合が高かった女性の「食品の放射能問題」に注目し、具体的に変わった内容の主なコメントを抜粋すると、放射能の影響がありそうな産地を避ける様子が見て取れます。さらに一部コメントには、自分よりも子供や孫を気遣って、これら行動に至っているケースが見られました。
Q_最近の食に関する報道やニュースによる変化(自由回答抜粋)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_7.jpg (表画像)
ここまでの内容から、シニアの方は総じて食に「安全・安心を求める」志向があり、食に関する外部要因を見ると、最近挙がった社会的な報道やニュースを受けて買い物や選びが変わったのは1〜2割程度に留まる結果となります。
このような結果からすると、シニアは食に関して保守的な層であると捉えられるかもしれません。
しかし当社のこれまでのアンケートやヒアリングなどの経験則を踏まえると、消費者としてのシニアは保守的な特徴を持ちながら、その一方では、自身が気に入ったものであれば値段が張るものでも購買に至る消費者である面も認められます。
その1つの事由に、アンケートの後半では食に関する新しい(これまで経験のない)買い物について聴取しました。
■最近1年以内に、食に関する新しい買い物をした割合は全体で2〜4割ほど
アンケートの後半では、食に関する新しい(これまで経験のない)買い物として、最近1年のうちに、新たに買った食品や食材、調理用品を聴取しました。
Q_最近1年以内の新しい食の買い物
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_8.jpg (グラフ画像)
・買い物の内容が食品や食材、調理用品であるため、女性に親和性のある商材になりますが、女性ではおよそ4割が、男性ではおよそ2割が最近1年内での新しい買い物を行っています。
さらに具体的な買い物の内容を自由回答で聴取すると、次のようなコメントが主なものに挙げられました。
Q_最近1年以内の新しい食の買い物(自由回答抜粋)
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_9.jpg (表画像)
・買い物の具体的な内容を見ていくと、新たに買った商品は様々ですが、その買ったきっかけや経緯には、「テレビ」が多く挙がることに加え、「ネット/口コミ」も挙げられます。
・このことからもシニアの消費には、「テレビ」に代表される従来からのマス媒体に加え、「ネット/口コミ」のような情報ルートも影響してきています。
■半数を超えるシニアが、今後の食に関する新しい買い物の意欲を持ち合わせている
さらにアンケートの終盤では、今後の食に関する新しい買い物の意欲として、「自身にとって新しい(これまで経験のない)食品や食材、調理用品であっても、紹介されて自分が良さそうと思ったものであれば、試しに買ってみようと思うか」と聴取しました。
Q_今後の食に関する新しい(これまで経験のない)買い物の意向
http://www.atpress.ne.jp/releases/42799/img_42799_10.jpg (グラフ画像)
・この設問でも女性の反応が高く見られますが、女性ではおよそ6〜7割が、男性ではおよそ5〜6割が意欲ありとなります。
・また「女性 独居世帯」について補足になりますが、食事や調理のインタビューにおいても、料理の得意な方は「自分の好きなものを気ままに買う」意見がよく挙げられます。
あらためて調査を振り返ると、シニアは食に「安全・安心を求める」志向があり、食に関する外部要因を見ると、最近挙がった社会的な報道やニュースを受けて買い物や選びが変わったのは少数に留まる結果となりました。
ただし消費者としてのシニアは、そういった保守的な特徴を持ちながら、一方では紹介されて自身が気にいる=お眼鏡にかなうことができれば、商品を買ってもらえる方と言えます。
そのためには、企業からの商品情報をマス広告を伝えるだけでなく、シニアの方に実際に商品を試してもらう、もしくは試した方からの評価を「ネット/口コミ」で伝えていくことが有効と考えられます。
当社ではシニアマーケットに特化したマーケティング会社として、今後もこういったシニア生活者のインサイトと外部要因に着目したアンケートを実施・リリースすることを予定しております。