ノエビアグループは、ヒトにおいて「アルギニン」が「カフェイン」の覚醒効果を増強することを見出しました。
[14/03/19]
提供元:@Press
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ノエビアグループは、覚醒効果を有する成分の研究を行っています。この度、健常成人男性を対象とした試験において、「アルギニン」が「カフェイン」の覚醒効果を増強することを明らかにしました。
この研究成果を、2014年3月27日〜30日に熊本県で行われる「日本薬学会第134年会」にて発表いたします。
常盤薬品工業株式会社では、この研究成果を今後の商品開発に応用していく予定です。
【研究背景と目的】
ビジネスシーンをはじめとする24時間社会、SNSなどインターネットの浸透によるコミュニケーションの変化等から、活動時間の広がりが顕著になり、日本人の平均睡眠時間は減少傾向にあります。また、睡眠不足を原因とする日中の眠気やだるさ、集中力や作業効率低下などの睡眠障害が社会問題となっており、眠気を適切にコントロールすることが求められています。このような社会背景のもと、当社では覚醒効果のある製品の開発と研究を進めてきました。
一方、覚醒効果については、動物試験において「アルギニン」の「カフェイン」に対する覚醒効果増強作用が報告されています(引用文献*A)。本研究では、日中の眠気の改善について「アルギニン」と「カフェイン」を含む機能性飲料のヒトへの作用効果を検証しました。
【研究方法】
健常成人男性6名を対象として試験を実施しました。試験前夜は睡眠時間を通常より15%短くし、試験飲料として、「カフェイン配合飲料」、「アルギニン配合飲料」、「カフェイン・アルギニン配合飲料」の3種を使用。3つの飲料について、それぞれ異なる日に試験を実施しました。
試験飲料の摂取前後に、脳波計、視覚探索課題ATMT(Advanced Trail Making Test) (用語説明*1) 、VAS(Visual Analogue Scale)法(用語説明*2)により覚醒状態を評価しました。
【研究成果】
1) 「カフェイン・アルギニン配合飲料」摂取後、脳波測定による閉眼時α波含有率が上昇したことがわかりました。
詳細に解析したところ、α1波・α3波(用語説明*3)は変化なく、α2波*3含有率のみ上昇しており、集中力が向上しました(図1)。
2) 「カフェイン・アルギニン配合飲料」摂取後、ATMT*1測定によるワーキングメモリー(用語説明*4)の活用度が上昇し、作業効率が向上しました(図2)。
3) 「カフェイン配合飲料」と比較して、「カフェイン・アルギニン配合飲料」は、VAS法*2による眠気の主観評価で覚醒効果が長時間持続しました(図3)。
■用語説明■
*1 ATMT (Advanced Trail Making Test)
パソコン画面に表示される1〜25の数字を順番に、できるだけ早く押してもらう視覚探索課題。
ボタンを探す時間から脳の活動状態を評価する。
*2 VAS (Visual Analogue Scale )法
0mmを「全く眠くない」状態、100mmを「これまで経験した中で一番眠い」状態として、現在の眠気が10cmの直線上のどの位置にあるかを示す方法。
*3 α1波、α2波、α3波
α1波はリラックス、α2波は弛緩集中(心身ともにリラックスしていながらも、自身の能力を最大限活用できる集中状態)、α3波は緊張集中(物事に集中するために意識的に緊張している状態)を反映しているといわれている。
*4 ワーキングメモリー(作動記憶)
情報を一時的に保ちながら同時に処理する能力のこと。たとえば、おつりの計算を暗算でするときや、人と会話をするときはワーキングメモリーが活動している。
■引用文献■
*A Methods Find Exp Clin Pharmacol 2009, 31(9):585-9
この研究成果を、2014年3月27日〜30日に熊本県で行われる「日本薬学会第134年会」にて発表いたします。
常盤薬品工業株式会社では、この研究成果を今後の商品開発に応用していく予定です。
【研究背景と目的】
ビジネスシーンをはじめとする24時間社会、SNSなどインターネットの浸透によるコミュニケーションの変化等から、活動時間の広がりが顕著になり、日本人の平均睡眠時間は減少傾向にあります。また、睡眠不足を原因とする日中の眠気やだるさ、集中力や作業効率低下などの睡眠障害が社会問題となっており、眠気を適切にコントロールすることが求められています。このような社会背景のもと、当社では覚醒効果のある製品の開発と研究を進めてきました。
一方、覚醒効果については、動物試験において「アルギニン」の「カフェイン」に対する覚醒効果増強作用が報告されています(引用文献*A)。本研究では、日中の眠気の改善について「アルギニン」と「カフェイン」を含む機能性飲料のヒトへの作用効果を検証しました。
【研究方法】
健常成人男性6名を対象として試験を実施しました。試験前夜は睡眠時間を通常より15%短くし、試験飲料として、「カフェイン配合飲料」、「アルギニン配合飲料」、「カフェイン・アルギニン配合飲料」の3種を使用。3つの飲料について、それぞれ異なる日に試験を実施しました。
試験飲料の摂取前後に、脳波計、視覚探索課題ATMT(Advanced Trail Making Test) (用語説明*1) 、VAS(Visual Analogue Scale)法(用語説明*2)により覚醒状態を評価しました。
【研究成果】
1) 「カフェイン・アルギニン配合飲料」摂取後、脳波測定による閉眼時α波含有率が上昇したことがわかりました。
詳細に解析したところ、α1波・α3波(用語説明*3)は変化なく、α2波*3含有率のみ上昇しており、集中力が向上しました(図1)。
2) 「カフェイン・アルギニン配合飲料」摂取後、ATMT*1測定によるワーキングメモリー(用語説明*4)の活用度が上昇し、作業効率が向上しました(図2)。
3) 「カフェイン配合飲料」と比較して、「カフェイン・アルギニン配合飲料」は、VAS法*2による眠気の主観評価で覚醒効果が長時間持続しました(図3)。
■用語説明■
*1 ATMT (Advanced Trail Making Test)
パソコン画面に表示される1〜25の数字を順番に、できるだけ早く押してもらう視覚探索課題。
ボタンを探す時間から脳の活動状態を評価する。
*2 VAS (Visual Analogue Scale )法
0mmを「全く眠くない」状態、100mmを「これまで経験した中で一番眠い」状態として、現在の眠気が10cmの直線上のどの位置にあるかを示す方法。
*3 α1波、α2波、α3波
α1波はリラックス、α2波は弛緩集中(心身ともにリラックスしていながらも、自身の能力を最大限活用できる集中状態)、α3波は緊張集中(物事に集中するために意識的に緊張している状態)を反映しているといわれている。
*4 ワーキングメモリー(作動記憶)
情報を一時的に保ちながら同時に処理する能力のこと。たとえば、おつりの計算を暗算でするときや、人と会話をするときはワーキングメモリーが活動している。
■引用文献■
*A Methods Find Exp Clin Pharmacol 2009, 31(9):585-9