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シニアを対象にした春の国内旅行に関するアンケート調査 〜最近の旅行の選定から申込までのプロセス〜

シニアマーケットの専門機関である株式会社シニアコムは、2014年3月に50歳以上の男女を対象に、「春の国内旅行に関するアンケート」と題した調査を実施しました。

・調査手法 :WEBアンケート調査
・対象者  :50歳以上の男女個人(シニアコムMASTER会員)
       今年の春の行楽シーズンに国内旅行を予定している方
・有効回答数:664人(男性458人 女性206人)
・実施時期 :2014年3月


この調査では、春の行楽シーズンの国内旅行として、
・2014年の4〜6月ごろに計画されている旅行の予定や内容
・最近利用されている旅行サービスの選び方や申込方法
などを聴取しました。


シニアコムでは過去にも、本調査を元に「直近の国内旅行として今年の春の行楽シーズンにはどのような旅行プランが予定されているか」分析結果を発表しましたが、今回は中でも「どのように旅行プランが選ばれて申し込まれているかのプロセス」にフォーカスしてご紹介します。

▼過去発表内容
シニアを対象にした春の国内旅行に関するアンケート調査
〜今年の春の行楽シーズンに予定されている旅行プラン〜
http://www.atpress.ne.jp/view/44601


《調査結果サマリー》
[最近の旅行の選定〜申込までのプロセス]
・シニア期に入ることで顕著になる旅行の特徴
・旅行を検討する際に重視する点、参考情報源
・旅行を申し込む手段(店舗)、利用する旅行会社


[最近の旅行の選定〜申込までのプロセス]
■トピックス1 シニア期に入ることで顕著になる旅行の特徴
まずアンケートでは旅行プランの選定〜申込のプロセスに入る前に、最近の旅行の状況としてどのような特徴があるか、シニアの方からよくインタビューやコメントに挙がる項目をいくつか選定して、それらが量的にどの程度あてはまるかを検証しました。

Q_最近の旅行の状況を振り返ってあてはまるもの
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_1.png

・あてはまる割合が高い項目には、「家族と行く旅行の費用は、自分や配偶者が支払うことが多い」「旅行の出発は、混雑するシーズンや時期を避けて旅行に行くことが多い」の2つが挙がります
・これら2つの特徴は、これまでに実施した旅行に関するインタビューでもよく挙がってくるものになり、
- 家族と行く旅行費用の負担:子供・孫と行く旅行では、祖父母である自分達がお財布役になる
- 混雑期を避けた旅行の出発:自分達が定年(リタイヤ)してから行く旅行は、ゴールデンウィークや3連休を避ける
といったコメントが寄せられます。
それぞれの特徴の背景には「子供が独立して孫が誕生する」「定年退職してリタイヤする」といったシニア期ならではライフスタイルの変化が影響していると考えられます。
・この他の特徴には、女性層で「旅行の同伴者は配偶者よりも友人・知人」が高くなり、特に女性70代以上では顕著な傾向が見られます。


■トピックス2 旅行を検討する際に重視する点、参考情報源
前述のような特徴を押さえた上で、アンケートではシニアの方がどのように旅行プランを選んでいるかを、「重視する点」と「参考にする情報源」を聴取しました。

Q_旅行を検討する際に重視する点(上位項目)
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_2.png

・重視する項目には、「宿泊施設/温泉などの付帯設備/料理や飲み物/観光名所や歴史跡/旅行会社に対する信頼性」が上位に挙がり、特に男性では年齢に比例して高く表れます。
・一方で費用に関連する「滞在費用の安さ/旅行プランの安さ」を重視するのは2割ほどに留まります。
・その他には70代以上の層で「旅行プランのゆったりさ」が挙げられます。

Q_旅行を検討する際に参考にする情報源(上位項目)
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_3.png

・参考にする情報源には、「旅行会社のパンフレット/WEBサイト」が上位に挙がり、その次に「新聞広告・記事」が挙がるように、新聞/テレビといったマス媒体が準じます。
・女性60代/70代以上の層では、「友人・知人」といった口コミも高く見られます。


■トピックス3 旅行を申し込む手段(店舗)、利用する旅行会社
続いてアンケートでは、旅行を選んだ後にどのように申し込んでいるかを、「申し込む手段(店舗)」、「利用する旅行会社」に分けて購買行動を聴取しました。
なおここでは春の行楽シーズンに計画している旅行を申し込む場合として、複数の旅行を計画されている場合もあるため、もっとも具体的に旅行プランが決まっているものに絞って回答を得ました。

Q_旅行を申し込む手段(店舗)
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_4.png

・申し込む手段には「インターネット」がシニア全体の53%に達し、年齢が高くなるにつれて若干のスコアが落ちるものの、他の手段を大きく引き離す結果となりました。
・今回の調査手法がWEBアンケートであることから、こういったインターネットでのサービス利用との親和性が考えられますが、統計資料における年齢_60代前半のインターネット利用率がすでに7割を超えていることを勘案すると、大半のシニアがすでにネットを利用しており、旅行の申込手段にもネットが主流になっていると言えます。

参考:総務省「通信利用動向調査(平成24年)」60-64歳のインターネット利用率71.8%


またアンケートでは申込手段に連動して、どの旅行会社のサービスを利用するか、次のような旅行会社をタイプ別に分けて、利用するものを聴取しました。

■アンケートで呈示した旅行会社のタイプ
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_5.png

Q_利用する旅行会社のタイプ
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_6.png

・すると申込手段には「インターネット」が半数近くと主要なものに挙がっていましたが、利用する旅行会社に「ネット中心の旅行会社」が受け皿になっている割合は1〜2割前後とさほど高くはない結果となりました。
・上位のものには「旅行会社を利用しない(=個人で手配する)」と「国内大手の旅行会社」と挙がります。


このように一見すると、申込手段と旅行会社に“ねじれ”があるように捉えられますが、申込手段ごとに利用する旅行会社のデータを展開すると次のようになります。

Q_旅行を申し込む手段(店舗)×利用する旅行会社のタイプ
http://www.atpress.ne.jp/releases/45050/img_45050_7.png

・上記のように申込手段別に見ると、ボリュームを占めるインターネット経由で利用する旅行会社は、「国内大手の旅行会社/ネット中心の旅行会社/旅行会社を利用しない(=個人手配)」に分散し、顧客としてネットを活用するものの、特定の旅行サービスに縛られていない傾向が見られます。
・その他の申込手段を見ると、
- 店頭/通販(電話やハガキ)経由では、「国内大手の旅行会社」へ
- 家族や知人/直接連絡経由では、旅行会社を利用しない(=個人手配)」へ
集中する傾向が見られます。


あらためて調査を振り返ると、シニア期に入ることで「子供が独立して孫が誕生する」「定年退職してリタイヤする」といった背景要因から、シニアの方ならでは旅行の特徴が表れてきます。
- 「家族と行く旅行費用は自分/配偶者が支払うことが多い」
- 「旅行の出発は混雑するシーズンや時期を避けることが多い」
- 「旅行の同伴者は夫よりも友人・知人と旅行に行くことが多い」(特に女性70代以上)

また旅行を選ぶ際には、旅行の値段よりも本質的な部分である「宿泊施設/温泉などの付帯設備/料理や飲み物/観光名所や歴史跡/旅行会社に対する信頼性」が重視され、参考にする情報源には「旅行会社のパンフレット/WEBサイト」が上位に挙がります。

そして旅行を選んだ後の申し込む部分が特に変わりつつあり、インターネット利用率の高まりに応じて、申し込む手段にも「インターネット」が主になりつつある一方、利用する旅行会社は、「国内大手の旅行会社/ネット中心の旅行会社/旅行会社を利用しない(=個人で手配する)に分散する結果となりました。


当社ではシニアマーケットに特化したマーケティング会社として、今後もこういったシニア生活者の選定・購買行動と外部要因に着目したアンケートを実施・リリースすることを予定しております。
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