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セルコホーム調べ 消費増税と住宅購入に関する意識調査 消費増税は賢い消費者を生んだ?「衝動買い抑制」4割、「チラシや価格比較サイトで安値チェック」3割

カナダの高性能住宅を直輸入し全国で販売しているセルコホーム株式会社(http://selcohome.jp/)(本社:宮城県仙台市)は、2014年4月23日〜30日の8日間、3年以内に住宅を購入した方、または、現在住宅の購入意向がある方を対象に、「消費増税と住宅購入に関する意識調査」をモバイルリサーチ(携帯電話によるインターネットリサーチ)により実施し、2,000名の有効サンプルを集計しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

2014年4月に、消費税が5%から8%へと増税されました。人生で最も高額の買い物ともいわれる住宅購入を考えていた方は、消費増税を考慮し、計画を変更した方も多かったのではないでしょうか。そこで、消費増税の影響下で住宅購入計画を進めていた方(増税が議論され始めた3年前から現在までに住宅を購入した方、または、現時点で住宅の購入意向がある方)を対象にアンケートを行い、消費増税が住宅購入計画者にどのような影響を与えたかを探りました。


◆「消費増税が住宅購入計画に影響した」5割半
◆消費増税の影響を受けた方の5割弱が「増税によって購入予算見直し」、4割が「購入意欲低下」

3年以内に住宅を購入した方、または、現在住宅の購入意向がある方2,000名(全回答者)に対し、自身の住宅購入計画が消費増税の影響を受けたか聞いたところ、『影響あり』(非常に+やや)は5割半(54.3%)、『影響なし』(全く+あまり)は4割半(45.8%)となりました。3年以内に住宅を購入した方は『影響あり』が4割強(42.6%)、住宅の購入意向がある方は6割弱(57.3%)となっています。

次に、住宅購入計画が消費増税の影響を受けた方(1,085名)に対し、消費増税によって住宅購入計画にどのような影響を受けたか聞いたところ、「購入予算の見直し(住宅代金など)」が5割弱(47.1%)で最も高く、次いで、「購入意欲のDOWN」が4割(39.6%)、「購入時期の見直し(税率が上がる前に購入検討など)」(30.8%)や「資金計画の見直し(積立額や住宅ローンの試算など)」(29.8%)が3割で続きました。増税による負担分を住宅代金などで調整しようとしたり、資金計画で捻出しようとしたりといった購入計画の見直しのほか、駆け込み購入を検討する方や、購入意欲自体が低下してしまった方も少なくなかったようです。他方で、「住宅購入を考えるきっかけになった」は1割半(14.0%)となり、消費増税が住宅購入を考え始めるいい機会となったとする意見もみられました。

続いて、住宅購入計画に消費増税の影響がなかった方(915名)に対し、影響を受けずに住宅購入計画を進めた理由を聞いたところ、「住宅は慎重に選びたいから」が5割半(56.5%)で最も高く、「元々、増税を想定していたから」が2割強(21.6%)、「購入時期をずらせない理由があるから(転勤や結婚、出産など)」が1割強(12.2%)で続きました。増税による負担増が購入計画に織り込み済みであったり、負担増よりも優先する理由があったりした方は、消費増税に左右されることなく、住宅購入計画を進められたようです。また、消費増税の影響を緩和する措置として実施された各種施策に関する項目では、「住宅ローン減税の拡充があるから」が7.0%、「消費税の経過措置があるから」が3.2%、「すまい給付金があるから」が2.6%となりました。


◆意外と知らない?住宅購入時の消費税の知識 負担軽減措置は周知不足?
「住宅ローン減税の拡充を知らなかった」3人に2人

消費増税が景気に及ぼす影響を緩和するため、住宅購入に関して、様々な負担軽減措置が実行されましたが、住宅購入の計画を進めていた方はこれらの施策を認知していたのでしょうか。
全回答者(2,000名)に対し、消費増税の影響を緩和する負担軽減措置の認知状況を聞いたところ、消費税率が増税される半年前(経過措置の指定日)までに契約を行えば、引渡し時期が増税後になったとしても増税前の税率が適用される《消費税の経過措置》は、「知っていた」が4割半(46.4%)、「知らなかった」が5割半(53.6%)となりました。消費増税の影響で購入時期を見直した方でも、「知らなかった」は5割(50.6%)となっています。
また、住宅ローン利用者の所得税や住民税が控除される制度で、最大控除額が200万円から400万円(長期優良住宅・低炭素住宅は300万円から500万円)へと拡充された《住宅ローン減税の拡充》については、「知っていた」は3割強(33.0%)、「知らなかった」は7割弱(67.0%)となりました。消費増税の影響で住宅購入予算を見直した方でも、「知らなかった」は7割弱(68.1%)となっています。住宅ローン減税の対象となる方はこの拡充によって、消費増税前よりもお得に住宅を取得することができる場合もあると言われていますので、この緩和措置を認知していれば、購入予算を見直さなくとも済んだ、という方もいたかもしれません。
さらに、消費増税後に住宅を購入した方に現金が給付される《すまい給付金》については、「知っていた」が21.5%、「知らなかった」が78.5%となりました。

同様に、不動産にまつわる消費税の考え方の認知状況について聞いたところ、《土地は消費税が非課税》であることを「知っていた」は4割弱(37.0%)、「知らなかった」は6割強(63.0%)で、《中古住宅(売主が個人)は消費税が非課税》では、「知っていた」が2割半(26.5%)、「知らなかった」が7割半(73.6%)となり、いずれも知らなかった方が多数派となっています。


◆「住宅は消費税10%前に購入予定」 購入意向者の8.5%
◆「マイホームは新築で」購入意向者の7割に、消費増税の影響は?

3年以内に住宅を購入した方(376名)に対し、住宅の契約時期を聞いたところ、改正消費税法の公布日前となる「2012年8月21日以前」は4割強(42.3%)、“経過措置の指定日前”までとなる「2012年8月22日〜2013年9月」は3割半(35.4%)となりました。これらの期間に住宅を購入した方は住宅の引渡し時期を問わず、消費税率5%で住宅を購入できたことになります。また、引渡し時期によっては8%の消費税率が適用された可能性がある、「2013年10月〜2014年3月」は2割(19.1%)、消費税率が8%に引き上げられた後となる「2014年4月以降」は1割未満(3.2%)となりました。

次に、住宅の購入意向がある方(1,699名)に対し、住宅の購入予定時期を聞いたところ、「今年度内には(2015年3月まで)」は4.9%、「来年度前半には(2015年9月まで)」は3.6%となりました。2015年10月には、消費税率が10%へと引き上げられることが予定されていますので、これらを合計した8.5%の方は、『消費税率10%の引き上げ予定日前まで』(今年度内+来年度前半)に住宅購入を予定している、とみることができます。また、消費増税の影響で購入時期を見直した方は、『消費税率10%の引き上げ予定日前まで』に購入を予定している割合が15.1%と、購入時期を見直していない方(7.2%)よりも高くなっています。

続いて、住宅の購入意向がある方(1,699名)に対し、現時点で最も購入する可能性の高い住宅の形態について聞いたところ、「新築分譲一戸建て」が3割強(32.3%)、「注文住宅(建築条件付きの土地を含む)」が2割強(23.4%)となり、「新築分譲マンション」(15.1%)と合わせると、『新築』を購入したいと考えている方が7割(70.8%)となりました。
消費増税の影響で購入形態を見直した方は、『新築』が6割強(62.9%)で見直していない方(71.7%)に比べて低くなっています。消費増税の影響で、新築マイホームの購入を諦めた方もいたのではないでしょうか。


◆節税も気になるけれど・・・住宅購入時に知りたいのは「耐震性」と「住みやすさ」の情報

住宅購入を検討する際は、税金などの話をはじめ、住宅購入に関する手続きなど、誰かにアドバイスを求めたくなることも多いのではないでしょうか。そこで、住宅の売り手側にどんな情報を提供してもらったら嬉しいか、質問を行いました。
全回答者(2,000名)に対し、住宅を購入する際、売り手側(ハウスメーカーや仲介業者の担当者)にどのような情報を提供して欲しいか聞いたところ、「耐震性に関する情報(躯体や工法など)」が7割半(75.5%)で最も高くなり、次いで「住宅設備に関する情報」(58.2%)や「周辺環境や施設に関する情報」(54.7%)、「遮音性に関する情報」(53.7%)など、快適な居住環境に関する情報が続きました。これらは、「価格や相場に関する情報」(50.5%)、「光熱費などのランニングコストに関する情報」(48.1%)、「節税に関する情報」(39.1%)といった“お金”に関する情報よりも、上位となっています。


◆消費増税は賢い消費者を生んだ?「衝動買い抑制」4割、「チラシや価格比較サイトで安値チェック」3割
◆消費増税後の暮らしの変化は?「光熱費節約」、「副収入探し」、「耐久性重視」の傾向が強まる

それでは、消費増税は住宅購入計画のほかには、消費者の生活にどのような影響を与えたのでしょうか。
全回答者(2,000名)に対し、今年4月の消費増税後に、暮らしにどのような変化があったか聞いたところ、「衝動買いを抑えるようになった」が4割(40.6%)で最も高く、次いで「チラシや価格比較サイトで安値をチェックするようになった」が3割(29.0%)で続きました。無駄な買い物を抑制したり、同じものでも安値で買えるように情報収集したりするなど、賢く節約に取り組んでいるようです。以下、2割台で「外食や飲み会にかける費用を減らした」(26.8%)、「光熱費などの節約を始めた」(26.5%)が続き、上位回答には支出額を減らす取り組みが散見される結果となりました。他方で、収入額を増やそうとする試みは、「副業について調べるようになった」が17.8%、「残業や休日出勤を増やした」が6.1%、「不要なものはインターネットオークションに出品するようになった」が5.8%となっています。
また、消費増税の影響で住宅購入予算を見直した方は、より節制に取り組んでいるようで、「衝動買いを抑えるようになった」(55.6%)や「チラシや価格比較サイトで安値をチェックするようになった」(46.4%)などの割合が高くなったほか、「長持ちするものを買うようになった」(29.4%)なども高くなりました。節制に気を配る生活を送ることで、単に安値の商品を選ぶだけでなく、長く使える商品を選ぶようになるなど、消費者の購買基準に変化が生じていることを窺わせる結果となりました。
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