脳波で要介護者の「睡眠の質」を広島大学と共同研究 尿の逆戻りを抑える夜用尿とりパッドで「睡眠の質」が改善 『日本老年泌尿器科学会』(2014年6月13日)と『日本睡眠学会』(2014年7月3日)で発表
[14/07/07]
提供元:@Press
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ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原 豪久)は広島大学大学院総合科学研究科 林 光緒教授と共同で、要介護で施設に入居されている紙おむつ使用高齢者の睡眠時の脳波を測定し、睡眠状態の確認と「睡眠の質」を改善するケア方法の検証を行いました。そして、今回の研究内容を第27回『日本老年泌尿器科学会』(2014年6月13日)と第39回『日本睡眠学会』(2014年7月3日)で発表いたしましたのでご報告します。
介護イメージ
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_1.jpg
■研究結果のまとめ
◆要介護で施設に入居している紙おむつ使用高齢者は、健康な80代の女性と比べ「睡眠の質」が低下していた。
◆就寝時に使用していた尿とりパッドを、尿の逆戻りを抑える機能を持つ夜用パッドに変更したことで、夜中に紙おむつ交換をしていた方は交換を中止した。その結果、睡眠効率 ※1が有意に改善した。
◆夜用パッドは、中途覚醒 ※2を減らし、「睡眠の質」の改善に有効と考えられた。
※1 床に入っている時間のうち、本当に眠れている時間の割合
※2 途中で起きたり、寝返り(30秒ほどで自分では覚えていない)をしている時間。成人では10%程度の中途覚醒は正常範囲
■研究の背景
今年、厚生労働省によって11年ぶりに改訂された「健康づくりのための睡眠指針」で示されているように、体と心の健康維持に睡眠はかかせません。しかし、高齢者、特に要介護者は加齢変化や認知症、失禁などにより「睡眠の質」が低下する傾向にあります。高齢者施設では夜間不穏で寝つけない方や、睡眠不足により食欲がなく朝食を食べなくなる方、日中にうとうとしてリハビリや生活意欲が低下する方、などの問題が散見されます。近年、改善に向けて様々な取組みが行われていますが、睡眠を評価する客観的なデータが存在しないため、ご本人にとって最適なケアは何か、施設のスタッフの間で意見が分かれる場合もありました。
そこでこの度、客観的に睡眠を評価し、より良いケア方法を検討する為に、広島大学と共同研究を行いました。
■研究の概要
対象 :老人福祉施設に入居している要介護高齢者で
夜間は紙おむつに排泄する方
75〜100歳 平均87.6歳 (女性19名、男性4名)計23名が参加
期間 :2013年10月14日〜2013年11月8日
測定 :睡眠脳波計(スリープウェル社製 SLEEP SCOPE、医療機器)を使用
ケアの介入:<睡眠を妨げないケア(全員に実施)>
・就寝中は尿の逆戻りを抑える機能を持った夜用パッドに変更
・肌がさらさらに保たれるので夜中に行っていた
紙おむつの交換を中止
<寝入りを促進するケア(対象者別に選択実施)>
・夕食時からカフェインフリー飲料へ変更
・就寝2時間前に足浴や体操を実施
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_2.jpg
■結果
要介護で施設に入居している紙おむつ使用高齢者は、健康な80代女性 ※3と比べ「睡眠の質」が低下していました。 ※4
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_3.jpg
ケアの介入を行った後は、寝つきが1時間50分から1時間16分へ短縮、中途覚醒が35%から27%と少なくなり、睡眠の効率が有意に改善した。
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_4.jpg
※3 スリープウェル社調べ(8名のデータ)
※4 ケアの介入前後でデータが取得できた14名(女性12名、男性2名、の75〜100歳 平均88.3歳)を解析
■高齢者の反応や施設介護者の声
・表情が穏やかになった。「とても気持ち良かった、良く眠れた」等の感想があった。
・今回はじめて客観的に睡眠の状態を知ることができ、ケアの見直しができました。
・「睡眠の質」の改善で生活リズムを取り戻し、日中の活動性が向上した事例もありました。他の入居者様にも良眠ケアを広げていきたいと思います。
<研究にご協力頂いた施設様>
社会福祉法人 吉祥会 特別養護老人ホーム 寒川ホーム
社会福祉法人 茅徳会 特別養護老人ホーム つるみね
社会福祉法人 常盤会 特別養護老人ホーム ときわぎ国領
■林 光緒教授からのコメント
日本睡眠学会理事 広島大学大学院総合科学研究科 林 光緒教授
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_5.jpg
高齢者にとって良い睡眠の確保は、健康維持と昼間の活動の質を高めるための必須条件です。今回、ケア介入で「睡眠の質」を改善できたことは高齢者の生活の質を高める上で大きな成果でした。それぞれのケアで効果が及ぶ範囲が異なり、足浴など寝入りを促進するケアは特に寝つきに、「尿の逆戻りを抑えた夜用パッド」は中途覚醒を減らし睡眠維持に効果があったと考えられます。ひとつでも、できることから始めてみましょう。高齢者の方々に変化がきっと出るはずです。
■当社のコメント
尿の逆戻りを抑えた夜用パッドが「睡眠の質」を高めることに貢献できたことは大きな喜びです。研究後、「睡眠の質」を改善するさまざまなケア方法を盛り込んだ『良眠ケアのヒント集』を作成し、配布するサービスも開始しました。今後も高齢者と介護者の生活の質の向上に繋がるような活動を推進して参ります。
■会社概要
社名 :ユニ・チャーム株式会社
設立 :1961年2月10日
本店 :愛媛県四国中央市金生町下分182番地
本社 :東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
社員数 :1,234名[グループ合計10,855名](2013年3月)
事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品、
ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、
ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売
≪消費者の方のお問い合わせ先≫
ユニ・チャーム株式会社 お客様相談センター
TEL:0120-041-062
ユニ・チャーム株式会社 ホームページアドレス
http://www.unicharm.co.jp/
介護イメージ
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_1.jpg
■研究結果のまとめ
◆要介護で施設に入居している紙おむつ使用高齢者は、健康な80代の女性と比べ「睡眠の質」が低下していた。
◆就寝時に使用していた尿とりパッドを、尿の逆戻りを抑える機能を持つ夜用パッドに変更したことで、夜中に紙おむつ交換をしていた方は交換を中止した。その結果、睡眠効率 ※1が有意に改善した。
◆夜用パッドは、中途覚醒 ※2を減らし、「睡眠の質」の改善に有効と考えられた。
※1 床に入っている時間のうち、本当に眠れている時間の割合
※2 途中で起きたり、寝返り(30秒ほどで自分では覚えていない)をしている時間。成人では10%程度の中途覚醒は正常範囲
■研究の背景
今年、厚生労働省によって11年ぶりに改訂された「健康づくりのための睡眠指針」で示されているように、体と心の健康維持に睡眠はかかせません。しかし、高齢者、特に要介護者は加齢変化や認知症、失禁などにより「睡眠の質」が低下する傾向にあります。高齢者施設では夜間不穏で寝つけない方や、睡眠不足により食欲がなく朝食を食べなくなる方、日中にうとうとしてリハビリや生活意欲が低下する方、などの問題が散見されます。近年、改善に向けて様々な取組みが行われていますが、睡眠を評価する客観的なデータが存在しないため、ご本人にとって最適なケアは何か、施設のスタッフの間で意見が分かれる場合もありました。
そこでこの度、客観的に睡眠を評価し、より良いケア方法を検討する為に、広島大学と共同研究を行いました。
■研究の概要
対象 :老人福祉施設に入居している要介護高齢者で
夜間は紙おむつに排泄する方
75〜100歳 平均87.6歳 (女性19名、男性4名)計23名が参加
期間 :2013年10月14日〜2013年11月8日
測定 :睡眠脳波計(スリープウェル社製 SLEEP SCOPE、医療機器)を使用
ケアの介入:<睡眠を妨げないケア(全員に実施)>
・就寝中は尿の逆戻りを抑える機能を持った夜用パッドに変更
・肌がさらさらに保たれるので夜中に行っていた
紙おむつの交換を中止
<寝入りを促進するケア(対象者別に選択実施)>
・夕食時からカフェインフリー飲料へ変更
・就寝2時間前に足浴や体操を実施
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_2.jpg
■結果
要介護で施設に入居している紙おむつ使用高齢者は、健康な80代女性 ※3と比べ「睡眠の質」が低下していました。 ※4
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_3.jpg
ケアの介入を行った後は、寝つきが1時間50分から1時間16分へ短縮、中途覚醒が35%から27%と少なくなり、睡眠の効率が有意に改善した。
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_4.jpg
※3 スリープウェル社調べ(8名のデータ)
※4 ケアの介入前後でデータが取得できた14名(女性12名、男性2名、の75〜100歳 平均88.3歳)を解析
■高齢者の反応や施設介護者の声
・表情が穏やかになった。「とても気持ち良かった、良く眠れた」等の感想があった。
・今回はじめて客観的に睡眠の状態を知ることができ、ケアの見直しができました。
・「睡眠の質」の改善で生活リズムを取り戻し、日中の活動性が向上した事例もありました。他の入居者様にも良眠ケアを広げていきたいと思います。
<研究にご協力頂いた施設様>
社会福祉法人 吉祥会 特別養護老人ホーム 寒川ホーム
社会福祉法人 茅徳会 特別養護老人ホーム つるみね
社会福祉法人 常盤会 特別養護老人ホーム ときわぎ国領
■林 光緒教授からのコメント
日本睡眠学会理事 広島大学大学院総合科学研究科 林 光緒教授
http://www.atpress.ne.jp/releases/48003/img_48003_5.jpg
高齢者にとって良い睡眠の確保は、健康維持と昼間の活動の質を高めるための必須条件です。今回、ケア介入で「睡眠の質」を改善できたことは高齢者の生活の質を高める上で大きな成果でした。それぞれのケアで効果が及ぶ範囲が異なり、足浴など寝入りを促進するケアは特に寝つきに、「尿の逆戻りを抑えた夜用パッド」は中途覚醒を減らし睡眠維持に効果があったと考えられます。ひとつでも、できることから始めてみましょう。高齢者の方々に変化がきっと出るはずです。
■当社のコメント
尿の逆戻りを抑えた夜用パッドが「睡眠の質」を高めることに貢献できたことは大きな喜びです。研究後、「睡眠の質」を改善するさまざまなケア方法を盛り込んだ『良眠ケアのヒント集』を作成し、配布するサービスも開始しました。今後も高齢者と介護者の生活の質の向上に繋がるような活動を推進して参ります。
■会社概要
社名 :ユニ・チャーム株式会社
設立 :1961年2月10日
本店 :愛媛県四国中央市金生町下分182番地
本社 :東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
社員数 :1,234名[グループ合計10,855名](2013年3月)
事業内容:ベビーケア関連製品、フェミニンケア関連製品、
ヘルスケア関連製品、化粧パフ、ハウスホールド製品、
ペットケア関連製品、産業資材、食品包材等の販売
≪消費者の方のお問い合わせ先≫
ユニ・チャーム株式会社 お客様相談センター
TEL:0120-041-062
ユニ・チャーム株式会社 ホームページアドレス
http://www.unicharm.co.jp/