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<子どもの自転車購入実態・意識調査>6割以上の主婦が子どもの自転車購入時 自転車自体の“安全性”より“価格”を重視!

保護者が運転する自転車に一緒に乗ることができるのは6歳未満(前用座席は4歳未満)の幼児まで。小学生になると、多くの子どもたちが子ども用自転車に自分1人で乗るようになります。大人と違い、興味の範囲が広がることで無謀な乗り方や、注意不足による事故などが後を絶ちません。まず保護者が自転車の安全性やメンテナンスの必要性を理解したうえで、子どもに教えてあげることが重要です。

そこで、今年1月に発足しました「自転車の安全利用促進委員会」は、30代〜40代のお子さんがいる主婦を対象に「子どもの自転車に関する意識調査」を実施し、516名の回答を集計しました。
この調査結果で、子どもの自転車利用についての保護者がかかえる心配事や、購入傾向が明らかになりました。


■調査トピックス
(1) 初めて自転車を買い与えるタイミングは、幼稚園・保育園の入園時(70.5%)、2台目は小学校入学時(46.9%)。補助輪なしで1人で乗り始める自転車の購入は小学校入学のタイミングに。

(2) 自転車の購入基準は、「自転車自体の安全性」(50.4%)より「価格」(62.6%)「デザイン」(61.6%)を優先!フィット性・自転車の扱いやすさを重視するにも関わらず矛盾が発生!

(3) 子どもが自転車を利用する際の心配事として、「事故の被害者になる」(85.9%)と、「加害者になること」(79.8%)が大差ない結果に。

(4) 自転車購入後、サイクルショップでの定期点検を6割以上がおこなっていない。また、子どもの自転車保険加入率は45.2%という結果に。


今回の調査結果を受け、自転車ジャーナリスト遠藤 まさ子さんは次のように述べています。

「『見た目』だけでは安全性はわかりません!
今回の調査では、子どもの安全を願う親心があるにも関わらず、その安全性をどこで見極めればいいのかわからない親の実態が浮き彫りになったような気がします。

『子どもが自転車を利用する際の心配事』からは、加害者・被害者問わず『子どもが事故に遭うこと』を心配している親が8割程度いることがわかります。自転車側が加害者となる事故の報道が増えたせいか、子どもが加害者になりうる可能性について考える方が増えたことは良い傾向でしょう。その一方で、子どもの自転車の定期点検を過半数が行っていません。ブレーキ周りやタイヤは経年劣化を避けられないもの。定期的にチェック、メンテナンスしなければ、きちんと走れない・止まらないといった危険性が生じてしまうのです。

また、購入時にはお子さんの体型とのフィット感や乗りやすさを重視している方が多いのも、安全面から見ると好ましいこと。その一方で『自転車自体の安全性』を重視する方は約半数、安全マークを気にする方にいたってはたった2割というのが心もとなく感じます。この背景には、親自身が『自転車の安全性』をどこで判断すればいいのかわからない、見た目だけで自転車そのものの安全性がわからないということがあげられるかもしれません。アフターメンテナンスも同様で、安全性にどれほど関わるものなのかわからないがために、つい後回しになってしまうのではないでしょうか。

『見た目』だけでは自転車の安全性はわかりません。しかし、自転車は乗り物なのです。安全に乗るためにはクルマと同じように、『安全なものを選び』、『きちんとメンテナンスしていくこと』が欠かせません。自転車は、ぜひともアフターメンテナンスも相談できる自転車専門店に相談して購入しましょう。もし商品に迷われたら、デザインだけでなく『BAA』などの安全マークも参考にし、お子さんが安全に楽しく自転車に乗れるお手伝いをしてあげてください。」

<本調査結果にコメントをいただいた有識者のプロフィール>
遠藤 まさ子(えんどう まさこ)
自転車ジャーナリスト
自転車業界新聞の記者や自転車専門誌の編集などを経てフリーランスへ転向。自転車・育児用品を中心に取材を行い、各誌に寄稿している。自転車の中でも子ども乗せ自転車、幼児車、電動アシスト自転車を得意とし、各種メディアでコメンテーターとして登場する機会も多い。


■調査概要
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:30代〜40代のお子さんがいる主婦
回答数 :516名
調査日 :2014年10月10日(金)〜10月11日(土)
調査主体:自転車の安全利用促進委員会
利用者の方々に安全安心で快適な自転車生活を送って頂くため、自転車の購入時に知っておくべき自転車の選び方から購入後のメンテナンス、正しいルール・マナーといった自転車の利用方法、そして日々の心がけの大切さを啓発し、安全安心な自転車利用に関する様々な情報発信を行うことで自転車が関連する社会問題を減少させることを目的として活動してまいります。

ホームページ: http://jitensha-anzen.com
ご注意   : 図表の構成比は四捨五入しているため、構成比の和が100%にならない場合があります。


■初めて自転車を買い与えるタイミングは、幼稚園・保育園の入園時(70.5%)、2台目は小学校入学時(46.9%)。補助輪なしで1人で乗り始める自転車の購入は小学校入学のタイミングに。
http://www.atpress.ne.jp/releases/54251/img_54251_1.jpg

入学・入園など新生活、暖かくなる春に自転車の練習をされた方も多いのではないでしょうか。
「あなたがお子さんに自転車を初めて買い与えた時期と2台目の自転車を買い与えた時期はいつですか?」と聞いたところ、幼稚園・保育園の入園時に1台目を購入した方が70.5%、そのうちの半数以上が小学校入学のタイミングで2台目に買い替える(46.9%)という結果がでました。
また、約9割の児童が小学校低学年までに1台目を購入したと回答した一方、3.3%が中学校入学以降に1台目を購入したとの回答しました。


■自転車の購入基準は、「自転車自体の安全性」(50.4%)より「価格」(62.6%)「デザイン」(61.6%)を優先!フィット性・自転車の扱いやすさを重視するにも関わらず矛盾が発生!
http://www.atpress.ne.jp/releases/54251/img_54251_2.jpg

大人の自転車選びとは異なる子どもの自転車選び。
そこで、「今まであなたがお子さんの自転車を購入した際に重視した点は何ですか?」と聞いたところ、「子どもの体型にあっているか」(72.5%)「子どもが乗りやすい自転車であるか」(69.0%)などのフィット性・乗りやすさやをもっとも重視している傾向にあり、「価格」(62.6%)や「デザイン」(61.6%)が続いております。「安全性」に関しては、50.4%の回答と上記より低い結果が出ました。
この結果から、子どもの体に合った、操縦しやすい自転車が安全と認識され重視されているにもかかわらず、自転車自体の安全性に関してはまだまだ意識されていないという、矛盾が発生していることがわかりました。
また、「子どもが成長しても乗ることができる自転車である」が約4人に1人(23.8%)と、半数以上の保護者が、成長に合わせた買い替えを意識した上で購入している傾向がありました。
また、当委員会が2014年10月6日(月)〜10月7日(火)に実施した調査で、大人の普通自転車を選ぶ基準として最も重視されていた「価格」(84.9%)が、子どもの自転車購入基準では62.6%と、自分の自転車選びとは違い、購入基準として子どもにあったフィット感、操縦性を重視していることがわかりました。


■子どもが自転車を利用する際の心配事として、「事故の被害者になる」(85.9%)と、「加害者になること」(79.8%)が大差ない結果に。
http://www.atpress.ne.jp/releases/54251/img_54251_3.jpg

母親にとって子どもの無謀な運転は、悩みの種。
自宅の近くを運転していても、事故にあう可能性があり、不安はつきません。
そこで、30代〜40代のお子さんがいる主婦に「あなたはお子さんが自転車を利用する際に心配なことは何ですか?」と聞いたところ、1位「事故の被害者になる」(85.9%)、2位「交通量が多い道路での運転」(84.3%)という結果となりました。
また、昨今の子どもが加害者となる自転車事故が報道で取り上げられているという背景があるからか、3位に「加害者になること」(79.8%)があがるなど、被害者になることを心配するのと同様、自身の子どもが加害者になってしまうことを心配しているとの回答がでました。購入基準として、フィット性の優先順位が高いのは、操縦しやすい自転車を購入することで、被害者にも加害者にもしたくないという思いが反映されているようです。
この結果から、「スピードの出しすぎ」「交通ルールを守らない自転車の運転」など、対策できる利用者側のおこない以上に、事故の被害者・加害者になりかねないという漠然とした不安を持つ保護者が多いことがわかりました。


■自転車購入後、サイクルショップでの定期点検を6割以上がおこなっていない。また、子どもの自転車保険加入率は45.2%という結果
http://www.atpress.ne.jp/releases/54251/img_54251_4.jpg

先の項目で、自分の自転車選び以上に、子どもの自転車選びに子どもにあったフィット感・操縦性を求めることがわかりました。
そこで、購入後について「あなたがお子さんに買い与えた自転車をサイクルショップで定期点検する頻度を教えてください。」と聞いたところ、購入時に自転車の子どもにあったフィット感・操縦性を求める保護者が多い一方、定期点検はおこなっていない(63.6%)と、大半の保護者が自転車のメンテナンスに関心を持っていないことがわかりました。
また、兵庫県で加入を義務付ける条例案が提出され、話題になった自転車保険について、「あなたのお子さんは自転車保険に加入していますか?最も近いものをお選びください。」と質問したところ、約半数の45.2%が保険に加入しているという結果が出ました。この値は当委員会が2013年12月25日(水)〜12月27日(金)に全国の週一回以上自転車を利用している主婦1,000名を対象としたアンケート結果においては20.2%と2倍以上で、子どもの自転車購入時に保護者が気を使っていることがわかりました。
価格ではなくフィット性を求めていた購入基準や、保険の加入など、購入時に注意をはらう保護者が多数を占める中、その大多数が購入後のメンテナンスにほとんど関心を示していないとの結果が出ました。
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