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メディケア生命調べ “ソーシャルビジネスで働いてみたい”ビジネスパーソンの3人に1人

メディケア生命保険株式会社(http://www.medicarelife.com/)(本社:東京都江東区、取締役社長:高尾延治)は、「ソーシャルビジネス・社会貢献活動に関する意識調査」をインターネットリサーチにより、2015年3月30日〜3月31日の2日間において実施し、20〜59歳のビジネスパーソン1,000名の有効サンプルを集計いたしました。(調査協力機関:ネットエイジア株式会社)

ビジネスパーソンを指して、“社会人”と表現することがあります。就業という形で、社会を構成する一員としての役割を果たしているために“社会人”と呼ばれるようですが、ビジネスパーソンは仕事や仕事以外の面で、どのように社会と関わっているのでしょうか。そこで、“社会貢献活動”や昨今注目を集める“ソーシャルビジネス”について、社会人の意識を探るべく、20〜59歳のビジネスパーソン1,000名(全回答者)に、「ソーシャルビジネス・社会貢献活動に関する意識調査」を行いました。


◆「自分の仕事が社会の役に立っていると感じる」58% 社会参加の実感が仕事のやりがいに繋がる傾向
◆ビジネスパーソンが関心のある社会問題 「高齢化」「少子化・晩婚化」「食の安全」
「経済的不平等」は26%、「いじめ・自殺問題」は23%、「独居老人・孤独死」は20%が関心を抱く!

ビジネスウーマンの26%は「女性の社会進出」に関心、20代の30%は「ブラック企業問題」に関心
はじめに、全回答者(1,000名)に対し、社会参加の実感について、《自分の仕事が、社会の役に立っていると感じる》か聞いたところ、『そう思う』(「非常にそう思う」+「ややそう思う」)が57.8%、『そう思わない』(「全くそう思わない」+「あまりそう思わない」)が42.2%となりました。
職業別にみると、会社員(正規)では『そう思う』が56.5%となり、公務員・団体職員(78.5%)と比較すると、民間企業に勤める方は社会参加の実感が低い傾向が窺えました。また、同じ会社員でも、会社員(派遣・契約)では、『そう思う』が46.5%と、正規社員よりさらに低くなりました。
また、《仕事にやりがいを感じている》か聞いたところ、『そう思う』が50.4%となりました。この結果を、自分の仕事が、社会の役に立っていると感じる方と感じない方とで比較すると、役に立っていると感じる方は『そう思う』が74.6%、感じない方は『そう思う』が17.3%となりました。仕事を通じた社会参加の実感は、仕事のやりがいに影響を与えるようです。

次に、様々な社会問題のなかで、関心を抱いているものは何か聞いたところ、「高齢化」が44.0%で最も高く、次いで、「少子化・晩婚化」が38.5%で続きました。以下2割台で、「食の安全」(28.9%)、「エネルギー・環境問題」(28.8%)、「介護・福祉(障害者や高齢者支援)」(27.5%)、「経済的不平等(貧富の格差)」(25.6%)、「ブラック企業問題(過労死、サービス残業など)」(23.8%)、「いじめ・自殺問題」(22.9%)、「独居老人・孤独死」(20.4%)が続きます。
男女別にみると、男性は「エネルギー・環境問題」が34.8%で女性(22.8%)よりも高く、女性は「女性の社会進出・家事分担」が26.4%で男性(8.6%)よりも高くなりました。
年代別にみると、20代や30代の若年層では、「ブラック企業問題」(20代30.4%、30代27.2%)や、「女性の社会進出・家事分担」(20代25.2%、30代23.2%)などの、“労働環境”関連の社会問題への関心が他の年代よりも高くなっています。他方で、50代では、「高齢化」(59.2%)や「介護・福祉」(39.6%)、「独居老人・孤独死」(29.2%)といった、“高齢化社会”関連の社会問題への関心が他の年代よりも高くなりました。


◆ソーシャルビジネスの認知率63%も、理解率は9%
◆“ソーシャルビジネスで働いてみたい”ビジネスパーソンの3人に1人
◆“ソーシャルビジネスを起業してみたい”ビジネスパーソンの5人に1人、年収1,000万円以上は4割
◆社会的に必要だと思うソーシャルビジネス 1位「病児保育支援ビジネス」、2位「職人の後継者探し・職業観育成ビジネス」、3位「就農支援ビジネス」

続いて、昨今注目を集める“ソーシャルビジネス”について、どの程度認知されているのか、質問を行いました。
全回答者(1,000名)に対し、ソーシャルビジネス(社会的企業/起業)を知っているか聞いたところ、「どのようなものか知っている」が8.9%、「聞いたことがある程度」が53.9%となり、これらを合計したソーシャルビジネスの認知率は62.8%となりました。ソーシャルビジネスがどのようなものなのか、という理解は進んでいないものの、過半数のビジネスパーソンは、何らかの形でこの言葉を耳目にした記憶があるようです。
それでは、ビジネスパーソンはソーシャルビジネスに対し、どの程度関心を抱くのでしょうか。ソーシャルビジネスについての説明(※)を行ったうえで、考えを聞きました。

※回答者への説明内容:
ソーシャルビジネス(社会的企業/起業)とは……
収益を確保しながら、社会問題の解決を目指す活動の総称です。利益の追求ではなく、社会問題の解決を事業の目的としていますが、その活動資金を寄附や助成金に頼るのではなく、ビジネスとして自ら稼ぎ出すことで持続可能な課題解決を行おうとする活動です。

ソーシャルビジネスの手法で産み出されたサービスの利用意向、ソーシャルビジネスでの就労意向、ソーシャルビジネスの起業意向についてそれぞれ質問したところ、利用意向は47.7%、就労意向は34.1%、起業意向は20.4%となりました。およそ3人に1人がソーシャルビジネスで働いてみたい、5人に1人がソーシャルビジネスで起業したいと感じているようです。
男女・年代別にみると、30代男性は就労意向が39.2%と他の層よりも高くなりました。また、起業意向では20代男性・30代男性のおよそ4人に1人の割合(ともに26.4%)となっています。
また、個人年収別でみると、年収1,000万円以上の層では、利用意向(62.2%)、就労意向(54.0%)、起業意向(40.5%)のいずれもが他の年収層よりも高くなりました。

昨今では、ソーシャルビジネスに先進的に取り組む事業者の様子がメディアで報道される機会も増えてきました。ビジネスパーソンはどのようなソーシャルビジネスの取り組みに共感を覚えるのでしょうか。
ソーシャルビジネスの具体例を挙げて、社会的に必要だと思うソーシャルビジネスを聞いたところ、「地域で子育て経験者を保育スタッフとして登録し、病気の子どもを自宅で預かるビジネス(病児保育支援)」が33.7%で最も高く、次いで「職人が技術を教える制作体験学習業を提供するビジネス(職人の後継者探し・職業観育成)」が26.5%、「農業に憧れる人を開墾体験ツアーで集め、限界集落の遊休農地を有効活用するビジネス(就農支援)」が25.0%で続きました。
男女別にみると、女性は「抗がん剤の副作用に悩む人々に人毛ウィッグを販売するなど、地域の医療関係者と連携し、患者さんの不便を解決していくビジネス」が22.2%で、男性(11.8%)よりも高くなりました。


◆「行政だけに頼っていたら、社会問題の解決は難しい」84%
◆社会貢献活動の参加経験「寄附」46%、「献血」34%、「物資援助」11%、長期的な取り組みは経験率が低め
◆ビジネスパーソンの3割が「社会貢献活動の経験なし」、4割半が「今後1年以内の参加意向なし」
◆社会貢献活動参加のハードル 「自分や家族のことで手一杯」44%、「興味なし」41% 経験者が社会貢献活動を継続できない要因 「時間が確保できない」38%
◆有給休暇取得率UPで社会貢献活動が活性化?社会貢献活動がしやすい職場環境とは?

全回答者(1,000名)に対し、《行政だけに頼っていたら、社会問題の解決は難しい》と思うか聞いたところ、『そう思う』が83.8%となりました。社会問題の解決には行政の取り組みに任せるだけでは不十分だ、とする意識を持つ方が多い様子が窺えます。

続いて、社会貢献活動について、どのような活動に参加した経験があるか聞いたところ、「寄附」が45.7%で最も高く、次いで「献血」が34.4%、「物資援助」が11.1%、「公共の場所の美化(花植えや清掃)」が10.4%で続きました。上位には、比較的短時間で完結する社会貢献活動が多く、そのほかの社会貢献活動、例えば「見守りや声かけ」(6.1%)や「被災地のボランティア」(5.0%)、「消防団や青年団などの地域活動」(3.2%)は1割未満となっています。また、いずれの社会貢献活動の経験もないとする「特になし」は30.0%となりました。
また、今後1年の間に、(再度)参加したい社会貢献活動について聞いたところ、「寄附」が24.3%、「献血」が19.9%で、そのほかは1割未満となり、いずれの社会貢献活動の参加意向もないとする「特になし」は46.0%でした。

多くの方が行政の取り組みに任せるだけでは社会問題の解決に繋がらないと感じていながらも、行動に移せていなかったり、参加意欲がわかなかったりするのには、どういった障害があるのでしょうか。
これまでに社会貢献活動の参加経験がない方、または、今後1年の間に参加意向のない方(485名)に対し、社会貢献活動に参加したことがない、参加したいと思えない要因を聞いたところ、「自分や家族の生活のことで手一杯」が44.1%、「興味・関心がわかない」が41.0%、「時間が確保できない」が26.2%、「活動資金が確保できない」が13.4%、「どうやって始めてよいかわからない」が10.1%で続きました。
社会貢献活動の経験があり、今後1年の間に参加意向がない方の回答に注目すると、「自分や家族の生活のことで手一杯」が60.5%で最も高く、「時間が確保できない」が38.4%で続いています。社会貢献活動に注力する心理的、時間的な余裕のなさが、社会貢献活動の継続・定着を妨げている様子が窺えました。

それでは、今よりもっと社会貢献活動がしやすい環境になるためには、職場にどういった変化や制度が求められているのでしょうか。全回答者(1,000名)に聞いたところ、「有給休暇を取得しやすくする」が32.6%で最も高く、「ボランティア休暇」が28.9%、「昇給」が24.4%、「柔軟な勤務時間(フレックスタイム制など)」が22.4%、「長期休暇(1ヵ月間などのまとまった休みが取れる)」が21.9%、「社会貢献手当」が21.4%で続きました。上位には時間の確保に関連する変化・制度が散見されています。このような職場の変化や制度の策定によって時間的な余裕が確保されれば、社会貢献活動に前向きになるビジネスパーソンが今よりもっと増えるのではないでしょうか。


◆「売上の一部を寄附する商品を優先して購買したい」64%、社会貢献活動に参加意向がない方でも44%
◆「環境負荷の少ない商品を優先して購買したい」68%、「フェアトレードマークの付いた商品」は66%
◆ビジネスパーソンにはコーズ・リレーテッド・マーケティングが効く?ブラック企業に対しては不買?
 「社会貢献活動に力を入れる企業の商品を優先して購買したい」62%、「低価格・高品質でも、ブラック企業の商品は購買しない」13%
◆社会貢献活動で日本をリードする企業は?1位「トヨタ自動車」2位「サントリー」 他方で、「社会貢献活動に力を入れている企業が思いつかない」方が半数以上

それでは、ビジネスパーソンは、社会貢献活動を行う企業を消費者として応援したいという意識をどの程度もっているのでしょうか。全回答者(1,000名)に対し、購買することで社会貢献活動に繋がる商品について、どの程度、購買時に考慮するか聞いたところ、《売上の一部を寄附する商品》では、「競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい」が9.4%、「競合商品と同程度の価格・品質であれば、優先して買いたい」が54.6%となり、合わせると『優先して買いたい』が6割半(64.0%)となりました。
また、今後1年の間に社会貢献活動の参加意向がある方は『優先して買いたい』が81.1%、参加意向がない方でも『優先して買いたい』が43.9%となっています。時間の確保が難しい、などの理由から社会貢献活動に参加できない方も、消費者として購買を通して社会貢献したいと考えている方が多いのではないでしょうか。
そのほか、《環境負荷に配慮した商品(エコパッケージなど)》では『優先して買いたい』が68.0%、《フェアトレードマーク(※)のついた商品》では『優先して買いたい』が65.9%となりました。
※原料や製品を適正な価格・長期的な取引で購入し、生産者を支援していることを保証するマーク

では、このような社会貢献活動に力を入れている企業に対する“ブランド買い”はどの程度あるのでしょうか。《社会貢献活動に力を入れている企業の商品》では、『優先して買いたい』が62.4%、《不祥事を起こしていない企業の商品(競合他社がブラック企業など、問題のある企業)》では、『優先して買いたい』が63.7%となりました。また、《不祥事を起こしていない企業の商品》では、「競合商品より多少高かったり、多少不便だったりしても、優先して買いたい」が13.3%と、今回質問した項目の中で最も高くなっています。“コーズ・リレーテッド・マーケティング”と呼ばれるような、企業が社会貢献活動を行うことを自社のブランディングに役立てる手法に一定の効果が窺えた一方で、ブラック企業などの社会的に悪影響を及ぼす企業に対する“不買”意識を強く持つ方が存在することが窺えました。

それでは、具体的にはどのような企業が社会貢献活動に力を入れていると感じているのでしょうか。“日本で一番社会貢献活動に力を入れている”と感じる企業名を自由回答形式で聞いたところ、1位は「トヨタ自動車」(124人)、2位は「サントリー」(55人)となりました。これらの企業は日本をリードする社会貢献活動を行う企業として、ビジネスパーソンから注目されているようです。
他方で、「社会貢献活動に力を入れている企業名が思いつかない・知らない」と回答した方が549人と、全体の半数以上となりました。日本国内で社会貢献活動の面で突出した取り組みを行っている企業がないと感じている方が多いことや企業の社会貢献活動に注目する意識が育っていないことの表れかもしれません。
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