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ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」が人工知能学会「現場イノベーション賞」を受賞〜「誰でもコンピュータを作る社会」を可能にする「ビスケット」開発者・原田 康徳 氏が6月29日表参道「SCHOLAR.professor」に登壇〜

SCHOLARプロジェクト実行委員会は、2015年6月29日(月)東京・表参道にて、新しい価値やサービスを作る人(研究開発職、デベロッパー、プログラマー、新規事業開発担当者など)に向け、ハイレベルな講義とディスカッションを提供する「SCHOLAR.professor」の第6回イベントを開催します。

今回、講師として登壇するのは6月12日、2014年度の人工知能学会「現場イノベーション賞」を受賞したビジュアルプログラミング言語「Viscuit(ビスケット)」の開発者・原田 康徳 氏です。

第6回 SCHOLAR.professor
原田 康徳「コンピュータの本質を新規開発に活かす」
イベント詳細: http://scholar.tokyo/


■原田 康徳 氏からのメッセージ
「日本企業のIT活用が遅れている理由はコンピュータの本質を理解していないことにある」

この度、「ビジュアルプログラミング言語Viscuitの開発および普及活動」が評価され、人工知能学会の「現場イノベーション賞」をいただきました。「ビスケットが人工知能研究の成果の一つである」ということがここに示されたといえます。研究の成果によりプログラミングは簡単になってきました。小学校に取り入れられるだけでなく、家庭にも自然に使われるものを目指していきたいですね。

みなさんは「コンピュータとは何か」という問いに答えられますか?どのくらいの人が「コンピュータ」の本質や可能性、限界を理解しているでしょうか?今の社会はコンピュータ無しではもはや成立できず、生活やビジネスにおいてコンピュータへの依存度はますます高まって行くでしょう。それにも関わらず、経済産業省の情報処理実態調査でも示されましたが日本企業のIT活用は非常に遅れています。

>>平成26年情報処理実態調査の結果をとりまとめ
http://www.meti.go.jp/statistics/zyo/zyouhou/result-2/h26jyojitsu.html

その理由はコンピュータが特殊な発明であり、多くの人がその本質的な理解ができていないことにあります。これまでのほとんどの発明が、それまであったものとの差分で説明できました。たとえば自動車は、馬車との差分で説明ができ、飼育が不要であり速く遠くまで行けるようになったと言えます。しかしコンピュータには前例となるものがなく差分では説明できません。

同時にコンピュータは人間が認識できる桁をはるかに越えた存在でもあります。馬車から自動車に変わったことで、速度も移動距離も恐らく10倍にはなりましたが、コンピュータの発明では億、兆といった規模で変化が起きました。こういった規模の変化を導く発明の、本質的な理解はそう簡単なことではなく、そのためITの活用が遅れています。

<知っている人と知らない人>
コンピュータの本質を理解するということは、本を読んで知識として理解するのではなく、限界や可能性、進化の方向に関して理解して判断できるかどうかということです。それができるかどうかの違いは、プログラムを書くか書かないかの違いです。

プログラムを書くということは、ものづくりの最下層ではなく、未来を遠くまで見ることのできる必須のスキルであり、社会を主体的に構成する人たちにとって必須のスキルです。

<従来のプログラミング言語の問題点>
従来のプログラミングではプログラミングの言語的側面に意識を向けることが多く、コンピュータやプログラミングの本質を見失いがちでした。「プログラミング言語を学ぶこと」が目的になるのではなく、「プログラミングの本質」を学び活用するためにはツールがもっと直感的である必要があります。

<教育用ビジュアルプログラミング言語「Viscuit-ビスケット-」の誕生>
そこで、直感的なプログラミングを可能にしたのが、小学生低学年からプログラミングが可能になる教育用ビジュアルプログラミング言語「ビスケット」です。ビスケットでは簡単な原理を覚えるだけで複雑なプログラムをすぐに作れるようになります。そのため「プログラミング言語」を学ぶことを超えて「プログラミングの本質はなにか」を学ぶことができます。短時間でコンピュータの無限の可能性に触れることができるツールと言えます。ビスケットには見た目の簡単さとは裏腹に、奥深いコンピュータの原理が仕組まれているのです。

<ビスケットが可能にすること>
プログラムが書けるようになることで、コンピュータやプログラミングが使われる場を広げることができます。それは与えられたコンピュータやソフトウェアを使うということではなく、家庭や教育の場にビスケットが入り活用されることで、必要なものをプログラミング、つまりその場にあったコンピュータを作りながら生活するという世界が可能になるということです。

専門家でさえ思いつかなかったコンピュータの使い方を、一般の人が見出せる時代が来るかもしれません。


■第6回「SCHOLAR.professor」概要
日時 :2015年6月29日(月) 19:30〜22:00(開場19:00)
会場 :devcafe@INFOCITY(渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル16F)
受講料:5,000円(税込)
定員 :40名

▽イベントの申込・チケット購入はこちら
http://scholar6th.peatix.com/


■講義+グループディスカッション
SCHOLAR.professorでは講師が以下のテーマごと、価値創造プロセスを革新するための講義を行います。また、いくつかのテーマについては、講義が終了した後、参加者間でグループディスカッションを行います。

<講義>
1.講師自己紹介と問題提起「情報化社会は誰が作る」
2.ビジュアルプログラミング「ビスケット」体験
3.コンピュータ・情報の本質とは何か
4.ジャンケンのシミュレーションを作ってみよう
5.トランプ遊びから考える「アルゴリズム」とは何か
6.オルゴールから学ぶプログラミング言語の本質
7.新規事業開発担当者が読むべきオススメの1冊
8.独自の研究方法や考え方
9.今後のコンピュータの可能性


■スピーカー
計算機科学者、ワークショップデザイナー
原田 康徳(はらだ やすのり)
1963年北海道生まれ。1992年北海道大学大学院情報工学専攻博士後期課程修了。同年日本電信電話株式会社 NTT基礎研究所 1998年〜2001年JSTさきがけ研究員。2004年〜2006年IPA未踏ソフトウェアプロジェクトマネージャ兼務、NTTコミュニケーション科学基礎研究所を経て、現在は合同会社デジタルポケット代表。
変わったインタフェース、プログラミング言語の研究を行い、2003年にその集大成であるViscuit(ビスケット)を発明する。博士(工学)。


■ビスケットとは?
2003年にNTTの研究で開発された「誰でもプログラミングを体験してコンピュータの本質が理解できる」をコンセプトとしたビジュアルプログラミング言語です。インターネットにつながったパソコンがあれば、ブラウザ上で自由自在にプログラミングができます。もう少しでスマホ・タブレット版がリリースされます。

ビジュアルプログラミング言語「VISCUIT|ビスケット」
http://www.viscuit.com/


■「SCHOLAR.professor」とは
「SCHOLAR.professor」は、研究開発や新規事業開発を担当されているみなさまに向け、現場で活躍する超一流のサイエンティストもしくはエンジニアによるレベルの高い講義とディスカッションを提供することで、価値創造プロセスそのものを革新することを目指すセミナーです。昨年12月にはソニーコンピュータサイエンス研究所 代表取締役社長、所長 北野 宏明氏を招き第1回を開催。定員上限の40名が集まり、好評のうちに終了しました。


■SCHOLARプロジェクト実行委員会について
スタイル株式会社、株式会社インフォシティ、株式会社手嶋屋の3社で運営するセミナープロジェクトとしてキックオフしました。

<スタイル株式会社 代表取締役 竹田 茂>
1982年日経マグロウヒル株式会社(現在の株式会社日経BP)入社、雑誌開発部門を経て、1995年インターネット企画部次長、1997年同部長、1999年インターネット事業開発室部長等を歴任。2004年8月株式会社日経BPを退職、同年10月スタイル株式会社設立。並行して2007年アジャイルメディア・ネットワーク株式会社を設立(現在は社外監査役)、また同年「WIRED VISION」を創刊(現在は「WIRED.jp」としてコンデナスト・ジャパンが運営中)、2010年に通信業界の専門メディア「WirelessWire News」を創刊。早稲田大学大学院国際情報通信研究科非常勤講師(1997年〜2003年)、ウェブデザイン・アワード1999審査員、編著:『ネットコミュニティビジネス入門』(株式会社日経BP、2003年)
http://www.style.co.jp/

<株式会社インフォシティ 代表取締役 岩浪 剛太>
1982年INFOCITY, Inc.創業、コンピュータ・通信・放送関連の分野における様々なソフトウェア開発を業務とする。1997年には新しいデジタルコンテンツソリューションに取り組む株式会社ビットメディアを設立、代表取締役に就任(現、取締役会長)。その他、株式会社テクノネット取締役、アジアンベイシス株式会社取締役、社団法人デジタルメディア協会(AMD)理事、一般社団法人インターネットコンテンツ審査監視機構(I-ROI)理事、総務省の情報通信審議会及び放送・通信関連各種研究会構成員、早稲田大学、東京工業大学非常勤講師なども歴任。
http://www.infocity.co.jp/

<株式会社手嶋屋 代表取締役 手嶋 守>
1979年東京都生まれ。東京理科大学理工学部卒業。2002年3月にコミュニティサービスの開発会社として手嶋屋を起業。2005年に自社開発のSNSソフトウェア「OpenPNE」をオープンソース化し、そのサポートを提供している。著書に「OpenPNEオフィシャルガイドブック」(毎日コミュニケーションズ)、「図解でわかるiアプリプログラミング」(日本実業出版社)、監修書に「OpenPNEカスタマイズによるSNSサイトの構築と運営」(秀和システム)など。
http://www.tejimaya.com/
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