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認知症にやさしい社会を。〜誰もの「生きる力」を支える地域と医療〜「ハート・リングフォーラム 2015,autumn」を開催

 NPO法人ハート・リング運動(代表理事:今村聡、大久保満男、菊池令子、小阪憲司)は、世界アルツハイマーデーにあわせた2015年9月20日(日)に、誰もの「生きる力」を支える地域と医療と題し、認知症にやさしい社会について考える「ハート・リングフォーラム 2015,autumn」を有楽町朝日ホールで開催。高齢者を中心に約600名の参加者が集まりました。

 イベントの第1部では、東京歯科大学教授の山田好秋氏が「いのちを支えるために〜イキイキとした暮らしと噛むことの役割」をテーマに、身近な噛むことから暮らしを支える歯科医療について講演しました。チューインガムを使った調査をもとに、「ゆっくり良く噛むことで脳の働きが活発になる」とお話しし、「寝たきりになっても最後に動くのは口。とても大事な機能」と噛むことと口腔ケアの重要性を強調されました。

 第2部では、軽度認知障害(MCI)当事者である山本朋史氏(週刊朝日編集委員)と富樫智宏氏(介護家族)が、当事者の抱く不安や介護者の想いなどの話を披露。それを受けて、現場の第一線で活躍する認知症専門医の新田國夫氏(日本住宅ケアアライアンス議長)、認知症介護の専門家である柴田範子氏(NPO法人楽理事長、元東洋大学ライフデザイン学部准教授)、早田雅美氏(NPO法人ハート・リング運動理事 認知症家族)が、認知症にやさしい社会をつくるために、地域や医療、介護はどうあるべきかを考えるフォーラムを実施しました。

 新田氏が「認知症当事者、その家族も支える地域・社会が必要。誰もが生きやすい社会になるよう、一人ひとりの意識を変えていければ」と話せば、柴田氏からは「生活に入り込んだケアが大事。本人ができること、強みを見つけてあげてほしい。家族だけでなく、地域との関係を深めていくことも重要」と、認知症当事者の意欲・生きる力を引き出すことと、本人、家族、医療、地域が繋がることの重要性をお話しされました。

 認知症は誰もがなる可能性のある、無関係ではいられないテーマです。当フォーラムを通じて、認知症についての正しい理解と思いやりの輪を広げていくことの重要性と、認知症と共に生きる明るい未来を照らすメッセージをお届けしました。
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