富士フイルムとアニコム ホールディングス 業務提携 再生医療を中心とした動物の先端医療技術・サービスを開発・提供する合弁会社を設立
[15/12/24]
提供元:@Press
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富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博、以下 富士フイルム)とアニコム ホールディングス株式会社(社長:小森 伸昭、以下 アニコム)は、動物の先端医療分野で業務提携し、来春に合弁会社を設立する基本合意を本日締結いたしました。新会社は、動物の先端医療分野において、再生医療(*1)を中心とした革新的かつ高度な先端医療技術およびサービスの開発・提供を行っていきます。
◆富士フイルムとアニコム ホールディングス 業務提携の詳細は、富士フイルムのWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1033.html?link=atp84
国内の犬猫の飼育頭数は、2004年に15歳未満の子供の数を上回り、現在もその傾向が続いています(*2)。また、ペットに対する愛着も高まり、ペットの家族化が進んでいます。このような中、人と同様、長寿化によってがんや糖尿病などの生活習慣病に罹患する犬猫が増えており、動物医療の高度化を望む飼い主が増加しています。これまでの動物医療は、人の医療などを参考に発展してきましたが、動物に適した医療を提供していくためには、動物での診療データを明確なエビデンスとして蓄積していく必要があります。さらに動物医療の高度化によって高額化する医療費の負担を軽減するペット保険の重要性も、今後ますます高まっていきます。
富士フイルムとアニコムは、今回締結した基本合意に沿って、再生医療を中心とした動物の先端医療技術およびサービスの開発・提供を行う合弁会社(出資比率 富士フイルム:51%、アニコム:49%)を設立します。新会社では、富士フイルムが写真フィルムで培った高度な生産技術や品質管理技術、画像診断技術、血液の化学成分の分析技術、再生医療に関する技術と、アニコムの動物病院ネットワーク、電子カルテシステム、豊富な診療情報を組み合わせ、動物の先端医療の実現を目指します。そのために新会社では、まずは以下の取り組みを進めます。
・トランスレーショナルリサーチ(*3)を行う拠点を設立し、動物を対象とした再生医療などの診療法を開発
アカデミアなどとの共同開発を通じ、サイエンスに基づいた再生医療などの臨床研究を実施。細胞を用いた治療法などの開発を行います。また、確定診断から治療までの診療法の標準化を進めるとともに、診療を行う基幹動物病院と連携することで、開発から診療まで一貫した取り組みを行います。
・治療に用いる細胞などの安定生産の技術開発と品質保証体制の構築
診療に用いる細胞などを大量かつ均一に安定して生産するための技術開発、および品質の保証体制の構築を図ります。
・医療画像を含む診療データを蓄積し、診療行為に活用する仕組みの構築
診療によって得られた効果や画像データなどのエビデンスを、電子カルテを活用し蓄積していくことで、新たな診療法の開発に応用します。
新会社では、これらの取り組みを通じて、動物の先端医療技術およびサービスを開発し、動物病院に対して提供していきます。なお、同技術・サービスに必要な機材のうち、再生医療用材料および画像診断システムなどの医療機器は富士フイルムが、電子カルテシステムはアニコムが提供していきます。またアニコムは、飼い主の医療費負担軽減と先端医療普及に向けてペット保険の開発も行います。富士フイルムとアニコムは、今回の業務提携を通じて、動物医療の発展に貢献していきます。
富士フイルムは、レントゲンフィルムやデジタル画像などによる診断に加え、血液検査による診断の分野にも進出し、人および動物の診断技術のさらなる発展に取り組んできました。さらに近年では再生医療分野にも注力。写真フィルムで培ってきた技術を活用し、再生医療に必要な細胞増殖のための「足場」(*4)としてリコンビナントペプチド(*5)を開発しています。また日本で初めて再生医療製品を上市したジャパン・ティッシュ・エンジニアリング、iPS細胞技術の世界的なリーディングカンパニーであるCellularDynamics International, Incなどのグループ会社と連携し、再生医療分野への取り組みをさらに強化しています。
アニコムは、約60万頭の動物の契約を有するペット保険の国内最大手グループです。全国約6,000の動物病院ネットワークを有し、動物病院用の電子カルテシステムを提供しています。また、100名を超える社内獣医師をもち、開業以来1000万件を超える診療情報の分析から得られた知見を予防情報として契約者に提供し、予防啓発に取り組んでいます。また、国内獣医学系のアカデミアと多数共同研究を進めており、診断や治療を含めた動物医療の向上に努めるとともにペットを通して人と動物の健康寿命の延伸を目指しています。
*1 再生医療は、人工的に培養した細胞や組織などを損傷した臓器や組織に移植し、患部の機能を回復させる医療技術です。
*2 2014年は、犬猫の飼育頭数2,031万頭に対し、15歳未満の子供の数1,632万人(出展:一般社団法人ペットフード協会、犬猫飼育率前項調査、総務省統計局統計)
*3 トランスレーショナルリサーチとは、研究室で発見された基礎的な知見や技術について、臨床応用の可能性を評価しなおして、臨床の場に使われるまでに育てること。すなわち、基礎と臨床との橋渡しをする研究です。
*4 細胞が接着し正常に増殖するために必要な場を提供する細胞外マトリックスです(スキャフォールドとも言います)。
*5 ヒトI型コラーゲンをモデルとし、遺伝子工学技術を用いて酵母細胞に産生させた人工タンパク質です。
<関連リンク>
富士フイルムの主な事業領域:ヘルスケア
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/solution/healthcare/index.html?link=atp84
富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp84
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp84
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◆富士フイルムとアニコム ホールディングス 業務提携の詳細は、富士フイルムのWebページをご覧下さい。
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_1033.html?link=atp84
国内の犬猫の飼育頭数は、2004年に15歳未満の子供の数を上回り、現在もその傾向が続いています(*2)。また、ペットに対する愛着も高まり、ペットの家族化が進んでいます。このような中、人と同様、長寿化によってがんや糖尿病などの生活習慣病に罹患する犬猫が増えており、動物医療の高度化を望む飼い主が増加しています。これまでの動物医療は、人の医療などを参考に発展してきましたが、動物に適した医療を提供していくためには、動物での診療データを明確なエビデンスとして蓄積していく必要があります。さらに動物医療の高度化によって高額化する医療費の負担を軽減するペット保険の重要性も、今後ますます高まっていきます。
富士フイルムとアニコムは、今回締結した基本合意に沿って、再生医療を中心とした動物の先端医療技術およびサービスの開発・提供を行う合弁会社(出資比率 富士フイルム:51%、アニコム:49%)を設立します。新会社では、富士フイルムが写真フィルムで培った高度な生産技術や品質管理技術、画像診断技術、血液の化学成分の分析技術、再生医療に関する技術と、アニコムの動物病院ネットワーク、電子カルテシステム、豊富な診療情報を組み合わせ、動物の先端医療の実現を目指します。そのために新会社では、まずは以下の取り組みを進めます。
・トランスレーショナルリサーチ(*3)を行う拠点を設立し、動物を対象とした再生医療などの診療法を開発
アカデミアなどとの共同開発を通じ、サイエンスに基づいた再生医療などの臨床研究を実施。細胞を用いた治療法などの開発を行います。また、確定診断から治療までの診療法の標準化を進めるとともに、診療を行う基幹動物病院と連携することで、開発から診療まで一貫した取り組みを行います。
・治療に用いる細胞などの安定生産の技術開発と品質保証体制の構築
診療に用いる細胞などを大量かつ均一に安定して生産するための技術開発、および品質の保証体制の構築を図ります。
・医療画像を含む診療データを蓄積し、診療行為に活用する仕組みの構築
診療によって得られた効果や画像データなどのエビデンスを、電子カルテを活用し蓄積していくことで、新たな診療法の開発に応用します。
新会社では、これらの取り組みを通じて、動物の先端医療技術およびサービスを開発し、動物病院に対して提供していきます。なお、同技術・サービスに必要な機材のうち、再生医療用材料および画像診断システムなどの医療機器は富士フイルムが、電子カルテシステムはアニコムが提供していきます。またアニコムは、飼い主の医療費負担軽減と先端医療普及に向けてペット保険の開発も行います。富士フイルムとアニコムは、今回の業務提携を通じて、動物医療の発展に貢献していきます。
富士フイルムは、レントゲンフィルムやデジタル画像などによる診断に加え、血液検査による診断の分野にも進出し、人および動物の診断技術のさらなる発展に取り組んできました。さらに近年では再生医療分野にも注力。写真フィルムで培ってきた技術を活用し、再生医療に必要な細胞増殖のための「足場」(*4)としてリコンビナントペプチド(*5)を開発しています。また日本で初めて再生医療製品を上市したジャパン・ティッシュ・エンジニアリング、iPS細胞技術の世界的なリーディングカンパニーであるCellularDynamics International, Incなどのグループ会社と連携し、再生医療分野への取り組みをさらに強化しています。
アニコムは、約60万頭の動物の契約を有するペット保険の国内最大手グループです。全国約6,000の動物病院ネットワークを有し、動物病院用の電子カルテシステムを提供しています。また、100名を超える社内獣医師をもち、開業以来1000万件を超える診療情報の分析から得られた知見を予防情報として契約者に提供し、予防啓発に取り組んでいます。また、国内獣医学系のアカデミアと多数共同研究を進めており、診断や治療を含めた動物医療の向上に努めるとともにペットを通して人と動物の健康寿命の延伸を目指しています。
*1 再生医療は、人工的に培養した細胞や組織などを損傷した臓器や組織に移植し、患部の機能を回復させる医療技術です。
*2 2014年は、犬猫の飼育頭数2,031万頭に対し、15歳未満の子供の数1,632万人(出展:一般社団法人ペットフード協会、犬猫飼育率前項調査、総務省統計局統計)
*3 トランスレーショナルリサーチとは、研究室で発見された基礎的な知見や技術について、臨床応用の可能性を評価しなおして、臨床の場に使われるまでに育てること。すなわち、基礎と臨床との橋渡しをする研究です。
*4 細胞が接着し正常に増殖するために必要な場を提供する細胞外マトリックスです(スキャフォールドとも言います)。
*5 ヒトI型コラーゲンをモデルとし、遺伝子工学技術を用いて酵母細胞に産生させた人工タンパク質です。
<関連リンク>
富士フイルムの主な事業領域:ヘルスケア
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/solution/healthcare/index.html?link=atp84
富士フイルムニュースリリース一覧
⇒ http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/index.html?link=atp84
富士フイルム株式会社
⇒ http://fujifilm.jp/?link=atp84
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