注文住宅居住者の「電力小売自由化に対する意識調査」を発表 若年層ほど電力会社の見直し意向が強い“乗り換え世代”!?〜IoTやシェアリングエコノミーなどの新潮流に対しても他世代に比べ強い関心を示す〜
[16/03/10]
提供元:@Press
提供元:@Press
総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:江幡 哲也)と、住宅メーカー9社が合同で運営するサイト「イエノミカタ」は、首都圏、名古屋市、関西圏在住で、過去5年以内に注文住宅を建築した20代〜70代の男女1,200名を対象に、2016年4月に予定されている家庭向けの“電力小売自由化“に関する意識調査を共同で実施いたしました。さらに本調査では、専門の知識や経験をもったAll Aboutの各分野の専門家(=ガイド)が、電力自由化に対する注文住宅居住者ならではの特徴について解説いたします。
【調査結果のポイント】
■4月に予定される電力小売自由化、認知度は約9割で高齢層ほど高い傾向に。
一方で関心度は20・30代が最も高い約6割。
■4人に3人が電力会社の見直し意向あり。
特に20・30代の“すぐに見直す派”は約2割もいることが明らかに。
■20・30代の8%が、電気料金の値下げ幅が0円でも見直しを検討。
見直しを検討し始める電気料金の削減度合いは、
「10%〜15%未満」がピーク。
■電力の小売自由化同様、IoTやシェアリングエコノミーにも
若年層ほど関心を寄せる。
■調査概要
・調査日程 :2015年12月2日(水)〜12月7日(月)
・調査対象 :首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)・名古屋市・
関西圏(京都府、大阪府、兵庫県)に居住しており、
過去5年以内に注文住宅を建築した世帯主
(もしくは世帯主の配偶者)
・有効回答者数:1,200名
・調査方法 :インターネットリサーチ
・年代 :20・30代 430名、40代 390名、50代 225名、60歳以上 155名
・性別 :男性 807名、女性 393名
イエノミカタホームページでも本調査の参考記事を掲載しています。
http://ienomikata.com/report/5
■4月に予定される電力小売自由化、認知度は約9割で高齢層ほど高い傾向に。
一方で関心度は20・30代が最も高い約6割。
注文住宅居住者の方1,200名に対し、2016年4月に予定されている家庭向け電力の小売自由化について知っているかどうか尋ねたところ、「よく知っている」が28.3%、「よく知らないが、聞いたことはある」が58.6%で、認知度は合わせて9割近くに達しました。年齢別にみると、60歳以上の認知度が96.8%ともっとも高く、20・30代は81.4%で全体平均(87%)をやや下回る結果となりました。
【グラフ1】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_1.png
一方、電力小売自由化に対する関心度について尋ねたところ、全体平均では約6割が関心あり(「たいへん関心がある」、「どちらかといえば関心がある」の合計)と回答しました。世代別では、20・30代の「たいへん関心がある」層が22.3%と、60歳以上の14.8%に比べて7ポイント以上高く、認知度と比較すると若年層の関心度が高いことが明らかになりました。
【グラフ2】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_2.png
■4人に3人が電力会社の見直し意向あり。
特に20・30代の“すぐに見直す派”は約2割もいることが明らかに。
電力会社の見直し意向を尋ねたところ、「すぐに見直しすると思う」が15.6%、「しばらくは様子見をして見直すと思う」が59.7%で、見直し意向がある人の割合は合わせて75.3%となり、4人に3人が見直し意向がありました。中でも「すぐに見直しすると思う」といった強い意向を世代別でみると、20・30代が約2割と他世代に比べて高い反面、60歳以上では「見直ししない」(「確実に見直ししない」と「多分見直ししないと思う」の合計)が約3割もいるなど、若い世代ほど見直しに対して積極的な傾向がみられました。
【グラフ3】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_3.png
また、電力会社の見直し意向がある人にその理由を尋ねた所、各世代で「今の電気代が高い」、「新しいサービスが期待できる」が上位になりました。特に50代と60歳以上では「新しいサービスが期待できるから」を挙げる割合が20・30代に比べて高く、価格以外の要因も重視していることが明らかになりました。
【グラフ4】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_4.png
■20・30代の8%が、電気料金の値下げ幅が0円でも見直しを検討。
見直しを検討し始める電気料金の削減度合いは、
「10%〜15%未満」がピーク。
さらに、電気料金が今よりいくら安くなったら電力会社の見直しを検討するか尋ねたところ、「10%〜15%未満」の削減度合いがもっとも多く、4人に1人が検討すると回答しました。また、20・30代では削減度合いが「0%でも見直しを検討する」と回答した割合が7.7%と他の年代に比べて高く、値下げ幅が少なくても、検討に対して前向きであることが伺えます。
【グラフ5】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_5.png
■電力の小売自由化同様、IoTやシェアリングエコノミーにも
若年層ほど関心を寄せる。
今回の調査対象である注文住宅居住者に、昨今話題のシェアリングエコノミー(個人が保有する車や駐車場・空きスペースなど、遊休資産の貸出しを仲介するサービス)の利用経験も尋ねたところ、全体平均では12.0%でしたが、世代別では20・30代が18.1%と他世代に比べて倍近く高い割合になりました。さらに提供意向についても、20・30代は3人に1人はポジティブに捉えていることが明らかになりました。
【グラフ6】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_6.png
また、“モノのインターネット”と呼ばれるIoT(Internet of Thingsの略。コンピューターだけでなく、家電製品といったあらゆるモノがインターネットに接続され、相互通信する技術革新)への関心度についても、20・30代が約7割となり、相対的に高い結果になりました。電力小売自由化同様、これらの世代は身の回りで起きる新たな潮流に対して、積極的に取り組む傾向があると言えそうです。
【グラフ7】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_7.png
■All Aboutガイドによる解説
<「住宅設備」ガイド:Yuu>
一級建築士事務所 Office Yuu 代表。今まで25年以上にわたり、延べ1,500件以上の住宅リフォームやインテリアの相談、プラン設計、工事にかかわる。現在、事業者向けには住宅リフォームコンサルタントとして、研修、ツールの制作などのビジネスサポート業務を、ユーザー向けには住宅リフォームガイドとして、テレビ・雑誌・講演などを通しリフォーム情報を発信。住まいづくりのスペシャリストとして各方面で活動中。
「今回の調査結果から高齢世代は様子見、若年世代ほど得た情報は、ただ情報として留めるのではなく、積極的に活用する傾向があることが見受けられます。
注目すべきは、電力会社を見直したい理由として60歳以上が挙げたのが、安さよりもサービスを期待する人が多いというデータです。高齢世代は、料金だけでなくサービスも含めたトータルでの判断をするために、様子見をしている人が多いとも言えるでしょう。今後は、判断行動の機敏な“乗り換え世代”が積み重ねた実績が、様子見の高齢世代を牽引していくことと思われます。
電力小売自由化は家づくりにも大きな影響を与えます。どの電力会社を選ぶかを判断するためには、自分たちの電気の使い方を知ることが必要です。クラウド型HEMSで何曜日の何時にどこで電気をよく使っているかなどのデータを蓄積し、その時間帯に安く売っている電力会社を選んだり、太陽光発電システムで発電した電気を蓄電池で貯めて夜間や電気代が高い時間帯に使用したり、電力会社選びも含め、一番効率のいい電気の買い方、創り方、使い方を上手に組み立てていくことが当たり前の時代になっていくことでしょう。
そうなれば、省エネ性能が高いLED照明や冷暖房機器を選ぶのはもちろん、より冷暖房効率のいい高断熱・高気密の家づくりをするなど、家全体をトータルで検討することが重要になります。家づくりの技術は大きく進化し、以前よりも格段に高性能で高効率な環境を作ることができる時代です。電力小売自由化は、より快適に便利に、そしてエコな暮らしをスタートさせるいいチャンスとも言えます。」
<「節約」ガイド:矢野きくの>
家事アドバイザー・節約アドバイザー。女性専門のキャリアコンサルタントを経て、女性が働く為には家事からの改革が必要と考えて現職に。家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ、雑誌、講演ほか企業サイトや新聞での連載。TVクイズ問題の作成や便利グッズの開発にも携わる。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)がある。
「20・30代のお金の使い方の特徴は、自分という個に直接的に関わってくる出費に関しては非常に関心が高く、楽しいことに関する出費は惜しまない点にあります。逆に、楽しさなど感じない費目に関しては極力お金を使いたくないと考えている世代でもあります。
高齢世代にとって水道光熱費はライフラインであり必要経費と考え「減らせるもの」と考える人は少ないのですが、20・30代はこのような直接的には楽しさを感じないような分野に関してはとことん情報を集めて出費を抑えようとする傾向が見えます。
新しくはじまる電力小売自由化に関してそのような“乗り換え世代”の関心度が高いのもこの現象のひとつではないでしょうか。上の世代は「新しいモノ・サービス」への抵抗があったとしても、“乗り換え世代”は環境を変えることへのハードルが低く、情報を集め、自分にとって良いと考えるものであれば気軽に乗り換えることができるのです。
電力小売自由化になると、選択肢の幅が一気に広がることとなります。自分にとってどこと契約するのが電気代を一番節約できるのかは、条件により異なるため、多少の手間を惜しまず“乗り換え世代”のようにさまざまな情報を入手し、比較検討することが重要と言えるでしょう。
<「マーケティング」ガイド:安部 徹也>
九州大学卒業後、都市銀行に入行。中小企業から一部上場企業まで数多くの企業を担当。銀行退職後に渡米し、ビジネススクールで最先端のマーケティング理論を学ぶ。MBA取得後、経営コンサルティングを行うMBA Solutionを設立し、代表に就任。現在は、仕事の幅をビジネススクール講師、ビジネス書作家まで広げ、ビジネスプロデューサーとして活動。
「本調査で見えてきた“乗り換え世代”を年収や貯蓄の面から見ていくと、やはり他の世代に比べ相対的に低く、支出は極力抑えたいという意識が高くなる傾向があります。
また1990年前後のバブル経済崩壊後に社会人となったこの層は、モノに対する執着心も希薄で、無駄なものは購入しないという消費スタイルが定着しています。アンケート結果を見ても、他人とシェアすることで“利用”に価値を見い出す割合が非常に高くなっているのがわかります。
さらにバブル経済の日本では“ブランド天国”と称されるほど、ブランド品に固執する消費者が多く存在しましたが、最近の若年層はかつてほどブランドにこだわらなくなっています。それよりも自分に身近であったり、社会に対して良いことに取り組んでいたり、自分のライフスタイルや考え方に共感できるかが消費を決定する一つの重要な要因になっているのです。
このような特徴を持つ若年層の消費者は、既存の電力会社にこだわらず、自分にとってよりよいサービス、共感できる企業が現れれば、ブランドチェンジも厭わない傾向があり、電力小売りの自由化をきっかけに、“乗り換え世代”を中心として業界は大きく変化することが見込まれます。」
■オールアバウトについて URL: http://corp.allabout.co.jp/
株式会社オールアバウトが運営するAll Aboutは、約1,300のテーマごとに、専門の知識や経験を持った人=「ガイド」が、その分野に関する情報を提供する総合情報サイトです。2001年2月15日のサイトオープン以来、順調にユーザ数を伸ばし、月間総利用者数は約3,170万人(2016年1月実績、スマートフォン、モバイル含む)となっています。
■「イエノミカタ」について URL: http://ienomikata.com/
住宅メーカー9社(旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、住友林業、積水化学工業(セキスイハイム)、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、三井ホーム、ヤマダ・エスバイエルホーム(S×L))が共同で、住宅建築を通したよりよい暮らしのありかたを提案することを目的としたプロジェクトです。
【調査結果のポイント】
■4月に予定される電力小売自由化、認知度は約9割で高齢層ほど高い傾向に。
一方で関心度は20・30代が最も高い約6割。
■4人に3人が電力会社の見直し意向あり。
特に20・30代の“すぐに見直す派”は約2割もいることが明らかに。
■20・30代の8%が、電気料金の値下げ幅が0円でも見直しを検討。
見直しを検討し始める電気料金の削減度合いは、
「10%〜15%未満」がピーク。
■電力の小売自由化同様、IoTやシェアリングエコノミーにも
若年層ほど関心を寄せる。
■調査概要
・調査日程 :2015年12月2日(水)〜12月7日(月)
・調査対象 :首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)・名古屋市・
関西圏(京都府、大阪府、兵庫県)に居住しており、
過去5年以内に注文住宅を建築した世帯主
(もしくは世帯主の配偶者)
・有効回答者数:1,200名
・調査方法 :インターネットリサーチ
・年代 :20・30代 430名、40代 390名、50代 225名、60歳以上 155名
・性別 :男性 807名、女性 393名
イエノミカタホームページでも本調査の参考記事を掲載しています。
http://ienomikata.com/report/5
■4月に予定される電力小売自由化、認知度は約9割で高齢層ほど高い傾向に。
一方で関心度は20・30代が最も高い約6割。
注文住宅居住者の方1,200名に対し、2016年4月に予定されている家庭向け電力の小売自由化について知っているかどうか尋ねたところ、「よく知っている」が28.3%、「よく知らないが、聞いたことはある」が58.6%で、認知度は合わせて9割近くに達しました。年齢別にみると、60歳以上の認知度が96.8%ともっとも高く、20・30代は81.4%で全体平均(87%)をやや下回る結果となりました。
【グラフ1】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_1.png
一方、電力小売自由化に対する関心度について尋ねたところ、全体平均では約6割が関心あり(「たいへん関心がある」、「どちらかといえば関心がある」の合計)と回答しました。世代別では、20・30代の「たいへん関心がある」層が22.3%と、60歳以上の14.8%に比べて7ポイント以上高く、認知度と比較すると若年層の関心度が高いことが明らかになりました。
【グラフ2】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_2.png
■4人に3人が電力会社の見直し意向あり。
特に20・30代の“すぐに見直す派”は約2割もいることが明らかに。
電力会社の見直し意向を尋ねたところ、「すぐに見直しすると思う」が15.6%、「しばらくは様子見をして見直すと思う」が59.7%で、見直し意向がある人の割合は合わせて75.3%となり、4人に3人が見直し意向がありました。中でも「すぐに見直しすると思う」といった強い意向を世代別でみると、20・30代が約2割と他世代に比べて高い反面、60歳以上では「見直ししない」(「確実に見直ししない」と「多分見直ししないと思う」の合計)が約3割もいるなど、若い世代ほど見直しに対して積極的な傾向がみられました。
【グラフ3】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_3.png
また、電力会社の見直し意向がある人にその理由を尋ねた所、各世代で「今の電気代が高い」、「新しいサービスが期待できる」が上位になりました。特に50代と60歳以上では「新しいサービスが期待できるから」を挙げる割合が20・30代に比べて高く、価格以外の要因も重視していることが明らかになりました。
【グラフ4】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_4.png
■20・30代の8%が、電気料金の値下げ幅が0円でも見直しを検討。
見直しを検討し始める電気料金の削減度合いは、
「10%〜15%未満」がピーク。
さらに、電気料金が今よりいくら安くなったら電力会社の見直しを検討するか尋ねたところ、「10%〜15%未満」の削減度合いがもっとも多く、4人に1人が検討すると回答しました。また、20・30代では削減度合いが「0%でも見直しを検討する」と回答した割合が7.7%と他の年代に比べて高く、値下げ幅が少なくても、検討に対して前向きであることが伺えます。
【グラフ5】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_5.png
■電力の小売自由化同様、IoTやシェアリングエコノミーにも
若年層ほど関心を寄せる。
今回の調査対象である注文住宅居住者に、昨今話題のシェアリングエコノミー(個人が保有する車や駐車場・空きスペースなど、遊休資産の貸出しを仲介するサービス)の利用経験も尋ねたところ、全体平均では12.0%でしたが、世代別では20・30代が18.1%と他世代に比べて倍近く高い割合になりました。さらに提供意向についても、20・30代は3人に1人はポジティブに捉えていることが明らかになりました。
【グラフ6】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_6.png
また、“モノのインターネット”と呼ばれるIoT(Internet of Thingsの略。コンピューターだけでなく、家電製品といったあらゆるモノがインターネットに接続され、相互通信する技術革新)への関心度についても、20・30代が約7割となり、相対的に高い結果になりました。電力小売自由化同様、これらの世代は身の回りで起きる新たな潮流に対して、積極的に取り組む傾向があると言えそうです。
【グラフ7】
https://www.atpress.ne.jp/releases/93900/img_93900_7.png
■All Aboutガイドによる解説
<「住宅設備」ガイド:Yuu>
一級建築士事務所 Office Yuu 代表。今まで25年以上にわたり、延べ1,500件以上の住宅リフォームやインテリアの相談、プラン設計、工事にかかわる。現在、事業者向けには住宅リフォームコンサルタントとして、研修、ツールの制作などのビジネスサポート業務を、ユーザー向けには住宅リフォームガイドとして、テレビ・雑誌・講演などを通しリフォーム情報を発信。住まいづくりのスペシャリストとして各方面で活動中。
「今回の調査結果から高齢世代は様子見、若年世代ほど得た情報は、ただ情報として留めるのではなく、積極的に活用する傾向があることが見受けられます。
注目すべきは、電力会社を見直したい理由として60歳以上が挙げたのが、安さよりもサービスを期待する人が多いというデータです。高齢世代は、料金だけでなくサービスも含めたトータルでの判断をするために、様子見をしている人が多いとも言えるでしょう。今後は、判断行動の機敏な“乗り換え世代”が積み重ねた実績が、様子見の高齢世代を牽引していくことと思われます。
電力小売自由化は家づくりにも大きな影響を与えます。どの電力会社を選ぶかを判断するためには、自分たちの電気の使い方を知ることが必要です。クラウド型HEMSで何曜日の何時にどこで電気をよく使っているかなどのデータを蓄積し、その時間帯に安く売っている電力会社を選んだり、太陽光発電システムで発電した電気を蓄電池で貯めて夜間や電気代が高い時間帯に使用したり、電力会社選びも含め、一番効率のいい電気の買い方、創り方、使い方を上手に組み立てていくことが当たり前の時代になっていくことでしょう。
そうなれば、省エネ性能が高いLED照明や冷暖房機器を選ぶのはもちろん、より冷暖房効率のいい高断熱・高気密の家づくりをするなど、家全体をトータルで検討することが重要になります。家づくりの技術は大きく進化し、以前よりも格段に高性能で高効率な環境を作ることができる時代です。電力小売自由化は、より快適に便利に、そしてエコな暮らしをスタートさせるいいチャンスとも言えます。」
<「節約」ガイド:矢野きくの>
家事アドバイザー・節約アドバイザー。女性専門のキャリアコンサルタントを経て、女性が働く為には家事からの改革が必要と考えて現職に。家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ、雑誌、講演ほか企業サイトや新聞での連載。TVクイズ問題の作成や便利グッズの開発にも携わる。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)がある。
「20・30代のお金の使い方の特徴は、自分という個に直接的に関わってくる出費に関しては非常に関心が高く、楽しいことに関する出費は惜しまない点にあります。逆に、楽しさなど感じない費目に関しては極力お金を使いたくないと考えている世代でもあります。
高齢世代にとって水道光熱費はライフラインであり必要経費と考え「減らせるもの」と考える人は少ないのですが、20・30代はこのような直接的には楽しさを感じないような分野に関してはとことん情報を集めて出費を抑えようとする傾向が見えます。
新しくはじまる電力小売自由化に関してそのような“乗り換え世代”の関心度が高いのもこの現象のひとつではないでしょうか。上の世代は「新しいモノ・サービス」への抵抗があったとしても、“乗り換え世代”は環境を変えることへのハードルが低く、情報を集め、自分にとって良いと考えるものであれば気軽に乗り換えることができるのです。
電力小売自由化になると、選択肢の幅が一気に広がることとなります。自分にとってどこと契約するのが電気代を一番節約できるのかは、条件により異なるため、多少の手間を惜しまず“乗り換え世代”のようにさまざまな情報を入手し、比較検討することが重要と言えるでしょう。
<「マーケティング」ガイド:安部 徹也>
九州大学卒業後、都市銀行に入行。中小企業から一部上場企業まで数多くの企業を担当。銀行退職後に渡米し、ビジネススクールで最先端のマーケティング理論を学ぶ。MBA取得後、経営コンサルティングを行うMBA Solutionを設立し、代表に就任。現在は、仕事の幅をビジネススクール講師、ビジネス書作家まで広げ、ビジネスプロデューサーとして活動。
「本調査で見えてきた“乗り換え世代”を年収や貯蓄の面から見ていくと、やはり他の世代に比べ相対的に低く、支出は極力抑えたいという意識が高くなる傾向があります。
また1990年前後のバブル経済崩壊後に社会人となったこの層は、モノに対する執着心も希薄で、無駄なものは購入しないという消費スタイルが定着しています。アンケート結果を見ても、他人とシェアすることで“利用”に価値を見い出す割合が非常に高くなっているのがわかります。
さらにバブル経済の日本では“ブランド天国”と称されるほど、ブランド品に固執する消費者が多く存在しましたが、最近の若年層はかつてほどブランドにこだわらなくなっています。それよりも自分に身近であったり、社会に対して良いことに取り組んでいたり、自分のライフスタイルや考え方に共感できるかが消費を決定する一つの重要な要因になっているのです。
このような特徴を持つ若年層の消費者は、既存の電力会社にこだわらず、自分にとってよりよいサービス、共感できる企業が現れれば、ブランドチェンジも厭わない傾向があり、電力小売りの自由化をきっかけに、“乗り換え世代”を中心として業界は大きく変化することが見込まれます。」
■オールアバウトについて URL: http://corp.allabout.co.jp/
株式会社オールアバウトが運営するAll Aboutは、約1,300のテーマごとに、専門の知識や経験を持った人=「ガイド」が、その分野に関する情報を提供する総合情報サイトです。2001年2月15日のサイトオープン以来、順調にユーザ数を伸ばし、月間総利用者数は約3,170万人(2016年1月実績、スマートフォン、モバイル含む)となっています。
■「イエノミカタ」について URL: http://ienomikata.com/
住宅メーカー9社(旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)、住友林業、積水化学工業(セキスイハイム)、大和ハウス工業、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、三井ホーム、ヤマダ・エスバイエルホーム(S×L))が共同で、住宅建築を通したよりよい暮らしのありかたを提案することを目的としたプロジェクトです。