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デジタルフォトフレーム販売動向 =予想を上回るペースで市場が拡大、予想を大幅に上方修正=

ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン株式会社(所在地:東京都中野区、代表取締役社長:朝比奈 進、以下:GfKジャパン)は、家電量販店におけるデジタルフォトフレームの販売動向をまとめた。


【概要】

2008年通年では、デジタルフォトフレームの販売台数は約23万台と前年比8倍の見通し。再参入のソニー、新規参入のテクタイトが市場を牽引。


【上方修正:予想を上回る伸び】

2008年6月以降、デジタルフォトフレーム(DPF)の市場拡大ペースが速まっている。2008年6月の販売実績は2008年1月の8.2倍となり、その後も市場は拡大を続け、直近10月では13.4倍と大幅増となった。きっかけは、4月末に市場に再参入したソニーで、途中参入ながら10月時点でシェア1位(1月〜10月合算)。更に、新規参入のテクタイトも6月から販売実績を伸ばしており、同シェア2位。今年に入ってからメーカー数もモデル数も着実に増加し、メーカー数は1月8社→10月25社、モデル数も1月15モデル→60モデルへと拡大している。シェアトップ2社が市場を牽引しているだけでなく、他メーカーも含め、市場は全体的な盛り上がりを見せている。年末にかけてはクリスマス商戦における「ギフト需要」に加え、年末年始での「帰省需要」も期待され、更なる販売増の見込み。

これらを受け、GfKジャパンでは当初の約9.5万台と推定していた市場予想を大幅に上方修正。2008年通年の販売台数は約23万台に達する見込みで、前年比約8倍と家電製品の中でもとりわけ大きな伸びとなりそう。


【画面サイズは7インチが主流】

4月末のソニー製品の登場により、画面サイズはそれまでと一変。7インチが主流サイズとなり、6月には80%を占めた。モデル数も10月時点で27モデルと充実しており、このサイズの選択肢が最も多い。

7月以降は、小型DPFの登場により4インチ未満の構成比が増加、直近で17%程度を占めている。同サイズのモデル数は10月時点で7モデルと少ないながらも、一定需要を確保できており、これら低価格DPFが今後も市場を下支えするものと期待される。


【平均価格は下落基調】

4月以降7インチモデルが伸長したことによって平均価格は上昇。5月には1月平均価格の1.3倍となったが、5月以降は下落基調に転じている。10月の平均価格は1月並みまで下落したが、これは参入2社の好調に押される形で一部の既存モデルが値下がりしたことが主な要因。加えて、7月以降、画面サイズ4インチ以下の小型DPFが低価格で発売されたことも、全体的な平均単価を押し下げている一因となっている。

今回の平均価格の下落については、価格競争というよりも、むしろ低価格商品までラインナップが広がったことで結果的に平均価格低下につながった、と捉えるのが妥当だろう。数千円で購入できる小型DPFは新たな需要を生み出しているものと思われ、この点も市場の拡大を後押ししていると言えよう。


2009年も市場拡大が見込まれ、量販店でも展示スペースを増やすなど販売を積極化している。経済環境が悪化する中、来年も高い伸びが期待できるカテゴリとして注目が必要だ。

(マーケット・インテリジェンス部 アナリスト 新井 沙織)


≪GfK Japanのデータについて≫

全国有力家電量販店より、毎日POSデータを収集。モデル別であらゆるカテゴリーの動向を調査している。多くの市場データが出荷時点を捉えているのに対し、販売時点で実需を細かく追っているのが特徴である。
また、同様に総合量販店(GMS)や地域家電店、インターネットチャネルなどからも販売データを収集。家電以外にも、ゴルフ用品やDVDソフトウエアの販売データを構築している。
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