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東京医科大学―工学院大学 低侵襲治療・診断装置等の開発に向けた共同研究事業開始

 東京医科大学(学長 鈴木 衞/東京都新宿区)と、工学院大学(学長 佐藤 光史/東京都新宿区)は、治療や診断における患者さんの身体的な負担をできるだけ小さくする低侵襲な治療方法や診断装置の新規開発に特化した共同研究事業を開始するにあたり、4月21日、両学長による合意書への署名を行いました。


1.医療の「低侵襲」化〜2025年問題解決の鍵〜
 現在、我が国は高齢社会を迎え、医療費が年間40兆円を超えるという、世界的にも例を見ない課題を前に抜本的な対策が求められています。この課題を乗り越えるための大きな鍵の一つが、“病気にならない”“できる限り健康なまま年齢を重ねる”こととされます。

 こうした早め早めの対処、つまり先制的に病に対応していこうという“先制的な医療”を推し進めていくための原動力となるのが、低侵襲な治療や診断なのです。


2.東京医科大学におけるこれまでの低侵襲医療への取り組み
 東京医科大学では、低侵襲医療の代表格とも言える「ダヴィンチ」によるロボット手術に国内でも早期に本格的に取り組み、これまでに国内随一の実績を積んできました。今後の社会状況、医療ニーズをふまえ、検査・診断、そして手術などの治療まで、あらゆる局面でのあらゆる技術について、低侵襲化を進め、先制医療をより進めることで、患者さんにもっとやさしい医療を展開することを目指しています。

 そこで、東京医科大学では、創立100周年事業の一環として、「低侵襲医療開発総合センター」を設置しました。本センターは、「ロボット・診断治療装置開発部門」と「健康増進・先制医療応用部門」の2部門を置き、前者は今回の共同研究事業の受け皿となり、後者では、主に唾液をメタボローム解析することにより、超早期にがんなどを発見する技術との確立と臨床応用を目指します。


3.東京医科大学―工学院大学による共同研究事業のこれから
 低侵襲医療開発総合センターにて研究開発を進めていくにあたり、検査や診療の低侵襲化のための診断方法や機器をより迅速に、そして強力に進めていくためには、やはり臨床医学の力だけでは不十分という結論に至りました。まずは、短期間での実用化の可能性が高いもの、または短期間での実用化が求められているテーマを抽出し、7つの共同研究グループをスタートさせます。

 今後はグループごとに研究・開発を進めつつも、定期的に全体での情報共有を図り、日々進歩している工学の技術、および日々課題が発生している臨床医学の現場の状況もふまえながら“低侵襲医療化”を急ピッチで進めていきます。

<両学長のメッセージ>
・東京医科大学 鈴木 衞学長
 本学創立100周年記念事業として「低侵襲」を中心に据えた展開を考え、そのためには工学系との連携が必要と、工学院大学にお声かけしました。結果、良いマッチングができ、より「患者さんにやさしい」診断・治療となる成果が3年をメドに生まれることを期待しています。

・工学院大学 佐藤 光史学長
 本学の建学の理念である「社会・産業と最先端の学問を幅広くつなぐ『工』の精神」が東京医科大学との共同研究により医学分野へも波及し、私たちの想いが生かされていくことに感謝します。今後、ますますの研究の発展を願っています。


4.7つの共同研究テーマ
添付の「参考資料(PDF)」をご覧ください。
https://www.atpress.ne.jp/releases/99716/att_99716_1.pdf
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