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【中国の視点】英小売業、08年世界同時不況以来の低迷

コラム【EMW】
英国の小売業が2008年世界同時不況は発生してからの低迷に直面している。欧州連合
(EU)離脱を決定する国民投票(2016年6月)が実施されてから通貨ポンドが大幅に下落。これが輸入コストを高めているほか、インフレ率を押し上げている。また、企業も慎重な投資姿勢に転じているため、生産効率がそれによって悪影響を受けている。

英国産業連盟(CBI)は26日、インフレ率の加速に伴う生活コストが5年ぶりの高水準まで上昇していると指摘。小売業界もインフレ率の加速で悪影響を受けており、10月の業界売上高が大幅に減少していると報告した。

また、大手百貨店が発表した販売データも思わしくない。デパート・チェーンのデベナムズは26日、年度初めから9月初めまでの税引き前の利益が前年同期比で44%減少したと報告。インフレ率が給与の増加ペースを上回っているため、国民の購買能力が低下していることが主因だと分析した。

英国の国家統計局が発表したデータによると、9月の英国小売業の売上高は前月比で0.8%減少した。今年7-9月期の業界増収ペースは1.5%にとどまり、2013年4-6月期以来の最低水準まで落ち込んだという。

中国の専門家は、インフレ加速を受け、イングランド銀行が来月に開催される金融政策決定会合では、利上げに踏み切る可能性があるとの見方を示した。利上げが実施されれば、投資及び消費が一段と縮小する恐れがあると警告。これが英国景気を一段と悪化させる可能性があるため、EU離脱や経済の不確実性が高まると強調した。


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