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【中国の視点】ブラジルなど新興国:予想外の利上げ相次ぐ、中国は追随の公算小

コラム【EMW】
ブラジルやロシア、トルコの中央銀行は相次いで利上げを実施している。ブラジル中央銀行は17日、セリック金利(政策金利)を2%から2.75%に引き上げると発表。また、ロシア中央銀行も19日、政策金利を4.25%から4.50%への引き上げを決定した。
トルコ中央銀行は18日、1週間物レポ金利を19%と、これまでの17%から引き上げた。ブラジルとロシアは予想外の利上げで、トルコは予想以上の利上げとなった。

新型コロナウイルス流行に伴う各国の経済活動の停滞が完全に解消されていないにもかかわらず、新興国の中央銀行は相次いで利上げに踏み切った。背景には、原油高に伴う国内のインフレ加速や米長期金利の上昇などが挙げられている。

中国の専門家は、米経済の回復や米長期金利の上昇を受け、新興国からの資金流出が目立っていると指摘。これに伴う新興国通貨安の進行も新興国の利上げの一因だと分析した。一方、専門家は、中国は利上げに追随しないとの見方を示した。中国国内の物価や不動産価格は上昇しているものの、中国人民銀行(中央銀行)は利上げ以外の金融政策を取ると予測した。

なお、人民銀の易綱総裁はこのほど、現行の金利水準が適正な範囲にあり、流動性供給の余地はまだあると発言。また、金融政策を調整するためのツールは多く残っていることにも言及し、金利を安定化するスタンスを改めて強調した。なお、人民銀は22日に公表した事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り11カ月連続で据え置かれた

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