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政策期待が勝るか

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に反発。262.42円高の14894.80円(出来高概算10億2000万株)で前場の取引を終えている。5月30日の米国市場はまちまちだったが、6月中にも発表を控えている成長戦略への期待感が高まっているほか、政府は少額投資非課税制度(NISA)を拡充する方針と伝えられていることも材料視されたようだ。225先物は寄り付き直後からじり高基調が続いており、買い安心感につながっている。ファーストリテ<9983>、ソフトバンク<9984>、京セラ<6971>、セコム<9735>、電通<4324>、TDK<6762>、ファナック<6954>など、指数インパクトの大きい値がさ株が総じて強い動きをみせている。
 セクターでは不動産、非鉄金属、精密機器、倉庫運輸、機械などが2%を超える上昇。一方、ブリヂス<5108>が冴えない値動きとなり、ゴム製品が小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の8割近くを占めている。また、個人主体の売買も活発であり、ミクシィ<2121>が一時10%を超える上昇をみせるなか、マザーズ指数の上昇率は3%を超えている。
 堅調な相場展開は期待されていたが、予想を上回る強い値動きである。先物はじり高が続いているが、どちらかというと株主導の展開であり、年金資金流入への思惑が強い。また、小康状態が続いていた円相場についても、さすがに日経平均が200円を超える上昇のなか、1ドル102円台に乗せてきている。
 先物市場ではランチタイムで現在、14960円まで上げ幅を広げてきており、現物の後場スタートはインデックス買いによってギャップ・アップ的な動きをみせてきそうである。現在の水準は比較的商いが薄いところであり、抵抗は少ないとみられているが、4月7日に空けたマド(14895-15000円辺り)埋めが意識されてくる。週末には米雇用統計を控えており、次第に慎重ムードも高まりやすいだろうが、政策期待が勝るようだ。(村瀬智一)

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