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利益確定も出やすいところ、ソフトバンクを横目に循環物色

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅に続伸。7.95円高の15075.91円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えた。4日の米国市場は、地区連銀経済報告(ベージュブック)で経済が拡大したとの認識が示され、緩やかに上昇する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比125円高の15165円となり、この流れを引き継ぐ格好から買いが先行した。
 ただ、短期的な過熱感が警戒されているほか、今晩は欧州中央銀行(ECB)の定例理事会、週末には米雇用統計を控えていることもあり、買い一巡後はこう着感の強い展開になっている。また、指数インパクトの大きいソフトバンク<9984>は、傘下の米携帯電話3位のスプリントが同4位のTモバイルUSと合併で合意したと、米ダウ・ジョーンズ通信が関係筋の話として報じており、買い先行の展開で日経平均をけん引する格好に。
 しかし、前引けにかけては下げに転じる局面をみせるなど荒い値動きのなか、日経平均も一時マイナスに転じている。東証1部の騰落銘柄は値上がり808に対して値下がり817、変わらず183と高安まちまち。規模別指数は小幅ながら大型、中型、小型株指数ともに上昇している。セクターでは空運、精密、小売、金属、鉱業、輸送用機器などがしっかり。半面、海運、不動産、保険、水産などが冴えない。
 日経平均は短期的に過熱感が警戒されるなか、4月戻り高値を捉えていることもあり、達成感も意識されやすいところ。また、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会を控えていることなども手掛けづらくさせているようである。想定されていた動きとはいえ、ソフトバンク<9984>の荒い値動きなども、方向感を掴みづらくさせている面がありそうだ。
 セクターでは不動産や保険、証券などが冴えない動きでありGPIFの思惑など成長戦略への期待感から見直し買いが続いていたセクターなどにはいったん利益確定も出やすいところであろう。材料系の銘柄についてはミクシィ<2121>は狭いレンジ内での推移であり、他の出遅れている銘柄などへ資金がシフトしている循環物色がみられている。引き続き、ソフトバンク<9984>やミクシィ<2121>などを睨みながらの相場展開が続きそうである。(村瀬智一)

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