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GPIF改革への思惑が下げづらい需給状況を作り出す

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。79.08円高の15156.32円(出来高概算9億株)で前場の取引を終えた。6日の米雇用統計の結果を受けた米株高の流れからシカゴ日経225先物は15200円に乗せていたこともあり、日経平均はギャップ・アップからのスタートで3月11日以来の15200円を回復した。ただし、短期的な過熱感が警戒されているなか、その後は利益確定の流れもあって上げ幅を縮めている。もっとも、押し目買い意欲も強く、先週の高値圏での底堅い値動きに。
 セクターでは海運、空運、その他製品、倉庫運輸、不動産、ゴム製品、石油石炭などが堅調。一方で、パルプ紙、電力ガス、精密機器、小売などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が全体の過半数を占めている。ミクシィ<2121>が一服となるものの、中小型株への物色は活発であり、ジャスダック平均、マザーズ指数の上昇率は日経平均およびTOPIXを上回っている。
 日経平均は買い一巡後はこう着が続いているが、先週の高値圏での底堅さが意識されている。また、菅官房長官はGPIF運用見直しの前倒しについて「日本経済の成長に貢献」との見解を示したと報じられており、引き続きGPIF改革への思惑が下げづらい需給状況を作り出すことになりそうだ。一方で、上値追いには慎重とみられており、GPIFへの期待感はあるものの、投資家は冷静に対応している。
 また、ミクシィ<2121>が過熱感と2度の信用規制措置などによって一服をみせるなか、潤った資金が他のゲーム関連などへ波及する動きがみられており、好循環相場が継続。日経平均は高値圏でのこう着になりそうだが、出遅れ感の強い中小型株への見直しが広がりそうである。(村瀬智一)

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