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“閑散に売りなし”といった商状だが手掛けづらさも

ランチタイムコメント
 日経平均はしっかり。42.33円高の15660.40円(出来高概算9億3000万株)で前場の取引を終えている。地政学リスクを嫌気した米株安の流れを受けて、小反落で始まった。しかし、寄り付き直後にはプラス圏を回復するなど、底堅い展開をみせている。その後も15600円を割り込む局面をみせたが、下を売り込む流れにはならなかった。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。規模別指数は小型株指数がマイナス圏で推移している。その中で、決算が評価されたホンダ<7267>が堅調なほか、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンク<9984>などが日経平均をけん引している。セクターでは、精密機器、鉄鋼、その他金融、輸送用機器、非鉄金属、サービスなどが堅調。一方で、空運、電力ガス、鉱業、不動産などが冴えない。
 底堅い相場展開が続いている。主要企業に好調な決算が続いており、買い安心感につながっている。出来高は10億株を下回っているが、“閑散に売りなし”といった商状であろう。ただし、主力処が堅調なため日経平均は底堅いものの、中小型株などは資金回転が速く、手掛けづらさも窺える。ショートポジションは避けたいところであるが、買いについても手控えムードが徐々に強まりそうである。
 また、商いが膨らみづらい中であり、一部の好調な銘柄などに資金が集中しやすい。一方で、物色の圏外に置かれると小さいエネルギーでもトレンドを崩す可能性があるため、短期売買についてもややフットワークが要求されてきそうだ。(村瀬智一)

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