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政策期待や業績上振れ期待から押し目買い意欲は強い

ランチタイムコメント
 日経平均は反落。160.47円安の16213.67円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えている。地政学リスクへの警戒からNYダウが260ドルを超える下げとなったほか、円相場が1ドル108円60銭辺りと円安一服の流れを受けて、幅広い銘柄に売りが先行した。ただし、寄り付き段階で16100円を下回って始まった日経平均だが、寄り付きにつけた16087.95円を安値に、その後は下げ幅を縮めている。
 セクターでは不動産がプラスに転じているほか、小売、電気機器、繊維、建設などが下げ幅を縮めている。一方で、卸売、証券が2%を超える下げとなっているほか、銀行、鉱業、陸運、輸送用機器などが弱い。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数では、大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落。その中で、今期業績予想の上方修正を発表したファナック<6954>が堅調なほか、昨日ストップ高をつけたサイバーダイン<7779>が堅調。ミクシィ<2121>などゲーム株の一角もしっかり。
 TOPIXが1%超の下げとなっていることもあり、後場は日銀によるETFの買い入れが下支えとして意識されそうである。為替市場では円相場が1ドル109円台に乗せてくるなど、円安に振れていることも安心感につながりそうであり、輸出関連などの押し目買いの動きが強まる可能性もありそうだ。
 また、来週29日に召集される臨時国会など、政策期待も高まりやすいと考えられる。配当落ち分の即日吸収は厳しいだろうが、政策に関連するテーマ銘柄や高ROE銘柄などへは押し目拾いの動きが強まりやすい。そのほか、急ピッチの円安によって今後本格化する決算を前に、上方修正への期待感も高まりやすい。ファナックの上方修正がFA関連の一角へ業績上振れ期待が波及していることもあり、先回り的な物色も意識されてきそうだ。地政学リスクの高まりからオーバーウィークのポジションは難しいところだが、押し目買い意欲は強そう。(村瀬智一)

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