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日銀によるETF買入れへの思惑

ランチタイムコメント
 日経平均は小幅安。3.86円安の17586.24円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えている。1日の米国市場は、感謝祭の小売売上高が前年比11%減となったことが嫌気され、小売関連株に売りが広がった。また、米格付け会社ムーディーズは1日、日本国債の格付けを「Aa3」から「A1」に1段階引き下げており、これを受けて幅広い銘柄に利益確定の売りが先行。
 しかし、寄り付き直後につけた17476.42円を安値に、その後は下げ幅を縮める展開。個別ではトヨタ自<7203>が売り一巡後にプラスに転じたほか、ホンダ<7267>、富士重<7270>、マツダ<7261>など自動車株が堅調。また、原油先物相場が反発していたこともあり、原油安を背景に資源株にはショートカバーとみられる動きに。
 セクターでは、鉱業、石油石炭、非鉄金属、保険、輸送用機器、精密機器などが上昇。一方で、食料品、不動産、その他製品、陸運、銀行、パルプ紙、小売などが軟調。規模別指数では大型株指数のみがマイナスだった。

 日経平均、TOPIXの前引けの下落率は0.02%となり、後場は日銀によるETF買入れへの思惑が高まりそうである。JPX日経400の下落率は0.07%であるが、後場寄り付き直後の動向を見極めたいところであろう。日銀による買入れ観測が強まるようだと、あっさり日経平均など各指数はプラスに転じてくることになる。中小型株などから、主力大型株に物色対象がシフトする可能性もあるため、見極めが必要なところであろう。
 その他、バイオ関連の一角が堅調に推移しているが、物色の持続性などから資金の逃げ足の速さなどには注意しておきたいところであろう。(村瀬智一)

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