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日経平均18000円より、個人は本格化するIPOに関心

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。129.12円高の17849.55円(出来高概算11億5000万株)で前場の取引を終えた。3日の米国市場は経済指標や米地区連銀経済報告(ベージュブック)が好感され、NYダウは連日で史上最高値を更新した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の17910円となり、これにサヤ寄せする格好から、日経平均は連日で年初来高値を更新している。
 ただ、昨日同様買い一巡後はこう着感の強い展開となり、寄り付き直後に17912.59円をつけた後は、寄り付きの価格水準での推移に。東証1部の騰落銘柄は、値上がりが1200を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2桁の上昇。セクターでは、空運、繊維、その他金融、パルプ紙、ゴム製品、証券、保険、化学、電気機器、輸送用機器などが堅調。一方で、水産農林、不動産、食料品などが冴えない。

 円相場は1ドル119円台後半での推移と、120円台に迫っている。120円台に乗せてくるようなら、日経平均の一段高が意識されやすいが、それまでは高値圏でのこう着か。また、年金等に支えられている感が強く、一方でマザーズ指数、ジャスダック平均がマイナス圏での推移と、個人主体の地合いは良くない。個別で材料が出ている銘柄についても、一気に資金が集中した後は、売り買い交錯から上げ幅を縮めてくる動きが目立つ。年金等が支える主力処への物色以外は、やや神経質な状況のようである。
 個人は来週以降に本格化するIPOに関心が向かっているとみられ、中小型の戻り局面では、利益確定の流れが強まる可能性がありそうだ。なお、欧州では4日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。ドラギ総裁は先日の講演で、低迷しているユーロ圏の物価をできるだけ早くテコ入れするために「やるべきことをやる」と表明。「量的緩和」の実施の時期や手法を詰めると伝えられているなか、全体としては先高期待が大きいだろう。(村瀬智一)

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