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大発会につけた高値にあと一歩届かず、模様眺め気分に

ランチタイムコメント
 日経平均は続伸。144.78円高の17473.80円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えている。欧州中央銀行(ECB)が量的緩和政策を決定し、これを好感した欧米市場の流れを受けて幅広い銘柄に買いが先行。日経平均はシカゴ先物にサヤ寄せする格好となり、寄り付き段階で17500円を回復している。ただ、寄り付き直後に付けた17532.06円を高値に、その後はこう着感が強まっており、上げ幅を縮めている。
 セクターでは保険、鉄鋼、金属製品、非鉄金属、機械、輸送用機器、パルプ紙、精密機器、卸売などが堅調。一方で、水産農林、医薬品、陸運、ゴム製品、食料品、サービスなどが利食いに押されている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。

 日経平均はギャップ・アップで始まったが、大発会につけた高値(17540.92円)にはあと一歩届かず。先物主導によるインデックス買いの影響から主力大型株が日経平均をけん引するものの、アステラス薬<4503>など薬品が冴えない値動きをみせており、緩和メリットが買われる半面、ディフェンシブ系を中心に利食いが先行している状況のようである。
 ギリシャ総選挙に対する過度な警戒感はないとみられるが、大発会の高値を更新できない状況の中、週末要因もあって模様眺め気分が高まりそうだ。また、大阪225先物の値動きをみると、ギャップ・アップで始まった直後に利食いが強まり、その後は狭いレンジ内でのこう着が続いている。短期筋も回転が利きづらい相場のなか、仕掛け的な売買も入りづらそうである。(村瀬智一)

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