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2万円の節目が支持線に変わる可能性

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に続伸。214.28円高の20123.37円(出来高概算15億6000万株)で前場の取引を終えた。日経平均は続伸して始まり、寄り付き直後には2万円の大台を再び回復すると、幻のSQ値となっていた4月SQ値20008.47円をクリアし、15年ぶりの高値水準を更新した。その後も断続的な買いが継続しており、20144.66円まで上げ幅を拡大させている。
 セクターでは証券、銀行、その他金融、保険、不動産など金融関連セクターを中心に強い値動きとなった。一方で原油先物相場の下落から、鉱業など資源関連の一角は利食い優勢。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1100を超えており、全体の6割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンク<9984>、ファナック<6954>。京セラ<6971>、KDDI<9433>などがけん引。

 日経平均は2万円の抵抗を突破した。ほぼ、ギャップアップの形で抵抗をクリアする格好となり、2万円の節目が支持線に変わる可能性がありそうだ。ただ、物色セクターを見る限りでは、証券は日経平均の2万円回復による業績への追い風が材料視された格好だが、銀行などは日銀の追加緩和に対する期待感が表れているように映る。金融セクターは相対的な出遅れ感が意識されているものの、日銀への過度な期待感は次第に後退する可能性はありそうだ。
 また、本日は日本電産<6594>の決算が予定されている。売り買いが交錯しているようだが、上方修正幅や16年3月期に対する見通しに対する市場の反応を見極めたいところであろう。利食いに向かわせてくるようだと、今後本格化する決算に対して、いったんは利食いが強まる可能性も意識しておく必要がありそうだ。(村瀬智一)

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