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自律反発も鈍い、上海株下落が重石

ランチタイムコメント
 日経平均は小反発。23.05円高の20133.00円(出来高概算11億9000万株)で前場の取引を終えている。ギリシャ情勢や海外市場の動向を睨みながらの相場展開が続くなか、前日には今年最大の下げ幅を記録したこともあり、自律反発の流れが先行。その後は一時20200円を回復する局面をみせている。
 しかし、上海株が大幅続落となり、上海指数の下落率が一時5%を超える中、これが嫌気される格好から上げ幅を縮めている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が辛うじて過半数を占めている。規模別指数では中型、小型株指数はプラス圏で推移する半面、大型株指数がマイナス。セクターでは、空運、小売、医薬品、サービスなどが上昇。一方で、銀行、鉄鋼、保険、非鉄金属、その他製品、証券などが冴えない。

 日経平均は一時3ケタの上昇をみせたが、上海株の下げが重石となっている。円相場は1ドル122円30銭辺りと朝方からは円高に振れていることも見送り姿勢につながっている。日経平均は+0.11%の上昇となったが、TOPIXについては-0.17%の下げとなったため、後場は日銀のETF買入れが期待される。ただし、ギリシャ危機に加えて上海株の波乱の展開がリバウンド機運を後退させよう。
 そのため、指数インパクトの大きいKDDI<9433>、ファーストリテ<9983>、塩野義<4507>、イオン<8267>、ソフトバンク<9984>、ソニー<6758>、デンソー<6902>などの動向を睨みながらの展開になる。短期筋の資金は外部リスクを避ける狙いから、新興市場の中小型株の一角にシフトしやすいだろう。値動きの軽さや、相対的に出遅れている銘柄等を選好する流れになりやすい。(村瀬智一)

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