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先物主導での売り仕掛け警戒、材料株はカバー狙い

ランチタイムコメント
 日経平均は下落。141.20円安の20542.75円(出来高概算9億4000万株)で前場の取引を終えている。23日の米国市場は、予想を上振れた経済指標が材料視されるものの、キャタピラーや3Mの下方修正等が嫌気されていた。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比100円安の20570円となり、さや寄せする格好となった。
 20600円近辺で始まった日経平均は、その後下げ渋りをみせていたが、前場半ば辺りからインデックスに絡んだ売買を中心に下げ幅を広げている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは不動産、石油石炭、サービス、化学などが小じっかり。半面、卸売、非鉄金属、空運、機械、海運、ガラス土石、保険、その他金融などが冴えない。

 大阪225先物は20580-20610円辺りでのもち合いから、11時以降、一気に20520-20550円辺りのレンジに切り下げている。TOPIXは0.58%の下落となり、後場は日銀によるETF買入れが期待されやすい。しかし、参加者が限られていることから先物主導の売買に振らされやすく、売り仕掛け的な商いには注意しておきたい。
 一方で、短期的な売買が中心であるため、材料系の銘柄などへはショートカバーとみられる商いも入りやすい。資金回転は速く、地合いに押されて値を消す銘柄などへは、買戻しを想定した押し目拾いのスタンスになろう。値動きは荒いが、訪日客の増加を背景に小売を中心としたインバウンド関連への物色は根強い。アメリカ・ハワイで環太平洋経済連携協定(TPP)の首席交渉官会合が開かれることから、自動車部品や食品関連への手掛かり材料になるだろう。(村瀬智一)

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