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ファナックは短期筋のショートカバーを意識か

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に続落。191.47円安の20158.63円(出来高概算10億8000万株)で前場の取引を終えた。中国・上海市場の動向に振らされる相場展開となった。前日の上海株安を受けた世界株安の流れから、幅広い銘柄に売りが先行し、日経平均は20200円を割り込んで始まった。その後はこう着感の強い相場展開となるなか、上海が4%超の下落で始まると、日経平均は一時20070.62円まで下げ幅を拡大させている。前引けにかけては上海の下げ渋りから、日経平均も下げ幅を縮める展開だった。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落だが、小型株指数が比較的底堅い。セクターでは水産農林、電力ガスが上昇。一方で、海運、銀行、輸送用機器、化学、不動産、ゴム、証券、電気機器、卸売、鉱業などが冴えない。

 大阪225先物は上海の開始直後に20060円まで下押す局面がみられたが、その後は20240円辺りまで下げ幅を縮めてきている。上海が下げ幅を縮めたことで買い戻しが入っているようである。後場は日銀のETF買入れへの期待があるものの、引き続き上海の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。
 また、決算を控えているファナック<6954>の動向が注目される。前引け段階では直近の安値を下回り、3月半ば以来の23000円を割り込んでいる。信用倍率は8倍台と取組み妙味はないが、短期的にはショートポジションが積み上がっていると考えられる。上海が切り返すようだと、短期筋のショートカバーを誘う流れにつながる局面も意識しておきたいところだろう。(村瀬智一)

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