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高値圏での底堅い値動きだが、中核的な銘柄の出現が必要

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。70.81円高の20590.26円(出来高概算7億9000万株)で前場の取引を終えた。14日の米国市場では、予想を上回る経済指標が好感され、NYダウ、ナスダックともに上昇。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円高の20585円だったこともあり、これにさや寄せする展開に。また、2015年4-6月期の国内総生産(GDP)速報値が発表され、前期比年率1.6%減と、市場予想1.8-1.9%減ほど悪くなかったほか、3四半期ぶりのマイナス成長により日銀の追加緩和期待につながっている。
 ただし、中国の動向なども見極めたいとするムードも強く、その後は20600円を挟んでのこう着に。セクターでは保険、その他製品、ゴム製品、繊維、食料品、医薬品、ガラス土石、電力ガス、陸運などが堅調。一方で、石油石炭、鉱業、不動産、情報通信、パルプ紙、その他金融などが小安い。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに上昇。

 日経平均は20600円を挟んでの底堅い値動きをみせている。ただし、KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>が冴えないほか、追加の緩和期待があるものの、先週末に強い値動きをみせていた不動産は利益確定の流れが優勢であり、手掛けづらさはある。また、ミクシィ<2121>が6%超の下落となっていることも、個人主体の売買を慎重にさせている面がある。
 中国人民銀行は人民元基準値を2日連続で引き上げており、中国については落ち着きが見られてきている。ただし、上海指数は4000pt接近で上値の重さが意識されており、再び調整を強めてくるようだと、波乱含みの相場展開に向かわせやすいだろう。ラオックス<8202>は高値圏でのこう着。材料株とはいえ、中核的な銘柄の出現がないと、こう着ムードは払拭できない。(村瀬智一)

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