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ボトム意識も中国不安定で押し目拾いも慎重に

ランチタイムコメント
 日経平均は続落。122.49円安の20100.14円(出来高概算10億3000万株)で前場の取引を終えた。19日の米国市場では、中国経済の減速懸念を背景に原油価格が6年ぶりの安値を更新したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円安の20100円となり、これにさや寄せする格好から始まった。
 その後は上海の動向を見極めたいとする模様眺めムードのなか、上海の安い流れを受けてじりじりと下げ幅を広げる展開に。ただし、2万円の節目接近で売り込みづらいほか、ソフトバンクグ<9984>が日経平均を下支えする格好となり、日経平均は20100円処での攻防をみせている。
 セクターでは情報通信、陸運、不動産、繊維、空運がしっかり。一方で、保険、鉱業、ゴム製品、石油石炭、鉄鋼、銀行、輸送用機器などが軟調。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。

 日経平均は7月下旬につけた安値水準とのボトム形成が意識されている。また、一目均衡表では雲上限に接近しているほか、26週線に近づいており、売り込みづらいところである。しかし、中国が不安定な中では積極的に押し目買いは入れづらく、内需系やディフェンシブ辺りに絞られそうである。
 なお、国際通貨基金(IMF)は19日、中国の人民元をIMFの公式準備通貨として採用することは、少なくとも今後1年間はないことを示唆したと報じられている。IMF理事会は、準備資産である特別引き出し権(SDR)の構成通貨を来年9月30日まで現行のまま維持することを承認している。人民元のSDR採用が見送られたことから、元切り下げの流れが続くとの見方もあり、しばらくは中国の動向を見守ることになりそうだ。(村瀬智一)

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