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政策期待高まるが、値動きの荒さと資金の逃げ足の速さには注意する必要

ランチタイムコメント
 日経平均は反発。204.22円高の18744.90円(出来高概算27億1000万株)で前場の取引を終えている。アジア株安の流れを受けた週明けの米国市場は、NYダウが一時1000ドルを超える下落となるなど不安定ななか、日経平均は18200円を割り込んで始まると、その後も下げ幅を拡大させ、一時17747.50円まで下落する局面がみられた。
 しかし、その後は急ピッチの下げに対する自律反発が意識されるなか、次第にプラス圏を回復する銘柄が目立ち始めた。菅官房長官は、世界株安や円高の進行について「具体的なコメントは控えるとしながらも、G7と連携し、必要なら対策をとる」との発言などもあり、急速に自律反発の流れに向かった。
 東証1部の騰落銘柄は、寄り付き段階では値下がり数が9割を超える全面安商状で始まったが、前引けでは値上がり数が1100を超え、全体の過半数を占めている。セクターでは、空運、その他製品、電気機器、電力ガス、銀行、不動産、その他金融、保険、輸送用機器など、足元で下げのきつかったセクターを中心に切り返している。

 日経平均は一時17800円を割り込んだものの、その後の切り返しにより、前場だけで値幅は1000円を超えている。このままプラス圏で推移できれば、目先的には自律反発の流れが意識されやすいだろう。もっとも、中国の動向などを睨みながらの展開になるため、資金の逃げ足は速いだろう。先物の値動きをみると、値がさの中小型株のような値動きの荒さであり、これに振らされやすい需給状況はしばらく続くと考えられる。また、円相場も同様に株式市場の影響を受けていると考えられる。
 そのため、いったん反対方向に動くと、それに引きづられ、過剰に反応しやすい。政策期待から下に大きく振れることは、本日のところはなさそうだが、値動きの荒さと資金の逃げ足の速さには注意する必要がある。(村瀬智一)

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