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米利上げはアク抜け意識、あとは中国の底入れ見極めへ

ランチタイムコメント
 日経平均は大幅に続伸。513.66円高の19088.10円(出来高概算14億6000万株)で前場の取引を終えた。前日の中国・上海市場の反発や、米4-6月GDP改定値が予想を大幅に上回り、NYダウが369ドル高となったことが好感されている。シカゴ日経225先物清算値は19000円に乗せていたこともあり、これにさや寄せする格好から始まった。寄り付き直後に19000円を回復した日経平均は、上海市場の動向を見極めたいとして、その後は19000円近辺でのこう着が続いていた。
 注目された上海が続伸で始まると、いったんは利食いに押される局面がみられたが、前引けにかけて上げ幅を拡大させている。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1800を超えており、ほぼ全面高商状に。セクターでは、鉱業、鉄鋼、非鉄金属、石油石炭、卸売、輸送用機器、銀行、ゴム製品、機械、証券などが強い。一方で、原油高を受けて空運は利食い優勢。前日に強い動きをみせていた食料品なども売り買い交錯に。

 中国の下げ止まりや商品相場の上昇が買い安心感につながっており、資源・素材関連が軒並み堅調な値動きをみせている。また、米国の9月利上げへの思惑がくすぶるものの、前日の予想を上回る4-6月GDP改定値の発表を受けても、警戒感にはつながらなかった。そのため、たとえ9月利上げが実施されたとしても、アク抜け材料になりそうだ。
 そのため、あとは中国の底入れが確実視されてくるようだと、相場全体のリバウンドが意識されやすい。11月の郵政上場を控えて需給悪化も意識されるが、政府の経済対策や日銀の追加緩和への思惑が売り込みづらくさせる。
 自律反発の域でもあり、再び慎重姿勢が強まる可能性は十分にあるため、今しばらくは値動きの荒い展開を意識。上値追いは慎重になるだろうが、スタンスとしてはリバウンド入りとして、押し目拾いのスタンスは継続。(村瀬智一)

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